TOPIX -33 @1,897
日経平均 -457円 @27,131円
米金融政策の正常化が当初予想されていたよりも早まる中、ロシアがウクライナへ侵攻する可能性が高くなりリスクに身構えた売りが急増した。昨日の米国株式相場はダウ工業株30種平均が一時は1,000ドル以上も急落する場面があったが、終値ベースでは小幅高となった。しかし、東京市場では終始売り優勢となり、幅広い銘柄が大きく下げた。日本の取引時間中の米株価指数先物が下げていたことも日本株の売りを加速した。
日経平均の日足チャートを見ると、長い下ひげを引いた長陰線で終えた。ザラバでは、下値支持線として意識されている昨年8月20日安値@26,954円を一時割り込んだ。終値ベースでは辛うじて死守したものの、もう一つ大きな売り材料が加われば底抜けしそうな状況である。マーケットは、ロシアがウクライナへ侵攻し米国をはじめとするNATO軍と戦闘状態となり、それからより大きな戦争へと拡大することを恐れている。その可能性は高くはないがゼロでもない。結果的にどうなるかは後になってみないと誰にも分からないが、もし低い可能性に過剰反応しているとすれば、早晩、大きく自律反発するはずだ。逆に本当に熱い戦争となれば、まだ下値模索は続くことになる。
33業種中電力・ガスと食品を除く31業種が下げた。下落率トップ5は、海運(1位)、サービス(2位)、その他金融(3位)、機械(4位)、精密機器(5位)となった。