淺沼組、中計のカギは選別受注とリニューアル事業強化 特許取得の「還土ブロック」「立体木摺土壁」等、付加価値も創出
目次

浅沼誠氏(以下、浅沼誠):代表取締役社長の浅沼誠です。本日は弊社の個人投資家説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。
ただいまより、株式会社淺沼組の会社説明会を始めます。まずは私から、弊社の沿革、創業理念、事業概要についてご説明します。
その後は執行役員コーポレート・コミュニケーション部長の浅沼真里香より、中期3ヵ年計画の内容に沿って、足元の取り組みや業績、株主還元についてご説明します。
1. 会社概要

浅沼誠:はじめに、弊社概要を簡単にご説明します。弊社は1892年に奈良県で創業以来、総合建設業を営んでおり、創業133年、来週には創業134年を迎えます。
事業規模は、連結売上高1,670億円、営業利益68億円、全体の従業員数は約1,800名となっています。
2. 沿革

浅沼誠:次に、沿革です。弊社は1892年の創業後、1926年に現在本社を構えている大阪へ進出し、その後全国に展開してきました。
現在は、北は北海道から南は沖縄まで業容を拡大し、海外においてはシンガポールを中心にビジネスを展開しています。
3. 創業理念

浅沼誠:私たち淺沼組は、創業者である淺沼孝吉の「仕事が仕事を生む」という事業に対する信念のもと、「和の精神」「誠意・熱意・創意」を創業理念として、日々変わり続ける時代の変化に耳を傾けてきました。
そして、私たちを取り巻く環境の変化に対応すべく、防災・減災をはじめ、安心・安全な社会基盤の構築、快適な環境作りに取り組んできました。
4. 事業概要(国内)

浅沼誠:続いて、弊社の事業概要についてご説明します。事業ポートフォリオに円グラフで示したとおり、おおよそ86パーセントが建築事業、14パーセントが土木事業およびその他の事業となっています。
4. 事業概要 ①建築事業(国内)

浅沼誠:国内の建築事業についてです。スライド左下の棒グラフは、直近5年の完成工事高(売上高)を示しています。
折れ線グラフは利益率を示しています。昨今の資材・労務価格高騰の影響を受けてやや減少していましたが、選別受注を強化し、昨年度は大きく改善しました。
新築工事が8割強、リニューアル工事が2割弱です。右下の円グラフのとおり、工場・倉庫案件が最も多く、次いで住宅、事務所などの案件を多く建設しています。
4. 事業概要 ②土木事業(国内)

浅沼誠:国内の土木事業についてです。先ほどと同様、スライド左下のグラフは完成工事高・利益率を示しています。用途別の完成工事高では、上下水道をはじめとしたさまざまな種類の工事を行っています。
4. 事業概要 ③海外事業

浅沼誠:海外事業についてです。弊社は1976年から、海外でも事業を展開しています。
進出当時はグアム島を中心に展開していましたが、現在ではシンガポールで買収した2社のリニューアル関連子会社を中心に、ASEAN地域にも事業を広げています。
特にシンガポール子会社の業績は非常に堅調に推移しており、連結業績にも大きく貢献しています。
5. 業績推移(連結)

浅沼誠:弊社グループの業績について、直近5年の数字をグラフ化して示しています。先ほどお話ししたとおり、スライド右上の営業利益は資材・労務価格高騰の影響により一時的に低迷しましたが、直近は大きく改善してきています。
右下の自己資本比率においても、直近期に減少している要因は、中間配当を導入したこと等による一過性のものと考えています。
総じて売上・利益ともに着実に増加しており、営業利益率・ROEは安定しています。純資産と自己資本比率も、問題ない水準であると考えています。
ここからは、執行役員コーポレート・コミュニケーション部長の浅沼真里香より、より具体的な業績、施策、配当の内容について、中期3ヵ年計画に沿ってご説明します。
1. 中期3ヵ年計画のテーマ

浅沼真里香氏(以下、浅沼真里香):執行役員 戦略企画本部コーポレート・コミュニケーション部長の浅沼真里香です。私から、中期3ヵ年計画に沿って弊社の取り組みをご説明します。
現在、弊社は2024年度を初年度とした中期3ヵ年計画を遂行しており、今年度が2年目となります。
この中期3ヵ年計画では、3年間で注力することとして6つのテーマを掲げています。本日は、その中からいくつかのテーマに絞ってご説明します。
2.テーマ毎の取り組み(1/6)

浅沼真里香:1つ目のテーマは、「国内コア事業の強化」です。先ほど社長からご説明したとおり、弊社のコア事業は国内の建築・土木ですが、それらの事業を今一度強化していきます。
具体的な取り組みとしてご紹介したいのが、スライド上部に記載した「選別受注の強化」です。建設業はさまざまな案件を獲得、受注、施工し、最後にお客さまへ引き渡すというプロセスを経ています。
入口段階の受注の時点でさまざまな諸条件をしっかりとチェックし、戦略的に案件を見極めて受注をすることを「選別受注」と言っています。これにより、直近の利益率も着実に上昇しています。
選別受注によって、例えば受注という入口段階で市況環境に応じた、適切かつ十分な利益率を確保できます。弊社では毎期4月になると、営業の社員に対して「この利益率以上の受注でなければ獲得してはいけない」というハードルレートのようなものを設けています。
直近2年でそのハードルの利益率を連続でアップし、実績値としても受注時利益率が毎期上昇しています。
その他にも、受注時点で各工事現場の弊社社員や協力会社の方々がしっかり休みを取れるような、ゆとりのある工期での工事の獲得に努めています。ゆとりがなければ突貫工事になり、原価に影響が出るほか、最悪の場合は事故の要因になるため、工期に余裕のある案件かどうかチェックしています。
また、人手不足と言われる昨今では、受注時点で弊社社員と協力会社の体制がしっかり取れる案件なのかを、十分に確認しています。施工面でも、難易度が高くならないかなど、さまざまなチェックポイントを設けて受注しています。
さらに、弊社には1つの工種や特定の分野に偏りすぎず、バランスよく案件を獲得するという方針があります。
スライドの図に示しているとおり、弊社が最近多数獲得している工場・倉庫は、いわゆる鉄骨造と言われる造りのものが多くあります。鉄骨造の建物は比較的施工効率が良く、人をそれほど多く配置しなくても建物が建てられる、施工がしやすいなどの利点があります。
一方、工場・倉庫ばかり獲得してしまうと、弊社社員の技術力やノウハウが蓄積されない、あるいは技術の伝承などの面で難点が出てきます。そのため、意図的に難易度の高い案件も獲得し、バランス良く受注することも選別受注の一環として実施しています。
1UP投資部屋Ken氏(以下、Ken):「選別受注」は、建設業界でかなりキーワードとなっています。ここ数年での大きな変化、あるいはクライアントサイドも状況を把握してきて、受注時の高い粗利でも理解してもらえるようになったなど、感じられていることはありますか?
浅沼真里香:「選別受注」と言うと少し偉そうに聞こえますが、やはりお客さまのご理解なくしてはできないことです。お客さまサイドもゼネコンの今の人手不足の状況などをよく理解されており、そのようなところを踏まえて折衝しています。
Ken:直近では日経に掲載されていたと思うのですが、人手不足によってすべてを受注することはなかなか難しいという課題があるかと思います。これは、今後も継続しそうですか?
浅沼真里香:おっしゃるとおり、日経にも掲載されていましたが、国内においては今後も生産労働人口が減少していくだろうと言われています。そのため、そのような面でこの状況は今後も継続すると想定されます。
したがって、先ほどもお話ししたとおり、受注時点で弊社社員と協力会社のみなさまの体制が確実に整っている案件のみ受注することを、引き続き強化したいと思っています。
2.テーマ毎の取り組み(2/6)

浅沼真里香:2つ目のテーマとして、「リニューアル事業の強化」を掲げています。私どもは133年間、新築案件をメインに建築事業を行っています。ただし、お客さまから建物のリニューアルのご用命があれば、当然ながらリニューアル工事も手がけていました。
4年ほど前からは、リニューアル事業も1つの重要なビジネスと位置づけ、淺沼組のリニューアルブランドを立ち上げ、積極的にお客さまにご提案しています。
なぜリニューアル事業を強化するのかについてあらためてご説明すると、スライドに記載のとおり、3つのポイントがあると思っています。
1つ目は、環境配慮、つまり環境への負荷が低い点です。新築は、みなさまもご承知のとおりゼロから建物を建てます。
一方、リニューアルは建物の骨組みに当たる「躯体」を残してリノベーションするものです。躯体を残したまま、建物を新たに生まれ変わらせるわけですから、環境負荷は低いということになります。
2つ目に、需要が見込まれるという点です。スライド下部の建築物ストック統計のグラフでは、1990年より前の棒グラフが非常に高くなっています。
これは、1990年頃より前に建てられた建築物が全体の約50パーセント、つまり半分程度を占めていることを示しています。このあたりの建物がそろそろ築30年から40年経過し、リニューアルの対象になってきます。
しかも、この時代に建てられた建物は中規模のビルが多く、弊社が対応しやすいということです。なおかつ、ご承知のとおり中長期的には人口が減っていくため、そのような観点でもリニューアルが増加すると言われています。
さらに建設物価の上昇により、お客さまによっては新築では事業収支が合わず、リニューアルを検討するなど、足元での需要が拡大している背景があります。
3つ目のポイントは、収益性の確保です。何十年も前に建てられた建物をリニューアルするため、当初の図面がない、あるいは図面があっても、リニューアルしようと壁を開けてみると想像と違ったなど、そのようなケースが多くあります。
したがって、工事の難易度が比較的高く、また、追加工事もよく発生することから、収益性が高くなっています。
Ken:リニューアル事業について、他社と比較した優位性や注力する理由を教えてください。また、収益性についてもお話しされましたが、他の新築の物件よりも収益性が高いのか、差し支えなければ教えていただけますか?
浅沼真里香:1つ目の優位性は、スライドにも記載のとおり、リニューアルは新築に比べて案件のサイズが小さいです。弊社では平均で新築の5分の1程度の大きさであり、大手のゼネコンは手が出しにくい傾向があります。そのため、弊社クラスのゼネコンは入り込みやすいといえます。
もう1つは、技術力です。弊社は大阪に技術研究所を持っているため、リニューアル専門業者よりは技術面で比較的秀でていると考えています。
また、133年間にわたり新築を扱ってきたノウハウにより、例えば壁を開いて中を見た際、それがどのような状態か、どのように対応すればよいかという判断、いわゆる「現場力」が相応にあると自負しています。そのような部分が、弊社の優位性になると思っています。
利益率は、新築対比の粗利率ベースでおおよそ5パーセントから6パーセント高いと思っていただければと思います。
Ken:先ほどもお話しいただいたように、壁を開いてみると追加工事が必要になったり、設計変更などが発生したりすれば、利益率が高くなるということですね。
浅沼真里香:おっしゃるとおりです。そのようなところが源泉となります。
2.テーマ毎の取り組み(2/6)

浅沼真里香:リニューアル事業では、強化にあたり、4年ほど前に淺沼組のリニューアルブランドを立ち上げました。
ブランディングの一環として、弊社が持つ環境配慮型技術やノウハウをすべて詰め込み、名古屋支店として保有している自社ビルを全面的にリニューアルしています。
リニューアル前がスライド左側の「before」、リニューアル後が右側の「after」の写真です。その結果、国内外から18個の賞をいただきました。
また、竣工して4年ほど経ちますが、今でもお客さまが名古屋まで足を運び、見学に来てくださっています。先日、名古屋支店にご来社くださったお客さまが累計2,000人となり、非常に良い評価をいただいています。弊社の方向性は、決して間違っていないと思っています。
2.テーマ毎の取り組み(2/6)

浅沼真里香:さらに、私どものリニューアル事業は、単にリニューアルするのではなく、付加価値のある提案も行っています。
ゼネコンの中では比較的珍しいと言われているのですが、私どもは材料として土に着目しており、土を使った技術開発も行っています。
そのうちの2つが、ブースでも展示している「還土(かんつち)ブロック」と「立体木摺土壁」です。このようなものを開発し、最近では特許を取得しました。
スライド右下に掲載している、「立体木摺土壁」の技術を用いた建物が「グッドデザイン賞」に選ばれたり、技術そのものが日本インテリアデザイナー協会から賞をいただいたりと、意匠・デザインの面でも非常に評価をいただいています。
そのような強みを武器に、淺沼組の付加価値をつけたリニューアル事業ブランドとして提案し、今後もさらに強化していきたいと考えています。
2.テーマ毎の取り組み(3/6)

浅沼真里香:3つ目のテーマは、「人材の獲得・確保・育成」を掲げています。
みなさまもご承知のとおり、生産労働人口の減少に伴い、建設業界も担い手不足と言われています。そのような中でお伝えしたいのは、スライド右上に記載しているとおり、弊社社員の平均勤続年数が大手も含めた主要ゼネコン23社の中で一番長い22年であるということです。
さまざまな見方があるかと思いますが、社員が「長く働きたい」と思えるような居心地の良い会社であることは間違いないと考えており、私自身も非常に誇らしく思っています。
Ken:平均勤続年数22年は非常に長いですね。昨年は、現場監督を含めて人材がなかなか獲得できず下方修正を出している会社もあったため、すばらしいことだと思います。今後もキープしていくために大切なことや、現時点でどのようなところが働きやすさにつながっているのかを教えてください。
浅沼真里香:定量的には測れないところですが、社員から言われているキーワードとしては「アットホーム」「風通しが良い」「面倒見が良い」「人が温かい」などが挙げられます。
また、一度退職した方が弊社に復帰する事例も聞いており、そのようなカルチャーの部分は大きいかと思います。
さらに、福利厚生も大手に引けを取らないような充実した内容となっています。直近では、初任給を30万円に引き上げました。
ほかにも、最近の学生は奨学金を利用していることが多いと聞いているため、その一部を負担しています。福利厚生をしっかりと充実させることで、「この会社で働きたい」と思ってくれるのかと考えています。
人材は引き続き重要なテーマだと思っているため、強化に取り組んでいきます。
3.中期3ヵ年計画 業績計画

浅沼真里香:中期3ヵ年計画の業績についてご説明します。スライドの表は、現中期3ヵ年計画の3年間の実績値と計画値を示しています。
1年目となる2024年度は、売上・利益ともに前年度に比べて増収増益となりました。利益率も大きく上昇しています。これは、先ほどご説明した選別受注や利益率の高いリニューアルの強化、DXも含めた労働生産性の向上などによるものと考えています。
2年目となる2025年度も増収増益の計画となっていますが、最終年度となる2026年度は減収増益の計画となっています。
この中期3ヵ年計画を作った当初は、今よりももう少し景気の不透明感があり、足元で多く受注している工場や倉庫で一服感が出るのではないかという見立てがありました。また、弊社の基本的な考えとして、売上より利益を重視するところもあります。
そのため、このような計画にしていますが、足元は非常に順調です。建設業は業績の見通しが立てづらいという特性もあるため、現時点では計画を修正せず、このまま据え置きとしています。
3.中期3ヵ年計画 業績計画(2025年度第2四半期進捗)

浅沼真里香:スライド右側には、2025年度の第2四半期時点での数字を記載しています。右から2列目の「前期比」の項目をご覧いただければと思いますが、大幅な増収増益で推移しています。
さらに、下から5行目に「繰越工事高」という項目があります。これは、第3四半期以降や来期以降に繰り越し計上される予定の工事の数字です。こちらが前期比プラス29.3パーセントと3割ほどアップしていることからも、非常に好調に推移していることが見て取れるかと思います。
現時点では来年度の計画を修正していませんが、修正が必要になれば、その時点で開示していこうと考えています。
株主還元

浅沼真里香:株主還元の内容についてご説明します。スライドのグラフは、9年間の配当金額の実績値と計画値の推移を示しており、9年連続で増配を予定しています。
棒グラフの薄い緑色が当初の計画、濃い緑色が実績を示しています。ご覧のとおり、毎期、計画以上の配当金額を実績としてお支払いしています。業績を上げ、しっかりと配当を実施していることが、このグラフからわかるかと思います。
株主還元

浅沼真里香:株価とPBRの推移です。スライド上段のグラフは、緑の折れ線が弊社の株価、赤の折れ線がTOPIXを示しています。
ご覧のとおり、株価は右肩上がりで堅調に推移しています。TOPIXと比べても上がり幅は大きく、直近でも株価は上昇しています。
時価総額は、2026年1月16日の終値ベースで約899億円です。私個人としては、時価総額1,000億円を目標にIRをがんばっています。
今後もさまざまな取り組みを行い、会社としてもさらに成長していきたいと思っていますし、企業価値も向上させていきたいと思っていますので、ぜひ弊社への投資をお願いします。ご清聴ありがとうございました。
質疑応答:今期の工事の受注時期について
質問者:今期に消化している工事は、2年ほど前に受注した工事という理解でよろしいでしょうか?
浅沼真里香:おっしゃるとおり、1年から2年前あたりに受注した工事となっています。
質疑応答:海外事業の売上比率と今後の方針について
質問者:海外ではASEAN、シンガポールが中心ということでしたが、現状の国内と海外の売上比率を教えてください。また、今後の海外事業をどのような方向で進めていきたいのか、目標があれば教えてください。
浅沼真里香:現在は、海外売上高は100億円ほどあります。弊社全体の売上高が1,700億円程度のため、比率としては1割弱ほどのイメージです。
具体的な数値は特に開示していませんが、今後も海外事業をしっかりと強化していきたいと思っています。
質疑応答:中期3ヵ年計画における環境の変化について
質問者:現在の中期3ヵ年計画を立てられた2023年頃は事業環境があまり良くなく、最終年度は減収を計画していると思います。当時の見立てから変わった部分があれば教えてください。
浅沼真里香:おっしゃるとおり、現在の中期3ヵ年計画を作ったのは前中計の最終年度である2023年度頃だったため、環境の変化は比較的あったかと思っています。
計画当初よりは、事業の引き合いが非常に強くなってきています。その要因としては、景気が回復したことや人手不足などが挙げられると考えています。
質疑応答:今後の長期的な成長イメージについて
質問者:長期的な業績の感覚についておうかがいします。2023年頃から売上は右肩上がりですが、人手不足は今後も変わらないと考えると、今後5年程度はこの成長曲線がずっと続くようなイメージと考えてもよいのでしょうか?
浅沼真里香:弊社としても、長期の見立ては非常に難しいと思っています。
足元では、建設工事費デフレーターという物価の変動を考慮した実質額が年間3パーセントから5パーセントほど増加しています。そのため、物価の上昇に伴い、今後も建設工事費は上がっていくのではないかと考えています。
また、2030年頃までは需要が豊富な状態が続くのではないかと見込んでいます。ただし、建設業は景気がもろに影響するような業界であるため、そのあたりは常に見極めていきたいと思っています。
質疑応答:人手不足によるリードタイムの変化について
質問者:建設業界では人手不足が話題になりますが、実際に受注から完成までのリードタイムは以前よりも長くなっているのでしょうか?
浅沼真里香:施工のみの場合、受注から着工までは、ほとんど期間が空きません。弊社では、建築工事の場合、従前1年から1.5年程度の工期となるため、大手ゼネコンに比べると非常に短いかと思っています。先ほどご説明したとおり、人手不足も考慮した受注を行っていますのでこれにより工期が長くなることはほぼありませんが、建設業にも2024年から適用された時間外労働時間上限規制などから4週間に8日閉所する「4週8閉所」の取り組みを行っているため、昨今は工期が長くなる傾向にあるかと思います。
一方、土木工事ではトンネルなどを造るため、その特性上もう少し長く、5年ほどかかるイメージです。
質疑応答:建築業の労働生産性向上について
質問者:労働生産性に関して、製造業であればDXやAIの活用といったさまざまな想像ができるのですが、建築業は人手に頼っているイメージがあるため、高める手段がわかりません。そのあたりについて教えてください。
浅沼真里香:おっしゃるとおり、建設業は人手を必要とする仕事の傾向が強いです。
一方、DXも非常に重要になってきています。弊社の場合、現場監督と協力会社との連絡をデジタルで行ったり、土木工事においてショベルカーを自動化したり、内勤の作業にロボットを活用したり、さまざまなシステムを導入したりと、細かな施策に取り組んでいます。
ただし、まだまだ人手がかかるような業界であるため、DXを推進することで労働生産性をさらに向上させていきたいと考えています。
質疑応答:受注の大幅増の要因について
質問者:今期に入り、建築・土木ともに受注が非常に増えていると思います。特に土木では、第2四半期に前年同期比プラス300パーセントほど増加しています。決算説明資料には要因が載っていなかったため、そのあたりについて詳しく聞きたいです。
浅沼真里香:おっしゃるとおり、今期は特に第1四半期、第2四半期で大型の受注を多数いただきました。建築では新築分野のリニューアルで大型受注をいただき、土木でも非常に大きな案件を獲得することができました。
その要因としては、市況環境が挙げられます。需給バランスにおいて需要が高まる中、多くの引き合いに対し、弊社としても提案をしっかり強化してきました。需要に応えることで、伸びているところがあります。
また、土木に関しては、過去の状況も含めて長期的に見ると、受注は少し下がってきていました。土木は官庁のお客さまがメインとなり、技術提案や見積もりが非常に重要であるため、これらの抜本的な改革に取り組んでいます。
全国にある情報を集約し、それに基づいてしっかりと提案ができる、あるいは見積もりができる体制に変えたことで、それが実を結び、受注につながっているのかと思っています。
浅沼真里香氏からのご挨拶
浅沼真里香:本日は、ご清聴ありがとうございました。私にとっても大好きな会社ですので、ぜひ投資をご検討いただければと思います。引き続き、よろしくお願いします。
浅沼誠氏からのご挨拶
浅沼誠:本日はどうもありがとうございました。弊社としては「堅実経営」を基本に、これからも着実に歩を進めていきたいと思っています。
新聞報道にもあるとおり、我々の業界は非常に活況ですが、将来を見据え、必要な投資なども含めながら、5年後、10年後のあるべき姿を目指していきたいと思っています。引き続き、ご支援のほどよろしくお願いします。
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