jojuさんのブログ

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ソルベンシーとリクイデイテイ(バブルの合理的処理策)

 欧州PIIGSのsolvency問題は何も解決していない。

 solvencyの問題は容易にliquidity問題に転嫁するので(今は一時的鎮火)、大元のsolvency問題を放置するならば、ECB等はおさ怠りなくバズーカ(金融緩和)を撃ち続けねばいけない。

 バズーカ継続にも十分な信頼性がないので、欧州の火種は当分くすぶり続けると思うのです。

 

 

 

(補足) 短期資金を調達して長期貸し付けで稼ぐのが銀行というビジネスモデル。

 本質的に自転車操業のビジネスなのです(お金を右から左に流すだけの『甘い』商売ではありません、、、甘く見えるのは、日本の護送船団方式&中小企業公的融資を金融業の標準と錯覚してるため)。

 ゆえに、資本の厚みが不足すれば、もしくは不良債権が増大すれば、短期資金調達に支障をきたし、即、ビジネス破綻となる。 資金繰り問題=流動性危機を起こす(liquidity問題)。

 予防的資本注入をしまくる、不良債権処理を抜本的に行う等々、、、『公的資金』によるsolvency問題の解決がなければ、liquidity問題のホントの解決もない(予防的資金注入は、銀行間の疑心暗鬼を高める=liquidity問題を拡散させるので、あまり良策ではない)。

 

 公的資金拠出を渋るならば、ECBはインフレを恐れず巨大金融緩和をし続けねばいけない。

 これはドイツ経済をバブリーにさせることになるので、バズーカの持続性には疑問符が付くのです。

  ベストの方策が、公的資金による不良債権の早期抜本処理なのは明らか(”不況時のインタゲ政策としての”金融緩和も当然必要です)。

 

 solvency問題の起点はバブルなど金融政策のミスであり(過剰な金融緩和、エキゾチック市場含む資産バブルの見落とし等)、バブルには国民皆が多かれ少なかれ踊るので、その解決にまず公的資金拠出を行うのは、合理のみならず道理にも適ったことです。 

 

 もちろんsolvency問題の当事者に適正負担はさせるべきですが、その規模と時期が『適正』でなければ最適(最小コスト)の解決にはならない

 EUの処理策は、規模と時期を誤っているので、公的資金拠出やバズーカが一層膨らむのです(欧州人は単純なことを複雑にするのが好き)。

 

 先は結構長いかもです。

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