11/20の日経「十字路」欄(今度は褒め殺しにご注意)から。
要旨:日本は「国際協調」という概念だけでなく、現在は「国際的な経済紛争段階」にあると言うことも考慮し、国際的な優位性を確保すべくしたたかな行動も求められる。
**** 以下 日経の記事 ****
・1990年代以降、バブルが崩壊した日本に対して欧米は「日本バッシング」を行った。それは日本の暴落した資産を買いたたく戦略でもあった。同時に国債まで大幅に格下げされた。
・2000年代に入ると、経済が回復しても財務レバレッジをかけずに保守的な金融スタンスを続けた日本は、成長が続く新興国と対照的に、素通りされる「日本パッシング」と揶揄された。
・そして今、昨年来のサブプライム問題で世界中の資金や流動性が枯渇する危機を迎えた。その中で、経常収支が黒字で、国内に資金があり、しかも、これまでレバレッジがかかっていないで預金も潤沢な日本の金融は世界中の垂ぜんの的になっている。
・今や世界全体が縮小均衡に向かう中、各国はみな、他国の市場を踏み台にして回復を図ろうとする経済戦争局面にある。
そこでは、価格戦略として金利を引き下げ自国通貨下落の「近隣窮乏化策」がとられやすい。
米国はそうした対応を昨年から続けている。
<中略>
・日本の過去40年間は、円高で世界から負担を引き受けるばば抜き役になるか、褒め殺しで財政政策を押し付けられる歴史だった。
・「日本は大丈夫だ」言うより、今はあえて円高の負担を避け、一段の金融緩和も含め防御に入る危機対応が日本も必要だ。
・日本人にとって「国際協調」という言葉ほど聞こえがいいものはないが、今は「国家間の経済紛争段階」にあるとの認識も必要だ。
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いだに日本は米国にすり寄るお人よし外交をしている。
今は世界の枠組みが大きく変革する千歳一隅のチャンスの時である。早く米国離れ(自律)し日本が国際的地位を確保するような戦略を持って外交・経済政策をとってほしい。
失敗すれば、世界のお笑い者になるだけでなく、国民の生活まで貧しいものになってしまう。
日本の政治家よ! もっとしたたかになろう。