【QAあり】ワンダープラネット、2Q営業黒字進捗 4月下旬パンドランド海外開始、今夏リリース予定の有力IPタイトル近々公表予定

投稿:2025/04/15 19:00

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佐藤彰紀氏:それでは、お時間になりましたので、ワンダープラネット株式会社2025年8月期第2四半期決算説明会を開催します。本日はご多忙の中ご参加いただき、誠にありがとうございます。本説明会は、取締役COO兼CFO佐藤よりご報告します。

本日はコーポレートサマリー、2025年8月期第2四半期決算概要、今後の事業の取り組み、2025年8月期通期見通しの順にご説明します。

2025年8月期2Q決算 ハイライト

2025年8月期第2四半期決算ハイライトをご説明します。第2四半期は成長投資が先行する中で、売上高は6億3,200万円、営業利益は900万円で着地し、期初の想定どおり第1四半期比で増収、営業黒字を達成できました。

「クラフィ」は9.5周年記念キャンペーンが堅調に推移し、増収増益に貢献しました。新規タイトルおよび「パンドランド」などの開発・運営売上高は、第1四半期比でおおむね横ばいとなりました。

「パンドランド」はグローバルローンチ決定に伴い、追加投資負担2,000万円が発生しましたが、会社全体で営業黒字の範囲にその影響をコントロールすることができました。また、5億円の無担保社債の発行に伴い、社債発行費1,100万円を営業外費用に計上しました。

2025年8月期は成長投資先行の中で、通期で前期比増収と営業黒字を想定しています。

今後の事業の方向性や取り組みは後ほどご説明しますが、4月下旬に「パンドランド」グローバルローンチを予定しています。また、新規タイトルは、協業先との有力IPタイトル2本を開発中です。2025年以降も年1本程度の新規リリースに取り組んでおり、うち今夏リリース予定のタイトルは近々公表予定です。

「パンドランド」海外展開開始

「パンドランド」の海外展開についてご説明します。「パンドランド」は4月下旬にグローバルローンチを予定しています。広告投資はまず繁体字中国語圏から注力し、順に海外の各エリアのシェア拡大に取り組む予定です。

海外展開は、現在の日本語に加え、英語、繁体字中国語、韓国語の3言語を追加し、100以上の国や地域に1ビルドで展開予定です。まず注力する繁体字中国語圏の事前登録数は、セールスランキング上位を取るに十分な数字を、計画どおりにすでに積み上げています。近日のグローバルローンチを楽しみにしていただければと思います。

会社概要

コーポレートサマリーについてご説明します。まずは会社概要です。ワンダープラネットは名古屋に本社を置き、東京にもオフィスがあります。事業内容は「モバイルゲーム事業」で、従業員数は2025年2月末時点で143名です。

ミッション

当社のミッションは「楽しいね!を、世界中の日常へ。」です。この短い文章の中には、大きく4つの意味があります。「楽しい」がゲーム・エンターテインメント、そこに「ね!」がつくことにより、それを友だちや家族と共有し、日本だけではなく「世界中」に展開し、「日常」、つまり365日毎日楽しく遊んでいただけるものをご提供したいという思いが込められています。

2025年8月期2Q 決算業績サマリー

2025年8月期第2四半期の決算業績サマリーについてご説明します。第2四半期は想定どおりの増収、営業黒字での着地となりました。「パンドランド」グローバルローンチに伴う追加投資負担2,000万円が発生しましたが、会社全体で営業黒字の範囲にコントロールすることができました。

この結果、売上高は6億3,200万円、営業利益は900万円となりました。第2四半期累計では、売上高は11億6,400万円、営業利益はマイナス4,500万円です。

第1四半期比での主な増減要因についてご説明します。売上高は「クラフィ」の9.5周年記念キャンペーン実施により増加しました。新規タイトルや「パンドランド」などの開発・運営売上高はおおむね横ばいで、2四半期の開発・運営売上高は3億2,000万円となりました。

営業利益は「クラフィ」の増収を主因に増益となり、「パンドランド」グローバルローンチに伴う追加投資負担2,000万円を吸収した上で、営業黒字で着地しました。

2025年8月期2Q 運営中タイトル状況

第2四半期の運営中タイトル状況です。「クラフィ」は、2024年11月から12月にテレビアニメ『株式会社マジルミエ』コラボ、2024年12月から2025年1月に9.5周年記念キャンペーン、2025年1月から2月に『初音ミク』コラボを実施しました。

「パンドランド」は、2024年11月から12月にTVアニメ『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』コラボを実施しました。2025年2月には、4月下旬にグローバルローンチが決定したことを公表し、2月から3月に『ロックマン』シリーズコラボを実施しました。

売上高・営業利益の四半期と通期の推移

売上高・営業利益の四半期と通期の推移です。第2四半期の進捗は、通期の前期比増収と営業黒字の想定に変更ない進捗となりました。前期はコスト削減の実施維持の中で営業黒字を維持できましたが、今期は成長投資を推進の上で通期での営業黒字に取り組んでいます。

PL

PLです。営業外では5億円の無担保社債の発行に伴い、社債発行費1,100万円を営業外費用に計上しました。なお、補足としてご説明すると、発行費計上とトレードオフで、借入と比べて、この社債からの以降の利息負担は減ります。その他はスライドをご参照ください。

会社全体のコスト内訳の四半期推移

会社全体のコスト内訳の四半期推移です。第2四半期の会社全体のコストは、6億2,300万円となりました。第2四半期も新規開発および運営投資は順調に進捗し、「パンドランド」グローバルローンチの追加投資負担や売上変動費増加などの要因も含め、営業黒字の範囲にコントロールしました。

従業員数の推移

従業員数の推移です。第2四半期末の従業員数は143名となりました。現在の事業運営に適正化した現人数規模を当面維持する方針です。

第2四半期末の従業員の内訳は、ゲーム事業部門が115名、間接部門が28名でした。なお、ゲーム事業部門の職種別構成比は、デザインが28パーセント、企画が32パーセント、開発が40パーセントとなっています。

BS

BSの状況です。第2四半期に5億円の無担保社債を発行しました。その他はスライドをご参照ください。

CF

キャッシュ・フローの状況です。第2四半期末の現金及び現金同等物の期末残高は、前年同期比で4億7,300万円の増加となりました。その他はスライドをご参照ください。

世界のゲーム市場の直近動向

今後の事業の取り組みについてご説明します。まず、世界のゲーム市場の直近動向についてです。

世界ゲーム市場全体の25兆6,000億円のうち、当社がシェア拡大を目指す世界のモバイルゲーム市場は8兆7,000億円です。2022年以降、世界のゲーム市場・モバイルゲーム市場は調整局面に入っていますが、当社の注力領域であるハイブリッドカジュアルゲームは2020年対比で約2.8倍の成長市場となっています。

世界モバイルゲーム市場のエリア内訳

世界のモバイルゲーム市場のエリア内訳についてご説明します。最大の市場は北米の2兆3,600億円ですが、海外の各エリアや国単位でも、それぞれまとまった市場を有しています。それぞれのエリアや国単位でのシェア拡大の重要性を認識し、今後目指していきます。

新規タイトル開発

新規タイトル開発についてです。「パンドランド」は日本先行リリースを経て、4月下旬にグローバルローンチ予定です。まず注力する繁体字中国語圏の事前登録数は、セールスランキング上位を取るに十分な数字を計画どおりにすでに積み上げました。近日のグローバルローンチを楽しみにしていただければと思います。

開発中である協業先との有力IPタイトルは2本です。2025年以降も年1本程度の新規リリースに取り組んでおり、うち今夏リリース予定のタイトルは近々公表予定です。幅広いユーザーを対象に、長期運用を前提としたモバイルゲームを開発し、協業先との有力IPの認知度を活用の上で、それぞれ新たなゲーム体験の提供を目指しています。

スライドの下段に、ご説明した3タイトルの運営・開発スケジュールイメージを記載しています。協業先との有力IPタイトル2本は、どちらも本開発が始まってからすでに相応の時間が経過しています。その他はスライドをご参照ください。

事業戦略方針 -新規開発の座組-

現在取り組んでいる新規開発の事業戦略方針についてです。共同事業である「パンドランド」や開発中の新規タイトルでは、開発費や運営費など当社が拠出する費用の抑制を重視し、そのトレードオフとして事業利益が緩やかな拡大となる座組を採用しています。

一般的な共同事業タイトルと比較してリターンに時間はかかりますが、当社の投資余力以上の大きなプロジェクトに参画しやすくなります。当社の強みである長期運営力を活かし、中長期で同等程度の累計収益機会の確保に努めていきます。

ハイブリッドカジュアル開発・運営体制

当社のハイブリッドカジュアルの開発・運営体制についてです。

スライド左側から順に、グローバルユーザーや長期運営に適応したカジュアル性の高いモバイルゲーム開発・運営を行う「モバイルゲーム事業本部」、グローバル水準のハイブリッドカジュアルを実現するための独自開発プラットフォーム「SEED」を開発する「EDMO(エンジニアリング&デザインマネジメント室)」、グローバルパブリッシング機能を含むゲーム内外のマーケティングを担う「グローバルマーケティング&クリエイティブ事業部」の3つがあります。

この機能別専門性の高い各部署が全社横断で連携することで、グローバル水準のハイブリッドカジュアルを効率的に開発・運営することが可能になると考えています。

「SEED」の取り組みについては、次のページで簡単にご紹介します。

開発基盤(SEED)の整備

開発基盤「SEED」の取り組みについてご説明します。「SEED」は、タイトルごとの発明や使用技術・ツールがバラバラでナレッジが分散することによる非効率な開発を防ぐために、共通の開発基盤として資産化し、これを当社の競争力の強みの1つとする取り組みです。

この取り組みにより、各タイトルの品質を向上させ、ゲームのおもしろさといったユーザー価値やビジネス価値の創出にかける時間を最大化させることが可能になると考えています。

現在、開発基盤の開発・構築は進捗しており、開発中の新規タイトルにも「SEED」を活用していく予定です。

当社の実績と目指すもの

当社の実績と今後目指すものについてご説明します。当社は創業来10年以上にわたり、モバイルゲームで一貫したタイトル開発・運営を行ってきました。世界ハイブリッドカジュアル領域で重要なファクターとなるカジュアル、長期運営、グローバル、IP活用には、当社が今まで積み上げた実績を活用し、成長市場のハイブリッドカジュアル領域でのシェア獲得を目指していきます。

2025年8月期 3Q想定

2025年8月期第3四半期の想定についてご説明します。第3四半期は第2四半期比で微減収を想定していますが、「クラフィ」と「パンドランド」の売上動向次第です。投資面では「パンドランド」グローバルローンチや新規開発の投資が先行するタイミングを想定していますが、通期の営業黒字の見通しには影響がない範囲にとどまる見込みです。

タイトルごとの第3四半期売上高についてです。「クラフィ」は第3四半期のコラボが好調で、第2四半期の9.5周年記念キャンペーンの反動は限定的と見込んでいます。「パンドランド」は4月下旬にグローバルローンチを予定しており、第2四半期比で増収を想定しています。新規開発は、開発進捗に応じた堅調な推移を想定しています。

タイトルごとの第3四半期営業利益についてです。「クラフィ」は第2四半期比での売上高の反動は限定的ですが、減益を想定しています。「パンドランド」は第2四半期に続き、グローバルローンチに伴う投資先行を想定しています。新規開発は開発進捗に応じ、当社の開発投資負担の増加を想定しています。

その他、業績への影響は限定的ですが、受託の売上高、営業利益を想定しています。

2025年8月期 通期見通し

2025年8月期の通期見通しについては、期初の想定から変更ありません。成長投資先行の中でも、通期での前期比増収と営業黒字を想定しています。来期からの利益成長フェーズに向け、引き続き事業戦略を推進していきます。

各タイトルの見通しです。「クラフィ」は運営10年目での再成長を目指す方針で、10周年の節目に合わせ、ユーザー復帰に向けたプロモーションを中心に実施予定です。直近では、過去に多くのユーザーにプレーいただいた繁体字中国語版のストア開放と、IAA(アプリ内広告)の実装を行いました。

「パンドランド」は4月下旬のグローバルローンチ以降、早期の利益貢献を目指していきます。

新規開発は、協業先との有力IPタイトル2本を開発中で、うち今夏リリース予定のタイトルは近々公表予定です。2025年8月期内には、開発進捗に応じて前期比で開発売上高の増収を見込む一方、開発投資負担は増加を想定しています。

なお、2025年8月期の業績予想は非開示の方針としています。また、2025年8月期の配当は予定していません。まずは利益剰余金の改善に努めていきます。

説明は以上となります。引き続き、企業価値の向上に努めていきます。ご清聴ありがとうございました。

質疑応答:今夏リリース予定のタイトルについて

「2025年以降も年1本程度取り組む新規リリースのうち、『パンドランド』の海外版は今夏リリース予定のタイトルに含まれるのでしょうか?」というご質問です。

2025年以降も年1本程度の新規リリースに取り組んでおり、うち今夏リリース予定のタイトルは、開発中の協業先との有力IPタイトル2本からです。2本とも本開発が始まり1年以上経過しており、開発は順調に進捗しています。

なお、今夏リリース予定のタイトルは、近々公表予定です。公表の際は、IRからも情報をお届けする予定です。もう少しお待ちいただければと思います。

質疑応答:「パンドランド」海外展開について

「『パンドランド』の海外展開は、予定どおり4月下旬から開始される見通しでしょうか?」というご質問です。

「パンドランド」の海外展開は、「パンドランド」自体を早期に利益転換するための取り組みです。海外展開の準備が順調に進んだため、当初想定どおりのスケジュールで開始します。

まず広告投資に注力する繁体字中国語圏の事前登録数は、セールスランキング上位を取るに十分な数字を、計画どおり積み上げることができました。このため、近日のグローバルローンチ後、まずは台湾を中心とした繁体字中国語圏の動向から注目いただきたいです。

質疑応答:「パンドランド」海外展開以降の業績について

「『パンドランド』の海外展開以降の業績への影響の見通しを教えてください」というご質問です。

お問い合わせが多いリスクサイドからお答えします。「パンドランド」は4月時点までで、すでに大きな開発投資は完了しています。また、運営体制も適正化した状態にあるため、日本版のリリース時より損益分岐点を大幅に下げています。このため、今後のリスクサイドは限定的にとどめることができているとご認識ください。

しかし、我々が目指しているのは「パンドランド」からの利益寄与です。海外展開に取り組む目的は、その達成です。事業方針としては、グローススケールを追い、利益が出やすくなった現体制で事業利益の最大化を目指しています。

広告投資は台湾を中心とした繁体字中国語圏からですが、その後順に海外の各エリアのシェア拡大に取り組む予定です。海外の各エリアや国単位でも、それぞれがまとまった市場を有しているため、セールスランキング上位の国がいくつか出れば、十分な事業利益が出る体制になっています。

業績に寄与するタイミングという観点では、海外展開を4月下旬から開始するため、5月までの第3四半期で区切ると、投資先行が残る見通しとご説明しました。まずは単月で早期の利益転換を目指し、6月から8月の第4四半期から利益貢献するよう努めていきたいと考えています。近日のグローバルローンチを楽しみにしていただければと思います。

質疑応答:今期の通期営業黒字の確度について

「今期の通期の営業黒字の確度を教えてください」というご質問です。

成長投資先行の中で、通期で前期比増収と営業黒字を想定しているという今期の見通しに変更はありません。2025年8月期上期の進捗は、第1四半期がおおむね想定どおり、第2四半期は「パンドランド」グローバルローンチ決定に伴い、追加投資負担2,000万円が発生しましたが、「クラフィ」の9.5周年記念キャンペーンが堅調に推移したことで追加投資分を吸収し、通期の営業黒字の範囲にその影響をコントロールできました。

2025年8月期下期の見通しは、第3四半期が成長投資先行を想定していますが、通期の営業黒字の見通しに影響ない範囲にとどまる見込みです。第4四半期は「クラフィ」の節目となる10周年記念キャンペーン効果や、「パンドランド」の海外展開以降の利益貢献などにより、2024年8月期第4四半期同様に、十分な規模の利益を確保できると想定しており、その上で通期の営業黒字を見込んでいます。

引き続き、来期からの利益成長フェーズに向け、今期は成長投資を進捗させながら、通期での営業黒字にも努めます。

ご清聴いただきましてありがとうございました。以上をもちまして、ワンダープラネット株式会社2025年8月期第2四半期決算説明会を終了します。本日はご参加いただきまして誠にありがとうございました。

配信元: ログミーファイナンス

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