【QAあり】太陽HD、通期業績を上方修正 営業利益前年同期比+22%の大幅成長、中間配当1株あたり20円増額を決定
当社グループの事業セグメント

齋藤斉氏(以下、齋藤):代表取締役社長の齋藤です。それでは、太陽ホールディングスの第2四半期決算説明を始めたいと思います。
まず、当社グループの事業セグメントについてです。エレクトロニクス事業、医療・医薬品事業、ICT&S事業の3つで構成されています。
2026年3月期 第2四半期 トピックス

第2四半期のトピックスですが、エレクトロニクス事業は前年同期比で5.8円の円高に推移しており、これがマイナス要因となりました。
しかし、メモリ向け製品や、車載・スマートフォン向けのリジッド高機能製品を中心とした販売数量が増加したことで、累計では前年同期比で9パーセント増加、前四半期比でも8パーセント増加となりました。
医療・医薬品事業についても好調で、売上高は前年同期比で22パーセント増加しました。こちらは、製造受託事業において、既存顧客及び新規顧客からの受託数量が増加したことが要因となっています。
また、製造販売事業においては、他社同効薬の供給不足による需要の増加や、鎮咳去痰薬の供給量の増加に伴い、販売数量が増加しました。
全社としては、後ほど詳細を述べますが、通期の業績予想を上方修正したこと、そして中間配当の増配を決定したことをお知らせします。
また、中期経営計画の策定、そして株式分割を全社的なトピックスとして挙げています。
連結業績

連結業績についてお伝えします。エレクトロニクス事業と医療・医薬品事業はともに好調です。
前年同期比で見ると、スライドに示されているとおり、売上高は約678億円で増減率は13パーセント増、営業利益は約151億円で前年同期比22パーセント増となっています。
また、8月1日に業績予想を公表していますが、上半期の進捗率をご覧いただくと、売上高105パーセント及び営業利益115パーセントといった良好な結果を達成していることがわかります。
セグメント別業績(売上高・営業利益・EBITDA)

セグメント別に分けた業績をご説明します。
エレクトロニクス事業は、パッケージ(PKG)基板向け製品、ビルドアップ基板向け製品、車載向けなどのリジッド高機能製品が好調で、円高の影響がありながらも順調に推移しています。
上半期の実績は売上高約463億円で、前年同期比9パーセント増、営業利益は約137億円で15パーセント増となっています。
医療・医薬品事業の売上高は約184億円で、前年同期比22パーセント増となりました。営業利益は大幅に増加しており、約24億円で前年同期比161パーセント増です。これは、プロダクトミックスが大きく影響した結果です。
医療・医薬品事業の進捗率は、業績予想に対する営業利益が上半期において90パーセントとなっていますが、通期では達成可能と予測しています。
ICT&S事業では、売上高が前年同期比で35パーセント増と上振れましたが、ITでの利益の落ち込みが影響し、営業利益はマイナス87パーセントとなりました。
四半期別推移(売上高・営業利益)

本スライドは四半期別の推移をグラフで表しており、一番右が2026年3月期の第2四半期です。
エレクトロニクス事業は、例年第1四半期から第2四半期にかけて調子が良く、特に今年は昨年と比べて大きな伸びを見せ、右肩上がりで推移しています。2026年3月期第2四半期については、最高水準と見ています。
BSの概況

バランスシートについてご説明します。
主要な項目についてお伝えすると、現金及び預金はマイナス約55億円で、主に配当金の支払いが要因です。
また、売上債権が約68億円増加しており、これは売上増に伴う売掛金の増加によるものです。
短期借入金及び長期借入金は減少していますが、新規借入よりも返済額のほうが多かったため、このような結果となっています。
2026年3月期 通期業績予想修正

2026年3月期の通期業績予想の修正についてです。エレクトロニクス事業の業績が8月1日開示の業績予想を上回る見込みとなったため、その分を上方修正しました。下期については、現時点では計画どおりと見込んでいます。
また、連結子会社の清算に伴う特別利益と、一部CVCファンドを売却したことで営業外収益を計上しました。これら2つの理由により、今回は上方修正を行っています。
株主還元の状況

株主還元の状況についてご説明します。2026年3月期の中間配当を1株あたり20円増額することを決定しました。増益分の一部を中間配当で株主のみなさまに還元したいと考えています。
期末配当については、連結総還元性向100パーセントを目安とする株主還元方針を踏まえ、業績に応じて機動的に対応を検討していきます。
中期経営計画の財務目標

本スライドは、8月28日に開示した中期経営計画です。以前にもご説明しましたが、ROEは30パーセントと設定しています。また、2031年3月期の売上高は連結ベースで1,800億円、営業利益は470億円を目標としています。
詳しくは、ホームページのIRライブラリ上に掲載されていますので、ご覧ください。
株式分割

株式分割についてです。投資単位の金額を引き下げることで、個人投資家のみなさまがより投資しやすい環境を整えるため、株式を分割したいと考えています。今回は1対2の分割で、基準日は11月30日、効力発生日は12月1日となっています。
本スライドの右側に記載されている配当金についてですが、分割前は1株当たり145円で、分割後は72円50銭となります。
最低投資金額について補足すると、現在の株価が8,000円として、約80万円が1単位でしたが、分割後は約40万円となります。
エレクトロニクス事業 用語説明

エレクトロニクス事業についてです。本スライドは、エレクトロニクス事業の事業用語を略して記載しています。内容の欄にその意味を記載しています。
エレクトロニクス事業 製品分類

本スライドは製品分類について示しています。PCB用絶縁材料及びその他関連商材と分類しています。
エレクトロニクス事業 製品別売上高

本スライドは、先ほどご説明した製品別の売上高を示しています。四半期ごとの推移を記載しています。
PKG基板製品は主にメモリ向けが多く、非常に好調です。また、本スライドの下に記載されているリジッド高機能製品は、車載向け、スマートフォン向けが牽引しており、大きな成長を遂げています。
エレクトロニクス事業 販売地域別売上高

エレクトロニクス事業の地域別売上高についてです。中国が現在の売上高の61パーセントと、非常に大きな割合を占めています。特にPKG基板製品のメモリ向けが大きく伸びています。
韓国については、以前はやや低迷していたものの、現在は回復傾向にあり、良い数字を示しています。
医療・医薬品事業 用語説明

医療・医薬品事業についてです。本スライドは用語の説明になります。長期収載品、CDMO、GMPについて、それぞれの内容をご覧ください。
医療・医薬品事業 会社別売上高

医療・医薬品事業の四半期別売上高をグラフに示しています。先ほど、前年同期比で非常に伸びているとお伝えしましたが、太陽ファルマテックの売上が大きく伸びており、現在も好調です。
新規のお客さま向けの出荷も順調に増えており、全体としてはさらなる伸びが期待でき、通期でも成長が見込まれる状況です。
太陽ファルマに関しましては、スライドのとおり、約30億円で推移しています。
太陽インキ製造 グッドデザイン賞を受賞

全社のトピックスとして、埼玉県嵐山町に設立した太陽インキ製造の技術開発センター「InnoValley(イノヴァリー)」に設けているショールーム「インスピレーションスペース」が、「2025年度グッドデザイン賞」を受賞しました。2年前、大阪府高槻市にある太陽ファルマテックの福利厚生施設「T-LINKS」に続き、今回が2度目の受賞となります。
「インスピレーションスペース」は、当社の絶縁材料「ソルダーレジスト」がどのような製品に結びつき、どのような機能を発揮しているかを体験できる仕組みとなっています。触れるとさまざまな映像が表示され、製品のどの部分に何が使われているかが非常にわかりやすい構造になっています。
お客さまだけでなく、サプライヤーの方々にもお越しいただいています。ここで立ち止まり、画面を操作しながらご質問をいただき、ご理解を深めてもらうことで、非常に好評を得ています。
ご説明は以上となります。
質疑応答:エレクトロニクス事業におけるPKG基板向け製品伸長の背景について

質問者:第2四半期はエレクトロニクス事業が想定よりも良かったと思います。特にPKG基板製品については、先ほど中国向けのメモリ向けが好調とのお話がございました。その背景について、補足できることがあれば教えてください。
富岡さやか氏(以下、富岡):常務執行役員CFOの富岡です。PKG基板向け製品好調の理由ですが、上期からDDR4の需要が非常に高まっており、またそれ以外のメモリ向けの需要も高く、この2つの要因が大きいと認識しています。
質疑応答:下期のエレクトロニクス事業の見通しについて
質問者:この第2四半期の好調は下期も続く見通しでしょうか? それとも現時点では判断が難しいものでしょうか?
富岡:足元の状況としては、PKG基板向けドライフィルム製品の需要は旺盛であり、良い状態が継続しています。第3四半期については比較的好調だろうと考えていますが、第4四半期の見通しについては、現時点で明確には判断できていません。
また、リジッド高機能製品も悪くありませんので、このあたりも続いていくのではないかと思います。現時点で特段下がるような要因は把握していませんが、第4四半期までは見通しが立っていないのが実態です。
質疑応答:医療・医薬品事業の計画に対する進捗について

質問者:前年同期比では太陽ファルマテックを中心に好調であった一方で、医療・医薬品事業における売上高は予想どおりであり、利益については業績予想比でわずかながら下振れしているように感じます。これをどのように理解すればよいのか、教えてください。
富岡:上期の業績が業績予想比で若干ビハインドになっている点については、これまでご説明しているとおり、業績予想の達成については通期でご覧いただくほうがより正確かと思います。
太陽ファルマに関しては、売上が想定よりやや多く、営業利益はほぼ想定どおりとなった一方で、太陽ファルマテックの売上及び利益にやや遅れが見られたため、その分が若干のずれとして表れています。ただし、下期に十分取り戻せる見込みがあると認識しているため、修正は行っていません。
顧客については、上期において、既存顧客・新規顧客どちらも伸びており、いずれも心配なく安心して見ていられる状況です。
上期か下期どちらかに、既存顧客・新規顧客が大きく偏るといった想定はありません。
質疑応答:PKG基板向け製品好調の背景と中国・韓国の市場動向について
質問者:PKG基板向け製品好調の背景として、DDR4等のメモリが好調であるとのお話でしたが、中国と韓国では、それぞれ背景に違いはありますでしょうか?
富岡:中国は直近1年から2年、継続して良好である一方、韓国は復調してきたという印象です。つまり、中国は一貫して好調、韓国はようやく回復してきた、というニュアンスの違いがあると認識しています。
質問者:韓国はDDR4に引っ張られている感じでしょうか?
富岡:それも要因の1つです。
質疑応答:PKG基板向けドライフィルム製品における需要の内訳について
質問者:PKG基板向けドライフィルム製品の需要が旺盛であるというお話が先ほどありましたが、これは何向けが伸びているのか、あらためてご説明いただけますか?
富岡:特に、需要の高いメモリ向けではドライフィルム製品の比率が高いため、それに伴いドライフィルム製品の需要も旺盛であるといった状況です。
質疑応答:太陽ファルマテックにおける売上・利益のビハインドの背景について
質問者:医療・医薬品事業において、太陽ファルマテックの売上・利益がともにビハインドであった背景について教えてください。
富岡:期初に立てられた生産計画に基づいて生産と出荷を進めておりますが、生産計画は期中に変更されるため、年間でみると計画とは順番が入れ替わったり、出荷のタイミングがずれたりすることがあります。そのため、例年の傾向としても、四半期ごとに業績予想と比較すると多少のずれが生じうるものです。
上期実績においては、金額的にも業績予想と比べて、それほど大きな金額のずれではありませんので、通期では挽回できると認識しています。
質疑応答:医療・医薬品事業の戦略的選択肢の考え方について
質問者:今回、医療・医薬品事業が非常に好調だったということですが、「2030 Committee 最終報告」では「戦略的選択肢の検討を実施し、医療・医薬品事業の位置づけを再検討する」と記載されています。その戦略的選択肢について、御社の医療・医薬品事業に関する考え方とともに、もう少し詳しくご説明いただけると幸いです。
富岡:こちらは「2030 Committee 最終報告」の資料にも記載していますが、製造販売事業である太陽ファルマのビジネスと、製造受託事業である太陽ファルマテックのビジネスのいずれも、収益改善に向けて取り組んでいく所存です。これらは中期経営計画にも確実に組み込んでいます。
一方で、戦略的選択肢については、引き続き検討していきたいと考えています。
質疑応答:資本政策方針の結論決定時期について

質問者:本日「2030 Committee最終報告」の開示がありました。資本政策について、結論を年度内に出すということでしょうか?
富岡:記載のとおり年度内に方針を出すことを予定しています。
質疑応答:子会社の清算と一部CVCファンド売却について

質問者:永勝泰油墨(深圳)有限公司(以下、OTC深圳)の清算の背景を教えてください。また、一部CVCファンドの売却について、複数運用されている中の1つを売却したのは、どのような事情だったのでしょうか?
富岡:CVCファンドについては、複数の投資先のうちの1つを売却した結果、ざっくりではありますが、約1億円の投資が約6億円になり、約5億円の利益が出たという案件です。その他の投資先についても、引き続き収益が期待できると思っています。
連結子会社の清算については、同じ深圳内に所在していたOTC深圳という子会社と太陽油墨貿易(深圳)有限公司という子会社を、管理の効率化を図る目的で1社に統合するため、OTC深圳を清算しました。その際に、残っていた純資産を移管したことより利益が発生したという状況です。
質問者:OTC深圳の買収はかなり前のことだったと思っており、今回の統合までにずいぶん時間がかかったという印象を受けます。
富岡:おっしゃるとおり、OTC製品を販売するOTC深圳と、当社の製品を販売する太陽油墨貿易(深圳)有限公司という2つの会社が、長い間並立して存在していました。
しかし、「販売拠点は1つでよいのではないか」というお話がここ1、2年の間に持ち上がり、1社に統合する方針が決まったことで、今回の統合に至りました。
質疑応答:CVCの経済的価値以外の意義について
質問者:CVCについては、利益への期待以外にもさまざまなシーズを探すという目的もあったのではないかと想像しています。そのような点で、経済的な価値以外に何かありましたか?
富岡:CVCにより、ネットワークが非常に強化された取引先もあり、当社の製品を利用していただくようなアプローチがしやすくなりました。
それ以外に現時点で保有しているものについても、シーズとしてさまざまな取り組みができないかを常に検討しています。また、投資先の選定や投資先とのディスカッションを継続的に行っています。
質疑応答:メモリ需要の変化と今後の市場の見通しについて

質問者:PKG基板向け製品の伸びについて、DDR4やAI関連以外でも需要が増加しているとのことでした。メモリに関してはNANDも堅調かと思いますが、御社のメモリ向け製品の需要において、NANDとDRAMのバランスはどのようになっていますか?
富岡:NANDとDRAMを分けて把握するのは困難です。
質問者:御社としてメモリ市場をどのように見ているのか、教えてください。
DRAMのお話であれば、EOLに起因するものですので、1年先くらいに作り込みが終わればピークアウトするのではないかと思います。一方で、NANDについては構造的に増加する状況が続いており、そちらのほうが成長を期待できるのではないかと考えています。
富岡:おっしゃるとおり、DDR4については最終的な生産終了期限が正確にはわかりませんが、1年ほどでピークアウトし、NANDが伸びていくことについては、当社としても同じ認識です。
質疑応答:利益率向上の価格設定と戦略について
質問者:御社の利益率の考え方についてうかがいます。今回はPKG基板向け製品が大きく伸び、高い利益率を示しましたが、中期的にはどのような売価設定を想定されているのでしょうか?
御社は日本国内で先駆けて、初任給を30万円に引き上げるなど、従業員への処遇改善や適正化をいち早く進めてきたという印象があります。昨今のインフレに伴い給与が上昇方向にある一方で、価格設定を適切に行いながらマージンを確保することへの考え方・実践について解説いただけますか?
富岡:おっしゃるとおり、従業員数の増加に伴い人件費は増加しています。一方で、PKG基板向け製品の販売数量が大幅に増加しているため、限界利益も増えている状況です。
これによりバランスを取りつつ、インフレの影響が大きい場合には値上げも可能と認識しています。
質問者:一部製品の利益率が厳しいことは理解しており、事業部全体として最終的に優れた利益を出していることは認識していますが、エレキ事業として適切な利益率を維持・向上させるための価格戦略について、ホールディングスにおける検討状況を教えてください。
富岡:全体としてはPKG基板向け製品の比率が上がっているため、利益率は向上しています。一方で、リジッド汎用製品など、あまり採算が良くないものについては見直しを行っています。
その他の製品についても、利益率がそれほど良くないものに対してどのように対応するか、常に議論を行っています。その点については注意深く対応しています。
質疑応答:非公開化しなければ行えないことについて

質問者:「2030 Committee 最終報告」の考え方で「上場維持/非公開化の判断については、特別委員会の判断を尊重して」とあります。
齋藤社長から見た場合、非公開化しなければできないことは、実際に何かありますか?
「2030 Committee」の最初に「上場維持/非公開化は、当社単独で実現し得ない企業価値向上の可能性を主要判断基準に」と書いてありますが、現在の御社の事業構造は非常にシンプルですので、選択的戦略肢としての売却や買収も、今のままでもできそうな気がします。
齋藤:我々としては、8月に開示した中期経営計画に沿って、現在は経営体制や組織体制を整えており、そちらを実行すれば目標の数字は達成できると考えています。非公開化しなければできないことは、現段階では特に想定できておりませんが、もし我々独自では難しいような提案があれば、真摯に検討していきたいと考えています。
質問者:御社としては、株主や外部からそのようなお話があれば、それを真摯に検討するということでしょうか?
齋藤:おっしゃるとおりです。
質疑応答:齋藤社長の就任半年の感想と今後の抱負について
質問者:齋藤社長が社長に就任されて半年が経ちました。社長という立場になったことで表に出る機会も増えたのではないかと思いますが、率直なご感想や今後の思いについてお聞かせいただけますでしょうか?
齋藤:就任当初から大きな変化はありませんが、株主を含めたみなさまとの対話を大切にし、これまで以上に透明性を持った経営を行い、透明性の高い企業を目指していきたいと考えています。当面は中期経営計画の達成に向けて、全力を注いでいきます。
質疑応答:医療・医薬品事業の営業利益率と推移について

質問者:医療・医薬品事業の営業利益率についてうかがいます。先ほど、「太陽ファルマの利益率はだいたい計画どおり」というお話がありましたが、前年同期と比較してどのように推移しているのか教えてください。
富岡:正確にお伝えすると、太陽ファルマの利益率ではなく、利益額がほぼ想定どおりであると説明しました。売上が想定より進捗したことで、利益率は若干想定より低いというイメージです。
売上については、前年同期比でマイナス5パーセントに満たず、ほぼ横ばいの状況です。
また、太陽ファルマの営業利益については、金額が数億円規模ですので若干の変動で増減率が大きく動くため、金額でご説明したほうがわかりやすいと思います。あまり良くなかった昨年と比較し、上期全体で5億円弱程度の増加となっています。
質問者:前年度までの減損処理により販売権の償却費用が減った影響もあるのでしょうか?
富岡:その影響は通期で約10億円分あります。
質疑応答:太陽ファルマの売上が業績予想を上回った要因について

質問者:太陽ファルマの売上が想定よりも若干多かったのは、スライドでもご説明があった同種・同効薬の品薄といった要因が影響したと考えてよろしいでしょうか?
富岡:スライドに記載しているのは前年同期との比較です。ご質問は業績予想との比較についてだと思います。
業績予想との比較では「少し上振れた」とご説明しましたが、第1四半期・第2四半期は、昨年10月から始まった選定療養制度の1年目にあたるため、売上がかなり下がるのではないかと予想していました。しかし、想定ほど下がらなかったため、少し予想よりも上振れしたという状況です。
質疑応答:医療・医薬品事業のセグメント利益について

質問者:医療・医薬品事業の売上高では、前四半期比で、太陽ファルマテックが微減し、太陽ファルマも若干減少しました。また、セグメント利益についても13億8,000万円から10億5,000万円へと3億円ほど減少しています。
セグメント利益については、どちらがどのように影響を及ぼしたのでしょうか? 主に太陽ファルマテックの減収が要因ではないかと思いますが、売上減少に対して利益の減少幅が大きく見えるのはどのような理由によるものでしょうか?
また、第2四半期単独での前年同期比についてもご説明お願いします。
富岡:まず、1点目の前四半期比では、医療・医薬品事業全体で売上は約4億円減少し、営業利益は約3億円減少しています。
売上は太陽ファルマテックと太陽ファルマともに減少している一方、利益については、太陽ファルマテックによるマイナスの影響が前四半期比でやや大きい状況です。
この背景についてですが、さまざまな要因が絡んでいるため、特に大きな理由があるわけではなく、たまたまそうなったと捉えています。
次に、前年同期比の第2四半期についてお伝えします。太陽ファルマは売上が下がっていますが、営業利益については、昨年度末に実施した減損の影響もあり、その分でプラスになっています。一方、太陽ファルマテックについては売上が大幅に増加し、それに伴い営業利益も増加しています。
質問者:太陽ファルマは減損処理したため、セグメント利益には半期で5億円のプラスインパクトがあるということですか?
富岡:通期で約10億円ですので、半期だと約5億円です。
質疑応答:ICT&S事業の収益改善シナリオについて
質問者:ICT&S事業を含めた全社調整は、上期でマイナス10億3,000万円となりました。年間でのマイナス分はおそらく14億円程度で、下期のマイナス分が相当縮小してくる計算になるかと思います。この点についての蓋然性をご説明いただけますか?
富岡:ICT&S事業は計画どおりに進捗していない状況です。ホールディングス費用については、それほど大きなギャップはないと見ていますが、ICT&S事業が下期に正常化するかどうかは、特にファンリードグループの進捗にかかっていると考えています。現在は鋭意、営業努力を続けています。
質問者:ICT&S事業について、どのような事業環境でどのような取り組みを行っており、それが達成できない場合にはどのような要因が考えられるのかをお聞かせください。
富岡:ICT&S事業で割合として大きいのは、人員派遣のビジネスです。この場合、案件を獲得する前に人員を多く抱えてしまうと、その分固定費がかかり、十分な利益を上げられないという状況になります。
今回はその状況が顕著だったと考えています。そのため、案件をしっかりと獲得することが、特にファンリードにとって非常に重要であると考えています。
関連銘柄
| 銘柄 | 株価 | 前日比 |
|---|---|---|
|
4626
|
4,779.0
(13:52)
|
+28.0
(+0.58%)
|
関連銘柄の最新ニュース
-
本日の【上場来高値更新】 日本電設、三菱UFJなど68銘柄 12/01 20:10
-
太陽HD(4626) 定款 2025/12/01 12/01 17:25
-
今週の【上場来高値銘柄】ニッスイ、大林組、丸紅など120銘柄 11/29 09:00
-
本日の【上場来高値更新】 大林組、鹿島など73銘柄 11/27 20:10
-
本日の【上場来高値更新】 JT、丸紅など61銘柄 11/26 20:10
「#配当」 の最新ニュース
新着ニュース
新着ニュース一覧-
-
今日 14:10
-
今日 14:04
-
今日 14:04
