昔、「信念の魔術(謝世輝著)」という本を読んだことがある。40歳くらいの頃か。20歳の頃に結構売れた本である。今でも、古本で手に入る。
内容は、あまり憶えていないが、念ずることにより、希望、願望が、手に入るというのである。そしてただ念じるだけでなく、その目的に向かって行動する。念じながら生きるのである。その目的は、人により様々である。
例えば、テニスとか野球とかでは、必ず勝つぞと念じるのである。そして念じると同時に、その行動を起こす。この場合は、練習をするのである。
念じる事と、行動や練習を同時にやるのである。テニスではボールをラケットで打つときは無心である。そして、一寸、ほっとした時間が来る。休みの時がくる。その時に、うまくなる、もっと上手になる、試合には必ず勝つ。勝てなくても、最善を尽くす、頭の中に描くのである。これを日常的に行うのである。
これが習慣になれば、しめたものである。後は不可能を可能にするだけである。「習慣は第2の天性」ともいう。そして、この習慣が折れないためにも、常に、うまくゆく、あるいは大丈夫だと、いろいろ頭の中で思うのである。強くなるとか、その上を目指して頑張るとか、念じることである。
株式では、こうするのである。必ず利益を上げるぞと思うのである。そして思うのと同時に、この場合は調べることである。例えば日経新聞を、毎日1時間読み、そしてじっくり考えることである。むやみに売買せず、少し身を引いて、少し遠方から眺め、感情に溺れず、投資するのである。少し、離れて見ることで、冷静になり、よい投資機会に恵まれる。
その後は、ただ、ひたすら我慢の時がくる。買値より下がるのが常ならば、そこはじっっと我慢して、ここは辛抱だと、念じることである。そのうちに、株価は、少しずつでも上がってくるだろう。投資の世界は、こんなもんだ。
挫けないこと。信念を通すこと。念じれば必ずうまくゆくと、信じることである。同時に、目が痛くなるほど調べることである。この二つが重なり合うと、うまくゆくであろう。
これは、わたしだけの事かもしれない。しかし、これが、何となく、うまくいっているようである。信念を通すと、日常生活が、不思議と、その方向に向かってゆく。脳の働きの不思議さである。