下向きの260日移動平均線にザラバ高値でワンタッチ

優利加さん
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昨日の米国株式相場は小幅反発した(DJIA +16.08 @32,915.78, NASDAQ +48.64 @12,061.37, S&P500 +12.89 @4,121.43)。ドル円為替レートは132円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,031に対して、下落銘柄数は728となった。騰落レシオは112.32%。東証プライムの売買代金は2兆6762億円。

TOPIX +8 @1,947
日経平均 +28円 @27,944円

5月の米雇用統計では非農業部門の雇用者数が前月比39万人増となり市場の事前予想であった32万8000人を超えた。失業率は3.6%で横這いとなり、自然失業分を除けばほぼ「完全雇用」の状態であり、労働需給は依然として逼迫している。この労働需給の逼迫がコスト・プッシュ・インフレを引き起こしている要因の一つである。他方、米景気はそれだけ好調である証でもある。この状態では、米連邦準備制度理事会(FRB)は景気悪化をそれほど心配せずに、金融引き締めをすることが可能との解釈ができ、それを先取りして米長期金利が3週間ぶりに3%を超えて来た。原油先物価格(WTI)も1バレル=120ドル前後で推移しており、ドル円の金利差拡大だけでなく日本の貿易収支・経常収支の悪化からもドル買い・円売り圧力が高まり、円安・ドル高が進行している。本日は、東京外為市場で約20年ぶりとなる1ドル=132円台後半まで円安・ドル高が進み、自動車株や機械株などの輸出関連銘柄が買われた。他方、理論的に金利高に弱いハイテク成長株は下げた。

日経平均の日足チャートを見ると、小幅続伸したが、上下にひげを引いた短陰線で終わり、やや下向きの260日移動平均線にザラバ高値でワンタッチした。さらに買い進める材料が出てこないと、ここで少なくとも一旦は押し返される可能性が高いが、さてどういう展開となるか?

33業種中25業種が上げた。上昇率トップ5は、鉱業(1位)、輸送用機器(2位)、石油・石炭(3位)、非鉄金属(4位)、繊維製品(5位)となった。

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