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KLabのニュース
■株主還元
KLab <3656>は、株主還元の基本的な考え方として、配当よりも自己株式の取得を優先的に検討する方針を掲げている。すなわち、積極的な事業投資を優先すべきフェーズにある同社にとって、固定されたタイミングで固定的な現金支出を伴う配当よりも、実施するタイミングや金額を同社が柔軟に定めることができる自己株式の取得のほうが適している上、株主にとっても1株当たり株主価値の向上や株式市場における需給バランスの改善を図ったほうが、結果としてメリットが大きいとの判断に基づくものである。また、株主還元の規模については、事業拡大のための投資余力や財務的安全性とのバランスを考慮しながら決定する方針としている。
2018年12月期は期初予想どおり無配となった一方、自己株式の取得については261,100株(499百万円)を実施した。2019年12月期についても現時点で配当の予定はない。
弊社でも、海外展開を含めて成長に向けた投資機会が豊富にあることに加え、自社IPの創出やマルチメディア展開など、新たな事業投資を通じて収益基盤をさらに強化すべき段階にあることから、できるだけ機動性のある投資余力を確保しておくことが戦略的に重要であると認識しており、同社の考え方には合理性があるものと評価している。また、同社の財務面に目を向けても、自己資本は約144億円(自己資本比率75.1%)に積み上がっているものの、そのうち、会社法上の分配可能額※は多くはない。一方、資産には不確実性の残るソフトウェア仮勘定(約38億円)やのれん(約7億円)などが計上されている財務バランスを勘案すれば、充実した配当継続を保証するほどの十分な財務基盤を現時点で確保しているとは言い切れず、中途半端な(低水準あるいは単発的な)配当になってしまうぐらいなら、財務基盤の安定や成長投資に向けたほうが、株主にとっても将来的な見返りは大きいと考えられる。
※分配可能額=その他資本剰余金の額+その他利益剰余金の額-自己株式帳簿価額
その他調整項目(有価証券評価差額等)により算定。
一方、中長期にわたり保有してもらえる株主を増やすことを目的として、株主優待制度を導入している。2018年以降の毎年12月末時点株主に対しては、同社人気タイトルをデザインしたオリジナルQUOカードを、保有株式数/保有期間に応じて2枚から5枚進呈する内容である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<SF>
KLab <3656>は、株主還元の基本的な考え方として、配当よりも自己株式の取得を優先的に検討する方針を掲げている。すなわち、積極的な事業投資を優先すべきフェーズにある同社にとって、固定されたタイミングで固定的な現金支出を伴う配当よりも、実施するタイミングや金額を同社が柔軟に定めることができる自己株式の取得のほうが適している上、株主にとっても1株当たり株主価値の向上や株式市場における需給バランスの改善を図ったほうが、結果としてメリットが大きいとの判断に基づくものである。また、株主還元の規模については、事業拡大のための投資余力や財務的安全性とのバランスを考慮しながら決定する方針としている。
2018年12月期は期初予想どおり無配となった一方、自己株式の取得については261,100株(499百万円)を実施した。2019年12月期についても現時点で配当の予定はない。
弊社でも、海外展開を含めて成長に向けた投資機会が豊富にあることに加え、自社IPの創出やマルチメディア展開など、新たな事業投資を通じて収益基盤をさらに強化すべき段階にあることから、できるだけ機動性のある投資余力を確保しておくことが戦略的に重要であると認識しており、同社の考え方には合理性があるものと評価している。また、同社の財務面に目を向けても、自己資本は約144億円(自己資本比率75.1%)に積み上がっているものの、そのうち、会社法上の分配可能額※は多くはない。一方、資産には不確実性の残るソフトウェア仮勘定(約38億円)やのれん(約7億円)などが計上されている財務バランスを勘案すれば、充実した配当継続を保証するほどの十分な財務基盤を現時点で確保しているとは言い切れず、中途半端な(低水準あるいは単発的な)配当になってしまうぐらいなら、財務基盤の安定や成長投資に向けたほうが、株主にとっても将来的な見返りは大きいと考えられる。
※分配可能額=その他資本剰余金の額+その他利益剰余金の額-自己株式帳簿価額
その他調整項目(有価証券評価差額等)により算定。
一方、中長期にわたり保有してもらえる株主を増やすことを目的として、株主優待制度を導入している。2018年以降の毎年12月末時点株主に対しては、同社人気タイトルをデザインしたオリジナルQUOカードを、保有株式数/保有期間に応じて2枚から5枚進呈する内容である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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