TOPIX +6 @1,939
日経平均 +154円 @27,916円
5月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を上回る39万人増となり、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締めが当分の間は和らぐ気配がないとして、米長期金利は上昇し米国株式相が下落した。この流れを受けて、日経平均は下げて始まり、下げ幅は一時200円を超えた。しかし、本日の日本株の立会時間中には米株価先物指数が堅調に推移し、さらに外為市場では米長期金利の上昇を受けて円安・ドル高が進んだことで自動車や機械を中心に買われ、その効果もあり日本株全般も上げた。日経平均の上げ幅は一時200円を超えた。また、観光需要喚起策として「Go To トラベル」の再開が政府内で検討されているという噂が出てきて、空運、鉄道、百貨店などの内需株を上げた。さらに、米国の高インフレに対処するため、レモンド米商務長官が日用品や自転車などの対中制裁関税を引き下げることを検討していると伝わった。この報道も株式相場にはプラスに働いた。
日経平均の日足チャートを見ると、下から25日、60日、10日移動平均線がすべて上向きに走っており、株価はその上で推移し、本日は長陽線で続伸した。目先は強含みの展開が予想される。ただ、やや下向きの260日移動平均線にもう直ぐぶつかるが、今年3月25日には下向きの260日移動平均線目前で下へ弾き返された。今年2回目の挑戦で260日移動平均線を完全上抜けできるかどうかが、中長期的に上昇トレンドを続けることができるかどうかの正念場である。
33業種中23業種が上げた。上昇率トップ5は、石油・石炭(1位)、空運(2位)、陸運(3位)、保険(3位)、医薬品(5位)となった。