TOPIX +6 @2,051
日経平均 +135円 @28,444円
足元で次々と明らかになる経済統計が予想以上に強いことを背景に、パウエルFRB議長が議会証言で次回3月21~22日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%の大幅利上げをすることを示唆した。これを嫌気して景気敏感株を中心に米株式相場は急落した。金融政策に敏感に動く米2年債利回りは前日の4.89%台から5.02%台へ急上昇した。これに反応して外国為替市場では、円安・ドル高が進行した。
米国株式相場の急落を受けて、本日の日本株全般は下げて始まったが、先高観が依然として強くすぐに切り返し始めた。円安・ドル高基調も日本株相場を下支えしている。ダウ工業株30種平均が600ドル近く急落したにも拘わらず、日経平均の上げ幅は150円を超える場面もあった。足元の日本株の強さにはそれなりの理由がある。一つには、3月から中国からの渡航者に対する水際対策が緩和されたのでインバウンド需要の回復が期待されて、百貨店株や鉄道株などにかなりの買いが入っている。2つ目として、3月末の配当権利取りのために買いが増加している。3つ目として、東証が低PBR企業に対して改善を求める圧力をかけているため、業績見通しの改善と相まって特にバリュー株が幅広く強力に買われている。ただ、相場の潮目は突然変わることがよくあるので、「治に居て乱を忘れず」を常に肝に銘じておく必要はある。
バリュー株の上げ潮に乗り、優利加塾の十八番(おはこ)銘柄N株は今日もギャップアップして続伸した。業績見通しは黒字転換、信用買い残は急低下しながら逆に信用売り残が増加している。これらすべてが何を意味するか、塾生はもちろんのこと、私の著作の読者には説明するまでもないことですね。
日経平均の日足チャートを見ると、3月6日にギャップアップして短陽線で終えてから、3営業日連続で陽線の長さを伸ばしながら上昇して来た。後ほんの少しで11月24日日の戻り高値@28,502円を上抜け出来る。足元の日本株の力強さがいつまで続くかは分からないが、少なくとも配当権利確定日までは強含みが続くのではないだろうか。
33業種中24業種が上げた。上昇率トップ5は、陸運(1位)、小売り(2位)、不動産(3位)、ゴム製品(4位)、建設(5位)となった。