不確実性が低下してきた

優利加さん
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昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -166.15 @33,892.60, NASDAQ +56.78 @13,751.40, S&P500 -10.71 @4,373.94)。ドル円為替レートは115円台前半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄の方がややが多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,170に対して、下落銘柄数は937となった。騰落レシオは106.21%。東証1部の売買代金は3兆344億円。

TOPIX +10 @1,897
日経平均 +318円 @26,845円

対ロシアの経済制裁が次々と打ち出されている。欧米主要国だけでなく日本も国際銀行間通信協会(SWIF)からロシアの大手銀行を排除することを決めた。さらにロシア中央銀行が外貨の取引をできない様に手を打った。当初は世界経済の混乱を危惧して株価は下げていたが、何が起こるか全くわからないという不確実性が低下してきた。FRBは米国内のインフレだけでなく、ロシアによるウクライナ侵攻も考慮に入れて金融政策を決めるとの見方が有力なって来ており、米長期金利の上昇も一服して来た。2月28日にはウクライナとロシアの代表団が停戦に向けた協議を行ったが、両者の言い分には大きな隔たりがあり、合意には至らなかった。特にロシア側がウクライナに突き付け「非武装、中立」という要求は、武力で圧倒的優位に立ったうえで、大坂冬の陣・夏の陣で徳川方が豊臣方に突き付けて飲ませた大阪城の堀を埋めさせた戦術を彷彿とさせる。その後、戦況がどうなったかは誰しも知る史実であり、プーチン大統領も当然熟知しているだろう。近日中に2回目の会談が開かれる。これらのことを背景に、本日の日経平均は反発した。

日経平均の日足チャートを見ると、長めの上ひげを引いた短陽線で終え、10日移動平均線の上に浮上した。ただ、25日移動平均線は依然として下向きなので安定した上昇トレンドに戻るまではまだしばらく時間がかかりそうである。3市場の信用買い残が減少しているので、需給面からの売り圧力は低下している。さらに3月末に向けて配当狙いの買いが増加してくるので、この面からも上げやすい。

33業種中23業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、鉱業(2位)、サービス(3位)、情報・通信(4位)、電気・ガス(5位)となった。

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