相場には3つの「さか」がある

優利加さん
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昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +29.07 @32,832.54, NASDAQ -13.10 @12,644.46, S&P500 -5.13 @4,140.06)。ドル円為替レートは134円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、 上昇銘柄数が581に対して、下落銘柄数は1,198となった。騰落レシオは119.31%。東証プライムの売買代金は2兆8774億円。

TOPIX -14 @1,937
日経平均 -249円 @28,000円

東京エレクトロンとソフトバンクグループ(SBG)の決算内容が予想外に悪かったため、この2銘柄が大きく売られ、2銘柄だけで日経平均を228円押し下げた。SBGは4~6月期だけで3兆円超の大赤字となった。東京エレクトロンは決算が悪かっただけでなく、半導体製造装置市場の見通しを下方修正した。米エヌビディアが業績予想を下方修正したため、先行き不安から半導体関連銘柄は売り優勢となった。ただ、米国では主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体指数(SOX)は、半導体補助金法案が成立したことや米長期金利の低下を好感して上げた。

日経平均の日足チャートを見ると、3月25日戻り高値@28,338円、6月9日戻り高値@28,389円の上値抵抗線を目前に下へ弾き返された形となった。足元では原油価格が下げてきており、インフレ懸念がやや後退しているので、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締めペースと落とすのではないかと言う見方も出てきた。以前と比べると売り材料がやや少なくなってきたため、その分だけ株価は上に動きやすい。とは言え、相場には3つの「さか」があることを肝に銘じておく必要がある。「上り坂」、「下り坂」、「まさか」である。上り坂と下り坂はその最中にはある程度感じ取ることができるので、建玉操作は比較的しやすいが、「まさか」は突然来るので全く予想不可能であり、常に逆指値で警戒しておくしかない。

33業種中22業種が下げた。下落率トップ5は、情報・通信(1位)、電気機器(2位)、銀行(3位)、ゴム製品(4位)、卸売り(5位)となった。

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