TOPIX -40 @2,032
日経平均 -479円 @28,144円
昨日の米国では、新規失業保険申請件数が予想以上に増加した(本来は経済に悪い:21.1万件>19.5万件が予想だった)ことを好感して株式相場は上げて始まった。しかし、増資発表をした地銀のSVBフィナンシャルが60%超の株価大暴落となり、金融株全体に連鎖売りが殺到したため株式市場の雰囲気が急速に悪化した。銀行が財務不安に陥っているという連想売りが広がり、米主要銀行で構成するKBW銀行株指数は7%安となった。米FRBが急速に利上げをすればほぼ確実に米国を含む世界のどこかで「何らかの危機」を招く。米10年物実質金利(10年債利回りから予想インフレ率を引いたもの)は2月初めには1.1%台だったが、今は1.6%台まで上昇している。米S&P500が昨年安値を付けたときは、この実質金利が1.7%台前半だった。米シティバンクのクレジットカード決済額は昨年秋以降、前年同月比でマイナスに転じ、2月には6%マイナスになった。金融引き締め政策は着実に景気を減速させている。
米国株の急落を受けて、本日の日本株全般も大きく反落した。今日の日経平均の下げ幅(479円18銭)は今年最大となり、2022年12月20日(669円61銭安)以来の大きさだった。日本株の立会時間中に米株価刷数先物が下落していたことも本日の日本株の売りを促した。日経平均は前日までの5営業日で1,100円強上げていたことや、騰落レシオ(25日)が130%台まで上昇して短期的な過熱感も出ていたことも、本日の大幅反落に繋がった。足元で買われていた低PBR銘柄に代表されるバリュー株も利益確定のため売られた。郵船(海運)の6%の下げは目立った。米銀行発の急落なので、当然、銀行・証券などの金融株も大きく下落した。やはり、「治に居て乱を忘れず」は大切である。
日経平均の日足チャートを見ると、窓を空けて急落して始まり、さらに下げて大陰線を引いて終わった。3月6日から今日までの動きは、昨日窓を空けて上昇した短陰線を離れ小島のように窓を空けて置き去りにした「アイランド・リバーサル」を形成した。アイランド・リバーサルはかなり強い売り線である。昨年6月以降は、メジャーSQに向けて株式相場は上昇し、SQを通過すると下落に転じるというパターンを繰り返してきた。歴史は繰り返さないが韻を踏むので要注意。
デモ銘柄の4902コニカミノルタは、本日1枚売り乗せして[6-6]の全つなぎとしました。嵐が来たので一旦港に避難です。昨日、買い玉の約3分の1を一旦利食い売りした十八番銘柄N株の他に、もう一つの波乗り銘柄であるN株も本日全つなぎとしました。
33業種中31業種が下げた。下落率トップ5は、銀行(1位)、海運(2位)、保険(3位)、証券(4位)、小売り(5位)となった。