RBNZ(NZ中銀)会合後に、「利下げ打ち止め観測」が浮上!
【注目ポイント】「89.000円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートでの下値サポートなら、「92.000円」付近までの上昇を想定
【シナリオ②】同レート割れなら、「87.000円」割れを模索する動きとなりそう
【1カ月程度の“主戦場”(コアレンジ)】「87.000~92.000円」
26日のRBNZ(NZ中銀)会合では、政策金利が事前予想通り0.25%の利下げとなったものの、金融政策報告や声明文の内容から、市場ではRBNZの「利下げ打ち止め観測」が浮上。それを受けて、足もとではNZドルが主要通貨に対して強含む動きとなり、NZドル/円に関しても、今年の1月24日以来となる「89円台」乗せの展開となっています。
上図(週足チャート)をそれぞれ見ていくと、1) 26週および200週MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足を上抜ける“好転”(上図黄色丸印)が示現していること、3) ローソク足の下方に青色雲(=サポート帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で僅かながら+DI>-DIとなり、ADXが低位置での推移になっている(上図赤色点線丸印)ことから、現在のNZドル/円・週足チャートは上昇トレンド序盤を示すチャート形状であると判断します。
そんな中、足もとでの注目ポイントは・・・BB(ボリンジャーバンド)・+2σラインをメドとする「89.000円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先、「89.000円」で下値サポートされた場合は、「(BB・±2σラインの拡張である)エクスパンションの進展」→「もう一段の上値追い」となりそうです。当該ケースでは、「(心理的な節目である)90.000円超え」や「遅行スパンの上放れ」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、昨年11月に付けた高値水準である「92.000円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇を想定すべきでしょう。
[シナリオ②]
一方で、「89.000円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「上値抵抗圧力の強まり」→「下押しフロー」となりそうです。当該ケースでは、「上昇バンドウォーク崩れ」や「遅行スパンのローソク足への近接」、また「+DIと-DIの収斂」なども伴いながら、26週および200週MAをメドとする「87.000円」(上図Ⓑ水色線)割れを模索する動きとなりそうです。ただし、現状では青色雲が厚い形状(=強い下値支持帯)であるため、下値余地は限定的でしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下のNZドル/円はもう一段の上値切り上げを模索する相場付きとなる中、当面※は「87.000~92.000円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。(※ここでの「当面」は、1カ月程度のスパンを想定しています。)
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