TOPIX +5 @1,881
日経平均 +202円 @26,176円
12月の米雇用統計で賃金の伸び(賃金インフレ)が鈍化したことに加えて、12月の米ISM非製造業PMIが予想以上に悪化したことで、米連邦準備制度理事会(FRB)による積極的な利上げ見通しが後退した。これを受けて、本日の東京市場ではハイテク株など成長株を中心に買われた。日経平均の上げ幅は一時300円を超えたが、上値では利益確定売りや戻り売りに押し戻された。今後は、米国金利は上昇ピッチが下がる一方、日本の金利は上がることはあっても下がることはまずないため、日米金利差が縮小するとの読みから外為市場では円高・ドル安が進んだ。12月12日には2022年12月の米消費者物価指数(CPI)が公表されるが、米物価上昇率が低下していることが確認されれば、東京都など日本の消費者物価が上昇しているたため、円金利の上昇圧力が増して円高・ドル安はさらに進む可能性が高い。12月17・18日の日銀の金融政策決定会合で金融政策がどのように修正されるのかに注目が集まっている。
日経平均の日足チャートを見ると、昨年12月15日以来初めて10日移動平均線の上に辛うじて浮上して来た。ただ、長めの上ひげを引いているため、上値では売りに押し戻されたことを示しており、まだ力強さは出ていない。それでもこれから数日間でも10日移動平均線の上で推移するなら今回の下げ局面は少なくとも一旦は底打ちしたと判断できる。
33業種中19業種が上げた。上昇率トップ5は、鉄鋼(1位)、機械(2位)、海運(3位)、ガラス・土石(4位)、非鉄金属(5位)となった。