「マダガスカル国トアマシナ市上水道システム拡張及び改善計画」受注のお知らせ

　当社は、共同企業体の一員としてマダガスカル共和国 水・衛生省より標記業務を受託し、2024年12月20日に業務実施契約を締結しましたのでお知らせいたします。

1. 事業概要
(1) 事業の背景
　マダガスカル第2の都市トアマシナの人口は約50万人（2022年推計）ですが、2033年には現在の約1.5倍となる約76万人への増加が予測されており、水需要の大幅な増大が見込まれています。一方で、トアマシナ都市圏への安全な水へのアクセス率は約40％と極めて低く、水需要量に対する供給量の不足が深刻となっています。
　1929年に仏植民地政府により建設された既存のファラファティ浄水場は、2000年に一部のろ過施設の改造が行われ、現在、推計21,000 m3/日の施設能力を有していますが、竣工から100年近くが経過しているため、老朽化が著しい状況です。送配水施設も老朽化が進み、無収水率は40％と高い値を示しており、十分な維持管理がなされているとは言い難い状況にあります。
　本事業は、浄水場の拡張と送配水管の整備を行うことにより、トアマシナ市における早期の水供給量の増大を図るものです。
　なお、本事業に先立ち、JICAは水道施設整備にかかる無償資金協力の活用を前提とする支援のため、2022年8月から2024年5月まで準備調査を実施しており、当社も同調査に参画しました。

(2) 事業の目的
　本事業は、トアマシナの既存浄水場と配水施設の拡張・更新等により、安全かつ安定的な給水サービスの拡大を図り、もってトアマシナ都市圏における公衆衛生の向上と経済活動の促進に寄与することを目的としています。

(3) 期待される効果
　浄水場の施設能力の拡張及び送配水管の新設により、電力水道公社（JIRAMA）給水区域内の水圧・水質が改善することで、JIRAMAの水道サービスの向上が期待されます。

(4) 事業内容
１.コンサルティングサービス
・詳細設計、入札補助、施工監理等
・ソフトコンポーネント（運営・維持管理等に係る技術指導）

２.施設概要
○ファラファティ浄水場の拡張工事
既存浄水施設（能力：21,000 m3/日）の改良及び浄水施設の新設（能力：9,000 m3/日）
・取水施設31,900 m3/日の新設
・浄水施設（沈殿・ろ過池）9,000 m3/日の新設
・浄水池2,000 m3の新設
・配水ポンプ設備33,000 m3/日の新設
・薬品注入設備の新設
・排水処理設備の新設

○送配水本管の更新工事
・浄水場から国道5号までのφ500mm DIP×4.0 km（ダクタイル管）の新設（既設管接続4箇所）

2. 受注業務の概要
(1) 業務名称
マダガスカル国トアマシナ市上水道システム拡張及び改善計画

(2) 業務実施地
マダガスカル国

(3) 履行期間
2024年12月20日～2028年9月30日

(4) 契約金額
282百万円（うち弊社約72百万円）

(5) 実施機関
マダガスカル共和国 水・衛生省

(6) 共同企業体（受注者）
代表者：株式会社TECインターナショナル
構成員：株式会社三祐コンサルタンツ
　　　　株式会社建設技研インターナショナル
　　　　株式会社NJS