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岐路に立つ小売りの優等生
7453 (株)良品計画 [ 小売り業 ]
【概要】
西武百貨店より独立した『無印良品』がルーツ。
衣服、生活雑貨、食品を展開。
他にもホテル・住空間・キャンプ場など無印の思想を具現化。
アジアを中心に海外店舗を持つが、近年は国内出店に注力。
【基本データ】2023.10
- PER 19.3→25
- PBR 1.7→2.0
- 配当 2.5→2.2:30%、連続増配
- ROE 10.8
- 自己資本 60%
- 来期予測 増収増益
- 経営者 △
- チャート 一旦上昇トレンドとなったものの、再び下落へ
【トピック】
- 円安とインフレによる価格転嫁中で、業績改善傾向。
- 食品類充実、500円ショップをオープンするなど低価格路線・コモディティ化の促進。
- 従来型とは異なる、店舗の大型化を推進。
- 長年培ってきた無印的な哲学の形骸化、外部人材登用増などブランド価値が希薄。
【投資判断】
- 小売りの実力派で、財務内容も良好。前社長・松井忠三氏の頃に経営危機を乗り切った底力もあり、改訂を重ねたマニュアル「ムジグラム」、無印の思想を外部デザイナーと追求する「アドバイザリーボード」、無印哲学の実験的なラインアップ「Muji-labo」などユニークな資産が残っている。
- しかし21年よりプロ経営者に代わり、役員も生え抜きが減っている。その結果、ブランドコンセプトが薄まり、価格競争とコモディティ化が進んでいることに懸念。
- 経営理念のブレやコロナ禍が重なって業績は低迷、株価は底値の1000円付近まで下げた。そこから大量出店とインバウンド復活(コロナ期の数十倍だが、コロナま前の半分程度)の期待などから、業績は回復基調にはあった。しかし23年1月の第一四半期決算では営業利益が半分となっていた。国内での原材料上昇、中国のロックダウンが想定以上のダメージとなった模様で、決算発表前週の値上げ宣言は危機感の表れだと思われる。
- 来季予測は中国経済の回復期待や値上げから、現状では修正していない。しかし社長は「まだ予測を変えなくていい」と発言に含みを持たせたことから、先行きには暗雲が垂れ込めている。一度撤退して、状況を注視しながら再度購入を検討したい。
【参考】
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関連銘柄:
良品計画(7453)
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