収益力が著しく落ちたことで減損処理を強いられましたが、
技術力はもともと低くはなく、純資産のうち評価があやふや
だった部分が削ぎ落とされたことで、身軽にもなっています。

　純資産の評価がより現実的になった状態で以てして現在も
ＰＢＲは0.5倍以下。
　液晶についてはシャープ堺工場などまだ市場拡大の様相を
呈しているのと、有機ＥＬの開発が不調になったわけではない
ことから、業績の巻き返しがあると考えています。
　
　第１四半期の進捗率の低さは特に問題なし。
　タッチパネル用基板の需要で補うと見込みます。

　中期的に株価を見るならば、四季報の来期予想値が根拠なく
低い値で提示されているのは好ましい状態なのでは。
　
　ワールド・ロジと同視はできないものの、自社株買いの環境
も同様に調っている。ロジの方は業績値を前期一気に落として
株価を下げたところで初配当と自社株買い。今期予想値も控え
めに出して、伸びるべき数字を一部プールしている。
　ジオマテックは収益力低下からだぶついた資産勘定を一気に
落としておいて、微妙に黒字転換したところ。
　仮に自社株買いがあっても突飛高は期待しませんが、転換の
契機にはなるでしょう。

　問題があるとすれば、バランスは買い方不利に傾いたままで、
ワールド・ロジのように薄いながらも均衡を上方へ破った状態
というのとは異なる株価推移。テクニカルでは圧倒的不利だと
思いますが、このジオマテックにはテクニカルの常識が通用し
にくいような気もしています。