ココナラのニュース
【QAあり】ココナラ、通期業績予想に対して、EBITDA・営業利益は100%を上回る進捗率、新規事業や人材への成長投資を継続
ココナラの事業内容
鈴木歩氏(以下、鈴木):みなさま、本日はお集まりいただきありがとうございます。代表取締役社長CEOの鈴木です。第2四半期決算についてご説明します。
最初に事業内容です。変わらず、大きく3セグメントで事業を運営しています。マーケットプレイス事業である「ココナラスキルマーケット」、メディア事業である「ココナラ法律相談」、そして昨年度からエージェント事業内で4つの事業を開始しています。
ココナラのVision & Mission
ココナラのVision・Missionです。Visionは「一人ひとりが『自分のストーリー』を生きていく世の中をつくる」です。こちらを実現するためのMissionとして、引き続き「個人の知識・スキル・経験を可視化し、必要とする全ての人に結びつけ、個人をエンパワーメントするプラットフォーム」を掲げています。
ココナラが実現したいこと
ココナラが実現したいことも、これまでどおりです。引き続き、個人・法人、ビジネス・プライベートのあらゆる方々に対して機会を提供していきます。
また、マッチングプラットフォーマーとして、オンラインを中心としたエンジニアリング・プロダクトの提供を通じて、時間、場所、環境、年齢等のあらゆる制約からみなさまの「不」を解消していきたいと考えています。
加えて「フェアな取引」として、これまで以上に、リテラシーのある方だけではなくマジョリティの一般層の方々にもご利用いただく中で、情報の不均衡がないような情報の可視化、マッチングの適正化を通じて、より安心安全な取引が実現できる場を提供していきます。
ココナラがターゲットとする市場規模イメージ
市場規模イメージです。存在している約18兆円のマーケットに対し、2030年頃のターゲットとして、オンライン比率10パーセントを掲げています。この市場をターゲットに事業運営をするべく、引き続きブランディングを含めて、しっかりとマーケットを牽引していけるように努力していきます。
2024年8月期第2四半期 決算ハイライト
決算説明に移ります。決算ハイライトです。詳しくは後ほどパートごとにグラフを用いてご説明します。
連結売上高は前年同期比24パーセント増の成長です。マーケットプレイス事業の売上高は前年同期比7パーセント増の成長、メディア事業の売上高は、前年同期比24パーセント増と引き続き好調です。
エージェント事業は、買収したポートエンジニアリングの事業に加えて、昨年10月頃から始めた「ココナラアシスト」「ココナラプロ」も順調に立ち上がっています。
さらに、昨年の秋口に取り組みを公表し、今年1月末に会社を設立した「みずほココナラ」は、4月にようやくサービス開始となっています。
2024年8月期第2四半期 決算概要
決算概要です。詳しくはスライドをご確認ください。
売上高推移
連結売上高の推移です。先ほどお話ししたとおり、前年同期比24パーセント増の成長となっており、グループ化したポートエンジアリングの売上が貢献しています。
売上総利益推移
売上総利益の推移です。マーケットプレイス事業と比べて売上総利益率の低いエージェント事業が影響し、売上高ほどは成長していませんが、前年同期比では引き続き伸びています。
マーケットプレイス 流通高‧売上高‧テイクレート推移
マーケットプレイス事業です。売上高は前年同期比7パーセント増の成長です。
マーケットプレイス 購入KPI推移
KPIを分解すると、購入UU数は前年同期比でほぼ増減がない状態ですが、1人当たり購入額は引き続き増えています。内訳としては、プライベート利用が軟調に推移しているものの、ビジネス利用でより高単価な属性の方々のシェアが増えています。
メディア(法律相談) 売上⾼‧登録弁護⼠数推移
メディア事業の「ココナラ法律相談」についてです。有料登録弁護士数は前年同期比19パーセント増と、全体の成長を牽引しています。
メディア(法律相談) ARPPU‧解約率推移
ARPPUは前年同期比3パーセント増と成長しており、解約率も1パーセント近辺で安定的に推移しています。
売上原価+営業費用
マーケットプレイス事業、メディア事業、エージェント事業の売上原価と営業費用です。2024年8月期から原価管理方法を見直し、エージェント事業の原価に加えてマーケットプレイス事業におけるシステム費や通信費等も一部売上原価として計上しています。
事業別の従業員数
事業別の従業員数はスライドに記載のとおりです。今回からセグメント別の従業員数を開示しています。足元では若干減少傾向にありますが、第3四半期以降、新卒の入社等も含め増員計画となっており、今後も積極的に成長に必要な人材投資を行っていきます。
財務基盤
財務基盤です。引き続きキャッシュ及び資本の水準は十分であり、健全な財務基盤を維持しています。
通期業績予想に対する進捗
通期業績予想に対する進捗です。順調に推移しており、EBITDA・営業利益については、半期が経過したタイミングでガイダンスを大きく超過しています。ただし、今期の成長戦略において有用だと考えられる投資については、引き続き積極的に検討していきたいと考えているため、現時点で上方修正等はありません。
2024年2月にココナラ募集をアップデート
トピックスです。まず、今年2月に「ココナラ募集」を大きくアップデートしています。
これまでマーケットプレイス事業では、EC型の「ココナラスキルマーケット」を中心としてきました。今後はより多くのユーザーに利用いただき、サービスを探す手間が少なく、リテラシーがそこまで高くない方でも簡単に利用いただける機能として、案件募集を投稿し、応募を集める形式の「ココナラ募集」を強化していきます。
ユーザープロフィール機能をアップデート
昨年から今年にかけてユーザープロフィール機能を段階的にアップデートしています。今回も新たな項目を追加し、登録しやすいように内容をアップデートしました。
現時点で50万人を超える方々のデータベースが集まっていますが、引き続き登録者数も増やしていきます。また、登録いただいている一人ひとりの情報の深さについても、こちらの機能アップデートと入力促進を通じて実現していきます。
「みずほココナラ」4月にプロダクトローンチ、サービス開始
いよいよ「みずほココナラ」をローンチし、今年4月からみずほ銀行に口座開設している法人をご紹介いただく取り組みが始まっています。
一方で、みずほ銀行において担当営業がついている約5万口座の法人については、これからみずほ銀行の行員向けに説明会等を実施し、5月以降、本格的に送客を開始していきたいと考えています。
財務ポリシー
今後の方針についてです。財務ポリシーは、従前どおりです。引き続きトップライン成長を見据えながら、利益もしっかりと出していきます。収益性も意識した両輪での経営を行っていきます。
ココナラの中期的な戦略⽅向性
ココナラの中期的な戦略方向性は3つあります。1つ目がココナラ経済圏の構築と法人利用の促進です。後ほど、グラフを用いてアップデートしたものをお見せします。加えて、法人利用の促進における「みずほココナラ」へのアライアンスをうまく活用していきます。
2つ目は「ココナラスキルマーケット」の再成長です。この1年間は、コロナ禍の追い風が終わったことに加えて、一部、生成AIによる低単価取引の剥落がありましたが、こちらも一巡するタイミングにあります。
これまで仕込んできた海外対応や、高単価・リピート案件を生みやすい機能開発、さらには「ココナラ募集」における機能強化を通じて、再び2桁成長に戻していけるように、しっかりと仕込んでいきます。
3つ目はプロジェクト型マッチングの新規事業開発です。EC型の「ココナラスキルマーケット」、案件マッチング型の「ココナラ募集」に加えて、エージェント型マッチングとして、IT開発領域の「ココナラテック」、高単価制作領域の「ココナラプロ」、コンサルティング領域の「ココナラコンサル」、アシスタント領域の「ココナラアシスト」の4事業を通じて、新しい時間型・継続型のマーケットをしっかりと獲得していきます。
ココナラ経済圏における提供価値の拡張
具体的に拡張する領域について、今回新たに補足資料を作成しました。まず、役務提供方法としては、これまで単発で行われていた取引に加えて、継続型、主に業務委託を中心とした取引を増やしていきます。
例えば、これまでは1回のロゴ制作で5万円、1回のサイト制作で数十万円などが中心でしたが、1人月、ひと月あたり90万円でエンジニアに稼動していただく、もしくは経理、人事の方々に、時給2,500円、3,000円で稼働していただくことが可能となっています。
マッチング方法に関しても、これまでのサービス出品/購入というEC型に加えて、募集型では先にクライアントに人材募集を投稿していただき、応募していただくモデルや、これをダイレクトに行うだけでなく、営業が間に介在し、仲介するエージェント型まで領域を広げていきます。
ココナラ経済圏の拡⼤
その全体像を表しているグラフです。縦軸は領域カテゴリで、主にビジネス系からプライベート系まで大きく7つのカテゴリがあります。
横軸はマッチングの形式で、単発役務に加えて継続役務、マッチングの手法としてはマーケットプレイス型、エージェント型、メディア型があります。今期から多角化経営にシフトする中で、薄緑色の領域の事業の立ち上げを行っています。
新規サービスにおけるマッチングが開始
「ココナラアシスト」「ココナラプロ」「ココナラコンサル」において、プロダクトをリリースしました。ユーザー、稼働者、クライアントのみなさまを集客しながら、入ってきたリードに対して営業がアプローチしてマッチングするというサービスを開始しています。
サービスラインナップ
サービスラインナップの詳細を記載していますので、ご興味ある方はご覧ください。
中⻑期の成⻑を⾒据えたココナラ経済圏構想
ココナラ経済圏の入口として、まずは集客についてです。これまでのオーガニック、WEB広告、TVCMなどの強みだけではなく、今後は「みずほココナラ」や、それ以外のアライアンスについても、積極的に検討していきます。
加えて、セールスの手法・組織を活用して、これまでリーチできなかったtoB、法人領域に対しても積極的に参入していきます。
オンボーディングについても、これまでは主に「ココナラスキルマーケット」を前提としたLPやプロダクトの入口となっていました。今後はあらゆるサービスが増えてくるため、どのような発注ニーズ・受注ニーズにも対応できるような、共通のオンボーディングの仕組みにするべく磨き込んでいきます。
また、それらの情報をシームレスに各サービスにつないでいき、すべてのサービスのやり取りができるプラットフォームを実現していきます。
質疑応答:通期業績予想を上方修正する予定について
田中元氏(以下、田中):「営業利益が半期で2億円弱出ていますが、通期業績予想を上方修正する予定はありませんか?」というご質問です。
当初のガイダンスどおり、一定の黒字を維持しつつ、上がった利益の範囲内で投資に回す、またはコストを計上する方針に変更はないため、現時点では上方修正の予定はありません。
質疑応答:「みずほココナラ」の直近の状況について
田中:「『みずほココナラ』の直近の状況について教えてください」というご質問です。
鈴木:先ほどご説明したとおり、プロダクトはリリースしているものの、まだ本格的な送客を開始できているわけではなく、少しずつリードが発生している状況です。こちらが本格稼働となるのは、4月後半のみずほ銀行各行員への説明会後の5月以降になると考えています。
質疑応答:「ココナラアシスト」「ココナラプロ」の状況について
田中:「新規の取り組みである『ココナラアシスト』『ココナラプロ』など、エージェントの最新の状況について教えてください」というご質問です。
鈴木:新規事業に関しては、ただ単に何の武器もなく立ち上げるのではありません。これまでココナラがテレビCMやWeb広告・SEOを通じて獲得してきた稼働者の人材プールを活用したいという文脈において、その戦略が最もはまっているのが「ココナラアシスト」です。
今のところ、ありがたいことにクライアントからの引き合いもある中で、あらゆるロングテール、ニッチな人材ニーズに対して、我々がすでに保有しているデータベースの中に必要とする人材がいるケースが多いため、マッチングが順調に生まれているという状況です。
「ココナラプロ」に関しては、ハイクラスな制作クリエイターの方々を実名でご紹介しますし、かつ、契約はこれまでの「ココナラスキルマーケット」のような仲介型ではなく、間にココナラが入って契約者となって納品までのクオリティを保障しています。この安心感のある座組をご評価いただき、大手プライム上場企業のナショナルクライアントの方々にもご利用いただき始めています。
質疑応答:「ココナラ募集」の詳細と今後の戦略について
田中:「『ココナラ募集』の具体的な中身と、今後の戦略について教えてください」というご質問です。
鈴木:「ココナラ募集」に関しては、これまでのEC型の「ココナラスキルマーケット」の商流とは逆で、まずはクライアントに案件を投稿していただきます。イメージとしては、「ロゴを作ってもらいたいです。予算10万円だけど、誰かやってくれませんか?」といった投稿をして応募を集める形式です。
現在ある仕組みは、主に単発型の受発注における募集投稿とそのマッチングとなっており、こちらのユーザーエクスペリエンス強化のため、今年2月にアップデートをしています。
今春以降は、主にエージェント型で埋めていこうと考えていた時間型・プロジェクト型、人月、時給型で稼動される方に対しても「ココナラ募集」で案件を投稿でき、応募できる仕組みを用意していこうと考えています。楽しみにお待ちいただければと思っています。
質疑応答:「ココナラスキルマーケット」を中心とした下期業績について
田中:「『ココナラスキルマーケット』を中心とした下期業績について教えてください」というご質問です。
鈴木:具体的な成長率・成長額については言及できかねるのですが、先ほどお話ししたとおり、新型コロナウイルスの影響等が一巡するタイミングだと考えていますので、ここからは攻めのフェーズとして、これまでになかった「ココナラ募集」という新たなマッチングの仕組みも含めてブーストしていきます。
その他にも、生成AIを中心としてAI需要等も含めた新しいトレンドをしっかりと加味したカテゴリの拡充等、さまざまな大型リリースも予定していますので、これらを通じて再度、近い未来において2桁成長に戻していけるように注力していきます。
質疑応答:第3四半期・第4四半期の増員計画について
田中:「第3四半期・第4四半期に増員を計画しているとのことですが、スライド17ページ記載の前期の第3四半期・第4四半期と比較して、それぞれの事業でどのくらいの増員を計画していますか?」というご質問です。
詳細については非開示としていますが、現在、エージェント事業について積極的に拡大を進めており、今後は営業人員を拡大していく方針です。
質疑応答:採用費・人件費以外の投資について
田中:「採用費・人件費以外で、成長に向けた投資として具体的にどのようなことを検討されていますか?」というご質問です。
鈴木:ご質問にあるとおり、大きな投資となる採用費・人件費に加えて、一定程度仕組みが回り始める中での我々の強みはWeb広告等を含めた広告宣伝ですので、積極的に検討していきます。
特に、2024年8月期については利益も超過して生まれていますので、来期につながるような施策の検証投資も含めて、積極的に検討していきます。
質疑応答:前四半期比で売上が減った要因について
田中:「売上高が前四半期比で若干減少していますが、主な要因を教えてください」というご質問です。
主な要因としてエージェント事業が減少していることが挙げられます。前期に買収したポートエンジニアリングの組織体制再構築に優先して取り組んだため減収となっていますが、減収についてはある程度歯止めがかかったと感じており、今後は再成長できるよう取り組んでいきます。
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