これは、少し、分かりずらいです。相変わらず「サイエンス、ゼロ」からです。
まず、脳の中程の奥に、島皮質【とうひしつ】が、あります。これは、感情に、関わります。しかし、この部分は、いきなり、感情が生まれるのではなく、身体の中で起こっている状態や変化を、認識する部位です。
身体のどこかで、起こった、かゆい、痛い、などの感覚が神経細胞を通じて、この島皮質に、送られて、そこから、感情が発生するのです。痛い、痒い、身体がうまく、動かないとかの、身体の状態を、認識するのです。心臓がどきどきするとかも、あります。この認識を経て、始めて、感情が生まれるのです。もちろん、常に、身体は、様々な、身体の情報を、島皮質に、送っています。
この島皮質の働きは、最近、fMRIの画像によって、わかるように、なりました。島皮質の働きは、リラックスした状態で無い時に、働きます。島皮質の働きは、内受容感覚(ないじゅよう感覚)と呼ばれます。疲れの感覚とか、様々の感覚、寒いなとか、暑いとかの感覚です。
この、内受容感覚は、感受性の高い人と、低い人が、います。これは、敏感過ぎても困るし、低くて何も感じないと、これまた、困ります。
これは、被験者への試験で大体、分かります。その試験には、被験者に、いろいろな、顔写真、笑っているとか、横を向いているとかの写真を見せて、島皮質がどのように、働くかでわかります。
この感情で、共感力というのが、あります。いろいろ、被験者に質問して、被験者がどのような、感情かと聞くと、いろいろ答えますが、「わからない」という人もいます。この場合は、共感力が、低いと言います。
この共感力が、低すぎても、高すぎても、よくないのです。共感力が、低すぎる場合、例えば、慢性痛の場合、余程痛くないと、島皮質が、何も感じない人が、います。この場合、相当、痛くなってから、感じるのです。この場合は、痛みが続く場合が多く、これが、慢性痛になります。これも困ります。また、過敏過ぎても、困ります。
そして、この、島皮質の状態を、常に、見ているのが、脳の前頭前野です。この前頭前野は、脳の司令塔のごとく、島皮質や、体全体を、とりまとめて、判断し、行動を起こす、部位です。
次に、感情と健康です。そこで、一つの方法が、あります。例えば、過活動な腸の状態を、改善する方法です。わざと、腸を、過活動な腸の状態にして、それを改善する方法です。腹に、冷たいものを当てて、体を冷やす方法で、この状態をわざと作り、慣れさせる方法です。これがうまく、いったかどかは、わかりませんが、放送は、ここまでです。