映画ずきのしんちゃんさんのブログ

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不良債権処理に失望

10日の日経平均は、7945.94(-23.09)と小幅下落。水準としては転換線8050のすこし下。MACDはほとんどフラットになっており、RCIは頭を打ちそうになっていて、様子見。三角持合がにつまってきた形だ。NYダウが急落しているので、来週は下に離れることになるだろう。週足はいぜん転換線849にもとどいておらず下降基調なので、NYの急落をうけて2008年10月の安値6994、11月の安値7406、1月の安値7671が守れるるかどうか、底割れが回避できるかどうか焦点となってくる。もっとも月足のRCIは底なので、悪材料はかなり織り込み済みだと思われる。大底われの可能性は低いと思いたいし、月足の下値のトレンドラインはできれば守りきってほしいものだが、政策期待だけの根拠の乏しい上昇だけに、雰囲気がわるくなれば難しいかもしれない。

10日のNYダウは7888.88(ー381.99)と急落。金融安定化法案の内容に失望が広がったようだ。転換線をこして上昇してきたが、一気に転換線を割り込んだ。2月5日の安値7845はまだきっていないものの、終値ベースの安値2月2日の7936は下回ってしまったので、11月の安値7449を試す展開になる可能性がある。RCIも下降をはじめており、MACDも下を向き始めていて、月の高値8405を抜けなかったことで、目先のもどりは不発で終わってしまって、底値を確認する動きに変わってしまいそうだ。週足も転換線8466にタッチも出来ないままであり、MACDは上昇しているのだが、RCIも下降、リズムとしてはまだ数週間は苦しい調整になる可能性が濃い。11月の最安値を切るような展開になるかどうかが問題だが、月足RCIは底ばいで、悪材料はほぼ織り込んだと思うので、なんとか持ちこたえるのではないか、と思いたいが、政策期待だけが頼りなので、いかんともしがたい。

ドルも90.40と下落。基準線91.15、雲の下限90.70、転換線90.63も一気に切って雲の下に落っこちでしまった。MACDはもう少しでゼロラインのところまできているのだが頭を丸め始め、RCIも頭をうって下落をはじめている。1月の高値94.13までいかず、雲に頭を突っ込んだものの、はじき返された形である。ただ週足はまだ転換線90.66の近辺ではあり、MACDは底打ちは反転、RCIも上昇していて、一気にドルが崩落して円高にいく様子ではない。日米経済とも弱く、金利差もあまりなくなっているので、株の下落がドルの下落に直ちに反映するわけではないのかもしれない。

オバマ政権の金融安定化策に対しては、結局、不良債権の抜本処理の道が不透明だという不満を市場がもっているのではないだろうか。金額がどれほど膨らもうが、価格がどれほど信頼できないものであろうが、強引にでも不良債権を買い取り、金融機関を再生しないと、痛んだ経済をリセットできないのではないか。金融機関よりも景気対策などといっている評論家もいたが、現場にお金がまわってこないで、どうやって景気を回復できるのか、分からない。小泉改革が、非正規雇用を増やし、労働分配率をさげて競争力を回復するという戦略をとったことについては、評価が分かれるとことだろうが、不良債権処理をやりきったことは、やはり重要だったのではないだろうか。不良債権処理をきちんとやらないと、財政出動をいくらやっても、かつての小渕政権の時のように、赤字が膨らむ一方で、現場に金がまわらないので、景気はよくならないということになるのではないだろうか。オバマ政権の経済閣僚の頭脳に期待したいところだ。
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