「彼岸底」を強く意識して動いている

優利加さん
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先週末の米国株式相場は続落した(DJIA -229.88 @32,944.19, NASDAQ -286.15 @12,843.81, S&P500 -55.21 @4,204.31)。ドル円為替レートは117円台後半の先週末比円安水準での動きだった。 本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,445に対して、下落銘柄数は655となっていた。騰落レシオは86.43%。東証1部の売買代金は2兆6680億円。

TOPIX +13 @1,812
日経平均 +145円 @25,308円

ウクライナとロシアが停戦に向けて第4回目の停戦協議をしており、その進展に期待が高まっている。機関投資家による年度末の持ち高調整も一巡し、売り圧力が弱まってきたようである。また、東証の売買代金に占める空売り比率が3月11日時点で51%まで高まっているため、買戻し圧力が高まりそれが相場を押し上げる力となり易い。さらに、日米中央銀行の金融政策の違いと、日本の経常収支の赤字により、ドル高・円安が進行しており、採算が向上するとの期待から自動車や機械など輸出関連株が買われた。日経平均の上げ幅は一時400円を超えた。ただ、三重苦(ロシアのウクライナ軍事侵攻、米国の金融引き締め政策、新型コロナウィルスの世界的流行)はまだ解消されておらず、上値を買い上がるには珍重になっているようだ。それでも株式相場は相場格言の「彼岸底」を強く意識して動いている。

日経平均の日足チャートを見ると、終値では反発したが非常に長い上ひげを引いた短陰線で終えた。しかも、ザラバでも3月10日の長大陽線の高値を超えることはなく、下向きの10日移動平均線の下に沈んだままである。そうは言っても安値の更新は止まったので、ある程度の自律反発は期待できる。

33業種中28業種が上げた。上昇率トップ5は、空運(1位)、保険(2位)、不動産(3位)、海運(4位)、証券(5位)となった。



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