TOPIX -9 @1,992
日経平均 -183円 @27,513円
既に1月の米消費者物価数(CPI)が予想以上に強かったのに加えて、1月の卸売物価指数(PPI)も予想を上回る伸びを示した(前月比+0.7%⇔予想は+0.4%, 12月分の-0.2%からプラス転換)。さらに、新規失業保険申請件数が予想を下回った(19.4万件となり、20万件を切った)。これらのことすべてが暗示していることは、米国経済はまだ力強くインフレが収まりそうにないということであり、マーケットが期待していた早期の利上げ停止や年内利下げ開始の見通しは後退した。ダメ出しが、ブラード米セントルイス連銀総裁とメスター米クリーブランド連銀総裁がタカ派発言をしたことで、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めが思いのほか長期化する懸念が高まった。次回3月のFOMCでは利上げ幅は0.25%へ下がることはなく0.50%となる可能性が高いとマーケットは読み込み始めた。米10年債利回り(=米長期金利)は前日の3.80%台から3.86%台へ上昇した。これに反応して円安・ドル高がさらに進行した。
米国株式相場の大幅反落を受けて、本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。高PERの成長株を中心に売られ、日経平均の下げ幅は一時220円を超えたが、円安・ドル高進行を支えとして下値では押し目買いが入った。金利が上昇すると資本コストの上昇を通して成長株は理論株価がより大きく下がるため実際の株価も大きく下げてきたが、低成長期待故に金利上昇の影響をそれほど受けないバリュー株は相対的に健闘している。金利上昇の恩恵を受ける銀行株は当然として、足元で特に目立つのが日本製鉄をはじめとする鉄鋼株の動きである。自助努力による構造改革、中国景気の回復に伴う鋼材需要が高まるという期待、海外における鋼材市況の改善期待などを背景に1月10日以来の値動きには目を見張るものがある。それでも日本製鉄の配当利回りはまだ5.9%程度もあるから買いが途絶えないのだろう。
デモ銘柄の4902コニカミノルタは「上放れ並び赤」となりました。ローソク足の中に「さらに上に行きたい」という「意志」を読み取れますが、相場環境全体の影響も大きく受けます。どんなに先を正確に読もうとしても限界があるので、どちらへ動いても構わないように建玉操作すれば良いだけのことです。
33業種中17業種が下げた。下落率トップ5は、精密機器(1位)、サービス(2位)、電気機器(3位)、鉱業(4位)、石油・石炭(5位)となった。