＜みんかぶ・個人投資家の予想から＞＝「買い予想数上昇」３位に中越パ

　「みんなの株式」が集計する「個人投資家の予想（最新４８時間）」の１日午後２時現在で、中越パルプ工業<3877.T>が「買い予想数上昇」で３位となっている。

　この日は全般相場が下落するなか、一時、前日比４１円（２０．９％）高の２３７円まで上昇している。３月３１日の取引終了後、総額１２億円を投じて、川内工場（鹿児島県薩摩川内市）にセルロースナノファイバー（ＣＮＦ）の第１期商業プラントを建設すると発表しており、注目されているＣＮＦ事業化スタートを好感した買いが株価を押し上げた。

　同社のＣＮＦは、九州大学の近藤哲男教授が発明した「水中対向衝突（ＡＣＣ）法」をもとに、パルプと水のみから製造した製品。機能としては高吸着性・高強度・透明性・寸法安定性・低線熱膨張などに加えて、両親媒性を備えているのが特徴。また、自社パルプより製造した一貫製造品のため、原料となるパルプも針葉樹や広葉樹にとどまらず、国産竹も選択が可能な点も強みだ。

　同社ではＣＮＦのサンプル販売を１３年３月より開始し、顧客との意見交換を継続してきたが、量産化のメドが立ったと判断し、量産化に乗り出すという。なお、プラントの生産能力は年間約１００トン（樹脂複合化用）で、１７年４月の稼働を予定していることから業績への貢献はまだ先だが、期待感が買い予想数の上昇につながっている。

出所：株式経済新聞（株式会社みんかぶ）