市場の耳目は「利上げペース」と「ターミナルレート」へ
【注目ポイント】「154.700円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートでの下値サポートなら、「156.930円」付近までの上昇も
【シナリオ②】同レート割れなら、「153.000円」付近までの下落を想定
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「153.000~156.930円」
【注目材料】日銀金融施策決定会合および植田日銀総裁会見
【留意事項】Xmas休暇に伴う流動性の低下
先月20日に直近高値となる「157.849円」を付けた後、往って来いを伴いながら徐々に下値を切り下げる展開となっている米ドル/円。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態(上図黄色丸印)になっていること、3) ローソク足が青色雲(=サポート帯、先行スパン)の中で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で-DI>+DIとなり、ADXが横ばいでの推移になっている(上図青色点線丸印)になっていることから、現在の米ドル/円・日足チャートは上下圧力が拮抗するレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
その他では、BB(ボリンジャーバンド)・±2σラインが収縮する“スクイーズ”となっていることを合わせると、本稿執筆(19日午前8時)時点の米ドル/円は相場の力を溜め込みつつ、方向感を模索する時間帯/局面にあると言えそうです。
そんな中、足もとにおける注目ポイントは・・・BB・-2σラインをメドとする「154.700円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先、「154.700円」で下値サポートされた場合は、「下値固め」→「反発/上昇フロー」となりそうです。当該ケースでは、「(約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す)21日MA(≒155.820円)超え」や「SARの買いサインへの転換」、また「+DIと-DIの収斂または+DI>-DIへの変化」なども伴いながら、BB・+2σラインをメドとする「156.930円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇となりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「154.700円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「下値支持線割れ」→「もう一段の下値切り下げ」へのトリガーとなる可能性も。当該ケースでは、「(青色雲の下辺である)先行2スパン(≒153.600円)割れ」や「遅行スパンの“逆転”」、また「-DI>+DIの乖離拡大」なども伴いながら、直近高安レート(安値:145.473円[9/17]、高値:157.849円[11/20])を結んだFR(フィボナッチ・リトレースメント)・38.2%押し水準をメドとする「153.000円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落を想定すべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下の米ドル/円は方向感を模索する相場付きとなる中、当面※は「153.000~156.930円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
足もとでは、日本時間正午頃に公表される日銀の政策金利および声明文の内容とともに、同午後3時30分から予定されている植田日銀総裁会見での発言内容が、米ドル/円の相場動意となりそうです。
早ければ本日(19日)の海外時間から、Xmas休暇や週末も相まって取引参加者が徐々に減少し、市場の流動性が大幅に低下する可能性も。その場合は、突発的な材料や仕掛け的な動きなどによっては相場のボラティリティが急上昇することもあり得るため、ご自身のリスク管理に重点を置いたお取引をしていただくよう、お願いします。
最新人気記事
-
明日の株式相場に向けて=売られ過ぎ銘柄の戻りを取る 12/18 17:30
-
ホギメデ(3593) 2026年3月期配当予想の修正(無配)及び株... 12/17 21:00
-
<みんかぶ・個人投資家の予想から>=「買い予想数上昇」1位にSBI新生銀 12/18 14:23
-
東京株式(大引け)=510円安と反落、半導体関連売られ一時4万90... 12/18 16:08
-
「2025年のIPO」が14位にランク、きょうSBI新生銀が再上場... 12/17 12:22
「#日銀」 の最新ニュース
新着ニュース
新着ニュース一覧-
今日 13:25
-
今日 13:23
-
今日 13:21
-
今日 13:20

