TOPIX -23 @1,856
日経平均 -316円 @26,108円
米国が積極的に金融引き締めを行っているため、米国は勿論、世界経済が後退するとの懸念がますます高まってきた。さらに、欧州ではロシアによる天然ガス供給停止への不安が高まり、欧州でも景気後退となる可能性がますます高まっている。このような景気後退予想を反映して、米国債券市場では金融政策に敏感に動く2年物国債の利回りが高止まりしている。他方、長期的な景気動向予想を反映して動く10年物国債の利回りは6月14日に3.5%前後のピークを付けて以来低下傾向にあり、7月6日現在では2年物よりも下げてきた。つまり、逆イールドとなってきた。
逆イールド リセッション イールドカーブ(米国) | 投資の森 (nikkeiyosoku.com)
これは金融引き締めによる景気後退局面で観測される現象である。日本でも日銀の金融引き締めでバブル経済が崩壊して長期の景気低迷に入り始めた1990年代の最初の数年は逆イールドとなった。米国債の逆イールドから米国および世界経済の後退を連想し、本日の東京株式市場では景気敏感株を中心に売り優勢となった。
日経平均の日足チャートを見ると、10日移動平均線に弾き返される形で反落した。悪材料により敏感に反応する相場であるが、それも致し方無い。25日移動平均線も60日移動平均も下向きで、且つ、株価はそれらの遥か下方で推移しているので、少しくらい反発してもすぐに戻り売り圧力に負けて下げやすい。
33業種中27業種が下げた。下落率トップ5は、鉱業(1位)、石油・石炭(2位)、保険(3位)、非鉄金属(4位)、電機・ガス(5位)となった。