●　2010/11/29 14:38 株式新聞
＜話題＞電子部品セクターに妙味、スマートフォンがけん引役

　電子部品セクターに先高観が出ている。２８日付日本経済新聞は村田製作所 が、休止していた携帯電話向け部品工場の操業を来年初めに再開すると報じた。金融危機による需要減に対処するため０９年４月に休止していたが、スマートフォン（高機能携帯電話）向けの部品需要が増えていることに対応するという。

　スマートフォンの代表格ともいえる米アップル社「ｉＰｈｏｎｅ（アイフォーン）」向けに部品を供給していると推定され、かつ決算期３月の主要部品メーカーは下記の通り。うち１０年９月中間期時点の対通期進ちょく率（営業利益ベース）が高い銘柄上位５社は、東京電波（８８．７％）、太陽誘電（８１．０％）、大真空 （６３．８％）、ＳＭＫ（６３．４％）、ＴＤＫ（６０．０％）。うち特に投資妙味の高い３銘柄をチャートを軸にみてみると――。

太陽誘電はチャート的にみて、２つの谷と１つの山で形成するダブルボトムを形成。９月２１日高値１０７０円、１０月２０日安値の９２７円の値幅倍返し水準（１２１３円）を視野に入れており、ここが一応の目標値となる。１１月５日に１１年３月期予想を下方修正し、最終損益は２５億円の赤字に転落する見通しだが、株価は上昇トレンドを維持。下期の為替前提が１ドル＝８１円と保守的である点、東証信用倍率が１倍前後の好取組である点からは、もう一段の上値追いがあるとの見方も成り立ちそうだ。

スマートフォンに象徴される携帯高機能化による部品点数の増加などが業績拡大を後押ししていると指摘した。同リポートによると、スマートフォンの世界市場（出荷台数）は０９年の１億７２００万台が１２年には５億４６００万台に拡大すると予想している。（由谷　順）

＜主要銘柄＞
　メルコホールディングス
　セイコーエプソン
　ＴＤＫ
　日本電波工業
　フォスター電機
　ＳＭＫ
　ヒロセ電機
　日本航空電子工業
　東京電波
　大真空
　京セラ
　太陽誘電
　村田製作所

［ 株式新聞ニュース／ＫＡＢＤＡＳ－ＥＸＰＲＥＳＳ ］
提供：モーニングスター社 (2010-11-29 14:38)