TOPIX -24 @1,858
日経平均 -479円 @25,971円
ロシアがウクライナ東部で親ロシア派が実効支配する地域の独立を承認し、ロシア軍の派兵を決定していた。話し合いのための米ロ外相会談が2月22日に予定されていたが、キャンセルされた。続いて、プーチン大統領がウクライナ東部での特別軍事作戦の実施を決断し、ロシア軍がウクライナの軍事施設をミサイル攻撃したと報道された。遂にロシアによるウクライナ侵攻が始まった。これに反応して日経平均は大きく下げて5日連続安となった。下げ幅は一時670円まで拡大した。
ロシアによるウクライナ侵攻は予期されていたことで「晴天の霹靂」ではない。したがって、相場にかなり織り込む済みのはずである。実際に戦争が始まったということは、ウクライナ情勢に関してこれ以上の悪い材料は出てこないということである。プーチン大統領の発言からウクライナ全土を占領する意図はなさそうであり、米ロの軍事衝突に発展することはまずない。米国側にしても、バイデン米大統領は米軍の派遣を否定しており、アメリカ大使館を完全放棄して逃げ出したくらいだから何が何でもウクライナを守るという気概は毛頭無い。ウクライナではもう直ぐ雪解けとなるため、地面はぬかるみ戦車など思い車両は動き難くなる。遅くともそれまでに決着を付けるだろう。数年に一度しかないバーゲンセールが起りつつある。
日経平均の日足チャートを見ると、5日続落して一番底と見られていた1月27日安値@26,044円を割り込んだ。これで2点底形成の可能性は消え、まだ底値が見えない状態に戻った。ウクライナ情勢に関しては「開戦」という最悪の材料が出たからには、これから出てくるものの多くは「終結」へ向けての和平交渉などの動き、つまり好材料である。早晩、自律反発が起こると見ている。今は、普段は高すぎて買えない優良銘柄を拾う絶好のチャンスである。今起こっていることを「危機」と見て投げ売りして株式相場から逃げ出すか、「好機」と見て投げ売られた優良銘柄を拾うか、その選択次第で投資・トレードの成果は大きく違ってくる。
33業種中28業種が下げた。下落率トップ5は、空運(1位)、ゴム製品(2位)、ガラス・土石(3位)、その他金融(4位)、卸売り(5位)となった。