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三菱UFJの9月当期利益は64%減、不良債権処理損などで

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T: 株価, ニュース, レポート)は18日、2008年4―9月の当期利益が前年同期比64.1%減の920億円になったと発表した。個人向け・法人向けともに、金融商品販売などの手数料ビジネスの不振で収益が悪化したのに加え、与信関係費用や保有株式の減損処理などコスト面もかさんで、大幅減益を余儀なくされた。

 連結業務粗利益は前年同期比5.5%減の1兆6965億円となった。連結業務純益は同15.1%減の1兆0727億円。貸出による資金利益は海外向け貸出の増加で、前年同期比ほぼ横ばいとなったものの、手数料ビジネスを示す役務取引利益は同7.6%減となり、収益を大きく押し下げる要因となった。

 保有株式の株価下落による減損処理で1452億円を計上(前年同期は約450億円の計上)したほか、与信関係費用が同25.2%悪化して3349億円に膨らんだ。

 4―9月期当期利益の通期予想に対する進ちょく率は41.8%。前年同期実績の通期実績に対する進ちょく率は40.3%だった。

 大幅減益になったことについて、会見した畔柳信雄社長は「海外の貸出は比較的堅調に伸びているが、国内は景気悪化とともに厳しい状況」と説明した。

 2009年3月期の当期利益予想は前年比65.4%減の2200億円で据え置いた。通期当期利益予想はロイターエスティメーツによる主要アナリスト5人の予測平均値2173億円と同水準になった。 

 不良債権処理損見通しは開示しなかったが、貸出に対する与信コストの割合は当初の30ベーシスポイントから50ベーシスポイントに悪化するとの見通しを示した。このため貸出金残高90兆円に対する通期の与信コストは4500億円程度になるとみられる。

 保有株式の含み損益がゼロになる水準は日経平均株価で9000億円程度とした。
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