米ドル/円、上下圧力が拮抗するレンジワークが継続しそう

著者:津田隆光
投稿:2026/02/27 10:35

アンカリング効果による介入警戒感も

米ドル/円・週足・複合チャート
米ドル/円・週足・複合チャート出所:トラリピFX/CFDチャート

【注目ポイント】「154.000円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートでの下値サポートなら、「160.000円」付近までの上昇も
【シナリオ②】同レート割れなら、「150.000円」付近までの下落を想定
【当面(1カ月程度)の“主戦場”(コアレンジ)】「150.000~160.000円」


1月23日、「日米レートチェック」の材料を受け、米ドル/円が大幅に下落。同日159円台で推移していた米ドル/円が27日には「151.994円」まで下落し、一時的に約半年間における市場参加者の平均コストを示す26週MA(移動平均線)を下回る展開に。その後は、26週MAとBB(ボリンジャーバンド)・+1σラインの間を往って来いとなるレンジワーク主体の相場付き(上図黄色四角枠)となっています。

上図(週足チャート)の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 26週および200週MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の上方で推移していること、3) ローソク足の下方に青色雲(=サポート帯、先行スパン)があること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で僅かながら-DI>+DIとなり、ADXが高位置から右肩下がりでの推移となっている(上図青色点線丸印)ことから、現在の米ドル/円・週足チャートは上下圧力が拮抗するレンジ相場を示すチャート形状と判断します。

その他では、ⅰ) 上述の通り、ADXが右肩下がり(=トレンドレスを示唆)になっていることに加え、ⅱ) BB・±2σラインが収縮する“スクイーズ”の兆候(仕草)が見られることを合わせると、足もとの米ドル/円は相場の力を溜め込みつつ、方向感を模索する局面/時間帯と言えそうです。


そんな中、足もとで注目すべきポイントは・・・約半年間における市場参加者の平均コストを示す26週MAおよび青色雲の上辺である先行1スパンをメドとする「154.000円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。

筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)


[シナリオ①]
この先、「154.000円」で下値サポートされた場合は、「下値固め」→「反発フロー」となりそうです。当該ケースでは、「SARの買いサインへの転換」や「遅行スパンの上放れ」、また「+DI>-DIへの変化」なども伴いながら、BB・+2σラインをメドとし、心理的な節目でもある「160.000円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇となりそうです。ただし、同レート付近までの上昇については、アンカリング効果による介入警戒感もあり、上値余地は限定的となりそうです。

[シナリオ②]
一方で、「154.000円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「下値基準線割れ」→「もう一段の下値切り下げ」となる可能性も。当該ケースでは、「スクイーズの進展」や「遅行スパンのローソク足への近接」、また「-DI>+DIの乖離拡大」なども伴いながら、青色雲の下辺である先行2スパンをメドとし、同時に心理的な節目でもある「150.000円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落を想定すべきでしょう。ただし、現状では青色雲が厚い形状(=強い下値支持帯)となっているため、下値余地は限定的でしょう。


上記シナリオ①および②を概括すると、現下の米ドル/円は相場の力を溜め込みつつ、方向感を模索する相場付きとなる中、当面※は「150.000~160.000円」を“主戦場”(コアレンジ)とするレンジワーク主体の動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1カ月程度のスパンを想定しています。)

津田隆光
マネースクエア チーフマーケットアドバイザー
配信元: 達人の予想