TOPIX +18 @1,992
日経平均 +309円 @28,252円
原油相場が下がり、米長期金利も低下した。米国株高の流れに加えて、本日は3月期末の配当権利確定日だったので買いが優勢となり、本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。日銀は昨日に続き今日も、指定した利回りで長期国債を無制限に買い入れる「指値オペ(公開市場操作)」を実施し、長期金利の上昇を断固として抑え込む姿勢を示した。日米金利差拡大予想から円安・ドル高が進み、一時は1ドル=125円台まで円安が進んだ。これを好感して自動車株が上げた。円安・ドル高は確かに自動車各社の採算を改善するが、日本経済全体で考えると必ずしも好ましくない。1985年9月22日のプラザ合意後の急激な円高に対処するため、日本の製造業は海外へ多くの生産拠点を移してきたため、日本の経済構造は大きく変化した。円安によるメリットは以前と比べるとかなり小さくなっており、寧ろ、原油輸入をはじめとして円安によるコスト増のデメリットの方が大きくなってきた。
日経平均の日足チャートを見ると、反発したが3月25日の戻り高値には及ばなかった。明日は配当落ち分で日経平均は230円超下げる計算である。相場が強ければ下げ幅はこれより小さくなるが、弱ければこれ以上に大きな下げ幅になる。
4月は海外投資家が日本株を買い越すことが多く、もう少し上がると期待されるが、今年もそのアナマリー(経験則)を再現するかどうか?6月までは上げそうな雰囲気だが、年後半からは雲行きが怪しくなるかもしれない。米FRBによる利上げが行きすぎると必要以上に米国景気を冷やし過ぎて、それが世界中の景気も道連れにしかねない。米国債券市場では2年物と10年物の金利差がどんどん縮小しており、景気後退の兆候とされる長短逆転が目前に迫ってきた。さらに、11月に予定されている米中間選挙で、もし与党の民主党が大敗すれば予定されている経済政策の実施が困難になり、株式相場を大きく押し下げるシナリオもありうる。
33業種中27業種が上げた。上昇率トップ5は、輸送用機器(1位)、海運(2位)、サービス(3位)、小売り(4位)、電気・ガス(5位)となった。