中国および欧州の景気悪化を懸念して

優利加さん
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昨日の米国株式相場は反落した(DJIA -164.31 @31,173.84, NASDAQ -262.71 @11,372.60, S&P500 -44.95 @3,854.43)。ドル円為替レートは137円台半ばの前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が161に対して、下落銘柄数は1,654となった。騰落レシオは93.42%。東証プライムの売買代金は2兆4593億円。

TOPIX -31 @1,883
日経平均 -476円 @26,337円

中国では新型コロナウィルスの感染が拡大しているため都市封鎖(ロックダウン)を再び実施し、中国の国内消費や経済活動を鈍らせるのではないかとの懸念が高まってきた。そのため香港のハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数が大幅に下落した。他方、欧州ではガスなどのエネルギー価格が上昇しており、欧州の景気を冷やすとの心配が高まってきた。日本では、原料価格が高止まりしている中、外為市場では円安・ドル高が進んでいる。しかし、消費者物価の上昇は鈍く、企業がコスト増を吸収しようとしているため、企業収益が圧迫されることは避けられない見通しとなっている。

日経平均の日足チャートを見ると、株価は長大陰線で急落して60日、25日、10日の全移動平均線の下へ沈み込んだ。昨年9月14日高値を起点として戻り高値が切り下がり、下降トレンドラインがざっくりと引ける一方、3月9日安値を起点として上昇トレンドラインがざっくりと引ける。これら上下のトレンドラインにより「三角保ち合い」が形成されている。260日移動平均線が今年2月以降は下向きに転じているので、反発して来ても戻り売り圧力に負けて反落する可能性が高くなっている。直近高値辺りまで戻っても一気に上抜けできない場合は、その後の反落を強く警戒する必要がある。だからどうすべきか?答えは簡単である。「円月殺法音無しの構え」、別の表現でたとえれば「三方陣の構え」で心静かに待てば良い。そうすれば株価の方がこちらの間合いに勝手に飛び込んで来てくれる。

33業種中32業種が下げた。下落率トップ5は、機械(1位)、ガラス・土石(2位)、電気機器(3位)、非鉄金属(4位)、金属製品(5位)となった。

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