三重苦が続くため不安定な株式相場

優利加さん
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先週末の米国株式相場は続落した(DJIA -98.60 @32,899.37, NASDAQ -173.03 @12,144.66, S&P500 -23.53 @4,123.34)。ドル円為替レートは131円台の円安・ドル高となった。これは2002年4月以来、約20年ぶりの円安・ドル高水準である。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数は211に対して、下落銘柄数は1,598となった。東証プライムの売買代金は2兆9545億円。

TOPIX -38 @1,878
日経平均 -684円 @26,319円

三重苦(米長期金の上昇基調、中国景気の減速懸念、ウクライナ危機による原油・穀物・食用油などのエネルギーや食品価格の上昇)は続いている。5月6日に発表された米雇用統計は改めて労働市場がひっ迫していることを示し、それによるインフレ圧力が高まっていることを印象付けた。米長期金利は3.1%台まで上昇したため、高い成長期待で割高な水準まで株価が買い上げられていた値がさ成長株を中心に売られた。また、上海の都市部でのロックダウン長期化による景気減速懸念から中国関連銘柄であるファーストリテイリングやコマツも大きく売られた。

日経平均の日足チャートを見ると、長大陰線で反落した。本日の終値は1月27日安値@26,004円と4月12日安値@26,304円辺りであり、下値目途の一つであるが、実際にここで踏みとどまることができるかどうかは、日本時間の今夜から明日の午後にかけてどんな株価材料が出て来るか次第である。三重苦のため株式相場は目先は非常に不安定であるが、中長期的な大まかな方向性は260日移動平均線の傾きと株価がその上にあるか下にあるかに大きく左右される。

33業種中30業種が下げた。下落率トップ5は、鉄鋼(1位)、空運(2位)、サービス(3位)、非鉄金属(4位)、卸売り(5位)となった。

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