新春3大テーマを追う(2)AI・データセンター「投資活発化で飛躍期続く」 <株探トップ特集>

配信元:株探
投稿:2025/01/05 19:00

―「トランプ関連」「AI・データセンター」「地方創生」の有望株をセレクト―

 2025年も市場参加者は、政治動向や金融政策など、数々の不透明要因との対峙を迫られることとなる。不確実性が高まるなか、個別株投資においては収益拡大の確度の高さに合わせて、選別物色の姿勢が強まることが予想される。世界に変革をもたらす新技術領域に携わる企業はもちろんのこと、レジームチェンジや国策による追い風が期待される企業に対しては、例年に増して投資家の視線が集中する可能性があるだろう。こうした観点から新春特集として、注目される3大テーマ「トランプ関連」「AI・データセンター」「地方創生」で躍動が期待される有望株をそれぞれ紹介する。第2回は「AI・データセンター」を取り上げる。

(2)【AI・データセンター】
電力・通信の関連部材の需要は一段と拡大へ

 人手不足が深刻化する国内において、生産性の向上に向けて 生成AIを自社の業務に導入する企業が増えている。生成AIの普及に伴うデータ量の爆発的な増加に対応するうえで、カギを握るのがハイパースケールデータセンター(DC)だ。AIサーバーを数多く抱える巨大なDCであり、米巨大IT企業による日本国内での投資計画が相次いで公表されている。DCの周辺部材を供給する企業や電力・通信関連の設備・工事を手掛ける企業においては、25年も商機拡大が期待できそうだ。

ミライト・ワン <1417> [東証P]~DC市場の成長追い風もPBR1倍未満

 通信工事大手。LAN配線の設計・施工などでアジア最大手のラントロビジョン社を16年に買収した。アジア各国において、コンテナ型DCからハイパースケールDCまで幅広い領域での施工に対応し、DC関連の更なる事業拡大に臨む。25年3月期は売上高、最終利益ともに2ケタの伸びを計画。PBR(株価純資産倍率)は1倍を下回る状況で、資本効率の更なる向上に向けた取り組みが期待される。配当利回りは3%台とまずまずの水準だ。

日本ガイシ <5333> [東証P]~電力網増強の潮流で評価余地大

 名古屋の名門企業で、電力インフラに欠かせないがいしで世界最大手。DC建造ラッシュに伴う送配電網の増強投資はガイシの製品の供給量拡大に直結する。技術力を武器に多角化を進めた同社の事業のうち、ハードディスクドライブ用の圧電素子はDC需要の拡大が強い追い風となっている。PBRは1倍割れの水準。25年3月期は2ケタの営業増益を計画している。大容量蓄電池「NAS電池」は海外において受注が拡大しており、更なる成長と収益貢献が期待される。

トリプルアイズ <5026> [東証G]~GPUサーバー事業の拡大に期待

 システムインテグレーション事業を展開。AIシステムの開発や顔認証AI搭載の自社サービスの提供を手掛けるほか、GPU(画像処理半導体)サーバー事業の強化にも取り組む。成長は著しく、24年8月期は当初の営業赤字見通しから一転、黒字を確保しての着地となり、25年8月期はトップラインが2ケタの伸びを継続し、営業増益を見込む。M&Aによる事業拡大に積極的に取り組む方針も示している。AIやデータセンター周辺でのプレゼンスの高まりに伴う投資マネーの継続的な流入に期待が膨らむ。



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