底値圏に達してはいるが、株価材料次第では・・・

優利加さん
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昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +37.63 @33,241.56, NASDAQ -144.64 @10,353.23, S&P500 -15.57 @3,829.25)。ドル円為替レートは134円台前半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が826に対して、下落銘柄数は911となった。騰落レシオは83.27%。東証プライムの売買代金は2兆3226億円。

TOPIX -1 @1,909
日経平均 -107円 @26,341円

米長期金利は12月初旬には3.4%台だったが、足元では3.8%台まで上昇しており、長期金利の上昇は資本コストが大きくなることを意味し、ハイテク成長株の理論株価をバリュー株に比べてより大きく引き下げることになる。それに加えて、景気減速をもたらすので、株価全般に対して下押し圧力となり、ハイテク株中心のナスダックは大幅安となった。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が大幅下落した。クリスマス明けのサンタクロース・ラリーは期待外れとなる一方、節税目的の年末の損失確定売りが増加し、機関投資家はポートフォリオのリバランス目的で売りを増やした。

この流れを受けて、本日の日本株全般は高安まちまちとなったが、主力株が売り優勢となり日経平均の下げ幅は一時250円近くなった。ただ、下値では押し目買いが入り、下げ渋った。中国の事実上の「ゼロコロナ政策」終了に加えて、厚生労働省が新型コロナウィルスの感染防止法上の分類について2023年春にも5類に変更する検討に入ったと報道され、経済活動がより正常化することによる景気浮揚効果が期待される。

直近の金融政策決定会合の「主な意見」を日銀は本日12月28日に発表した。この中で、金融政策について「いずれかのタイミングで検証を行い、効果と副作用のバランスを判断していくことが必要」と述べている。日銀が近い将来に金融緩和政策の再修正に動くと読める。もし、この読み通りになれば、長期金利はさらに上がり、銀行株・保険株が上がり、不動産株が下がり、円相場は円高・ドル安に向かうことになるはずだ。

日経平均の日足チャートを見ると、反落はしたが下ひげを引いた短陰線で終えた。12月23日安値@26,109円を割り込まずに年末越えをできるかどうかに注目している。

33業種中16業種が上げた。上昇率トップ5は、保険(1位)、電気・ガス(2位)、鉄鋼(3位)、食料品(4位)、倉庫・運輸(5位)となった。

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