自律反発狙いの買いが優勢

優利加さん
優利加さん
昨日の米国株式相場は小幅続落した(DJIA -7.31 @34,160.78, NASDAQ -189.34 @13,352.78, S&P500 -23.42 @4,326.51)。ドル円為替レートは115円台半ばの前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は反発した。東証1部では、上昇銘柄数が1,926に対して、下落銘柄数は219となった。騰落レシオは89.26%。東証1部の売買代金は3兆3464億円。

TOIX +34 @1,877
日経平均 +547円 @26,717円

米国株式相場の続落はまだ止まっていないが、日経平均は昨日までの3日間で1400円を超える急落となり日経平均の25日移動平均線乖離率が-7.4%まで拡大していたため、本日は自律反発狙いの買いが優勢となり大きく反発した。また、米長期金利の上昇期待を背景にドル高・円安が進み1ドル=115円台となったため、自動車など輸出関連株が買われたこととも日本株全体を押し上げた。さらに、日本株の取り引き時間中に米株価指数先物が堅調に推移していたことも日本株の買い安心感を増した。

現在の急激な世界的な株価調整は米国の高まる物価上昇基調(=インフレ)を抑え込むためにFRBが金融政策を引き締めの方に転換しつつあることが最大の原因である。では、なぜ米国で物価上昇が起こっているかと言うと、コロナ禍が原因となる人・物の供給制約とアメリカ経済の急回復であるが、この2つの要因による物価上昇圧力は必ずいずれ弱まる。そうなればそれ以上金融政策を引き締める必要性もなくなるため、さらなる金利上昇懸念も沈静化してくる。ということは、その時までに米金利上昇懸念を原因とする株式相場の調整は完了する。その時は今年9月頃になるというのが有力な見方である。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日の長大陰線に対して本日は陽線で反発して「はらみ線」となった。もし、数日以内に昨日の長大陰線の始値よりも上に浮上できれば、「はらみの上抜け」となり当面の安値を確認したことになる。

33業種中32業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、化学(2位)、パルプ・紙(3位)、輸送用機器(4位)、鉱業(5位)となった。

優利加さんのブログ一覧