TOPIX +19 @1,915
日経平均 +233円 @27,218円
米国株式相場の大幅上昇を受けて、本日の日本株全般は上昇した。さらに外為市場では、円安・ドル高が129円台まで進行し輸出関連銘柄が買われた。日経平均は前場で上げ幅を一時400円超に拡大した。ただ、円安・ドル高は輸入物価、特にエネルギー価格を押し上げるので、日本経済全体にとっては良いことばかりではない。
日米の名目金利差は拡大しているが、実質金利で見ると米ドルの魅力が更に高まる。米ドル金利はインフレ考慮後の実質金利はプラス圏に浮上してきた。それに対して、日本円はインフレ考慮後では、依然としてマイナス金利である。大金を動かす投資家にとってどちらが得か一目瞭然であり、これが足元の円安・ドル高の大きな要因の一つである。もう一つの円安・ドル高要因は、1985年9月のプラザ合意以降の急激な円高を背景に、日本の製造業の多くが円高対策としてかなりの生産拠点を海外に移転しておりその分だけ日本からの輸出は減少していることである。一方、原油価格をはじめとするエネルギー価格は高騰しており日本の貿易収支は黒字が大幅に縮小、或いは月によっては赤字にすらなっている。昨年度通年でも貿易収支は赤字だった。
日経平均の日足チャートを見ると、上向きの25日移動平均線をもう少しで回復できるところまで反発して来た。ただ、上下に長めのひげを引いた寄引同事線、つまり、「トンボ」の形とまり、今日のところは売り買いの圧力が拮抗している。
33業種中28業種が上げた。上昇率トップ5は、輸送用機器(1位)、パルプ・紙(2位)、繊維機械(3位)、水産・農林(4位)、ゴム製品(5位)となった。