もう一段の上値切り上げトリガーとなり得るポイントは?
【注目ポイント】「165.000円」を上抜けブレークするか否か
【シナリオ①】同レート超えなら、「167.330円」付近までの上昇も
【シナリオ②】同レートで上値抑制なら、「161.350円」付近までの下落を想定
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「161.350~167.330円」
今月3日に直近安値となる「156.149円」を付けた後、徐々に上値を切り上げる展開となっているユーロ/円。本稿執筆(27日午前8時)時点では、200日MA(移動平均線、≒164.670円)超えを模索する相場付きとなっています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MAが右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足を上抜ける“好転”(上図黄色丸印)が示現していること、3) ローソク足の下方に赤色雲(=先行スパン、抵抗帯)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが横ばいでの推移(上図赤色点線丸印)になっていることから、現在のユーロ/円・日足チャートは、上昇トレンド序盤を示すチャート形状であると判断します。
その他では、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・+1σラインと同・+2σラインの間を推移する“上昇バンドウォーク”となっていること、またⅱ) BB・±2σラインが拡張する“エクスパンション”となっていることを合わせると、今後のユーロ/円はトリガー次第ではもう一段の上値切り上げとなりそうです。
そんな中、目先の注目ポイントは・・・心理的な節目である「165.000円」(上図黄色矢印および黒色線)を上抜けブレークするか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先において、「165.000円」を終値ベースで上抜けブレークした場合は、「心理的な節目超え」→「もう一段の上値切り上げ」へのトリガーとなりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの上放れ」や「上昇バンドウォークの継続」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、今年(24年)の高安レート(高値:175.391円[7/11]、安値:154.295円[8/5])を基準とするFR(フィボナッチ・リトレースメント)・61.8%戻しの水準をメドとする「167.330円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇となりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「165.000円」超え未達(=上値抑制)となった場合は、「(心理的な節目での)上値抵抗圧力の強まり」→「下押し」となりそうです。当該ケースでは、「上昇バンドウォーク崩れ」や「SARの売りサインへの転換」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、赤色雲の上辺である先行2スパンをメドとする「161.350円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落を想定すべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下のユーロ/円はもう一段の上値追いを模索する相場付きとなる中、当面※は「161.350~167.330円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
本年(24年)の投稿も今回が最終となります。一年間、誠にありがとうございました。来る25年も何卒よろしくお願いいたします。
皆さま、どうぞ良いお年をお迎えください。
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