堅実さんのブログ

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いなーい1 4年8月30日(火) 20時32分

   それは、ある夏の日の夜のことでした。夜と言っても、丑三つ時の深夜です。蒸し暑い日でした。この蒸し暑さは、最近の夏は、毎年、続き、クーラーをつけても、寝苦しい日々が、毎日でした。


わたしの下宿は、お盆の時でした。部屋数は、1階で6部屋あります。その部屋のどこも今日は、誰もおりません。誰もいないと言っても、わたしだけは、おります。

この貸家は、風呂と台所は、共同使用です。建物の一番、端にあります。しかし、どこでもそうですが、お世辞でも綺麗に使っているとは、言えません。ゴミだらけで、時々わたしが、掃除をしております。それは、台所の使用が、わたしが、一番多く使っていることでもあります。


時々、女の下宿人が、掃除をするときもあります。大家も時々、掃除をしに来ます。時々お風呂で、男と女の声が出る時があります。ガールフレンドと、一緒に、2人でお風呂に入っているのでしょう。そんな日は、2人で一緒に寝る日です。まあ他人の事ですから、何をしてもよいのですが、羨ましいと、思います。多分、こうするのだろうなと、思うのです。


まあ、貸家のことは、この辺にしておきます。そういう私にも、ガールフレンドがおります。いや、正確には、おりましたというのがよいです。今はおりません。そのガールフレンドも、たまには、わたしの部屋に泊まりに来たことがあります。かばんの中に、着替えを入れて、来るのです。


その日は、風呂には別々ですが、周りの住人に、気がつかれれないように、静かに入ります。そして、部屋にいても、小さな声で話します。それはこの貸家は、建付けが悪く、隣の部屋の声が、耳を澄ませば、聞こえる程度なのです。実際には、聞こえませんが、話す内容を聞かれるのが、いやなのです。


そんな生活をしている時に、何時しか、彼女が言った言葉があります。「死ぬときは一緒にね。」まあ、たわいのない会話だったので、「そうだね。」と、応えました。


そんな交際が続いているうちに、最近のコロナの流行で、急に彼女は、亡くなってしまいました。あっけにとられたような事でした。全く健康で、美しかった彼女が、突然、消えてしまったのです。とても残念です。もうあれだけの女性には、巡り合わないと思いました。数か月の間、もぬけの空の生活でした。


コロナで死亡するのも、インフルエンザで死亡するのも、さほど変わりません。コロナで死亡するのはインフルエンザで死亡するのより、1.2倍程度なのです。そして普通の風邪で死亡するのも、これもほとんど、変わらないのです。世間では、コロナ、コロナと少し、騒ぎすぎだと思いますが。


 (続く)


 

2件のコメントがあります
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    りす栗さん
    2022/8/31 06:59
    おはようございます。

    こ、これは、怪談ネタなのですか。

    >「死ぬときは一緒にね。」

    恐ろしい展開を予感させるフレーズですね。

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    堅実さん
    2022/8/31 10:28
    りす栗 さんへ

    怪談の話です。昔、借りていた、借家の経験がありますので、そこを、舞台としました。

    私には、ガールフレンドは、来ませんでしたが、他の部屋では、よく若い女性が来て、一緒に風呂に入り、泊まってました。
    そんな、思いでが、基本舞台です。

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