TOPIX +19 @1,876
日経平均 +506円 @26,477円
米国株はザラバでは大幅続落していた(ダウ工業株30種平均は800ドル超の下落)が途中で大きく切り返して終値ではプラスで引けた。特にハイテク株が多いナスダックは大幅反発した。これはロシアのウクライナ軍事侵攻が始まったことで、米連邦準備員会(FRB)が利上げペースを落とすのではないかという思惑が急浮上してきたからである。
日経平均は前日までの5営業日で1,400円超の下げとなっていたため、元々自律反発狙いの買いも多かったが、米国株の反発を受けてさらに上げに弾みが付いた。半導体関連銘柄の上昇幅が大きく、日経平均を押し上げた。さらに、海運、空運、機械株も目立って上昇した。もし、欧米とロシアが制裁の応酬をエスカレートさせると、世界の供給網がより混乱し、コンテナ船運賃がますます上がる。すると、ただでさえ好調な海運大手3社の業績見通しはさらに良くなると見た投資家が海運株を大量に買った。さらに、バイデン米大統領が発表した制裁項目の中にはロシア産原油が入っていなかったため、原油価格が100ドル台から92ドル台へ急落したため、企業のコスト増の懸念が少し和らいだ。
日経平均の日足チャートを見ると、昨日の長陰線に対して長陽線でたすきをかけるように切り返し、「たすき線」を形成した。これはそれまでのトレンドを打ち消して反対方向へ動こうとする動きが強くなったことを暗示する。
33業種中20業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1)、電気機器(2位)、空運(3位)、機械(4位)、卸売り(5位)となった。