*14:06JST ハークスレイ Research Memo(6):2025年3月期は4期連続の増益を見込む
■ハークスレイ<7561>の今後の見通し
2025年3月期は、売上高が前期比4.8%増の49,000百万円、営業利益が同0.6%増の2,450百万円、経常利益が同10.1%増の2,850百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.4%増の1,800百万円と、期初予想を据え置いた。3期連続の増収及び4期連続の増益を見込んでいる。
物流・食品加工事業は引き続き好調に推移し、最大の売上高になると予想される。既存取引の拡大と新規取引先の獲得による稼働率の高まりが想定されるため、生産及び管理体制の整備を行うとしている。店舗アセット&ソリューション事業は、店舗リース・管理のストックを積み上げることにより成長を目指す。中食事業では、「ほっかほっか亭」店舗数の減少などマイナス面も想定されるが、アフターコロナに移行し平時の経済活動に戻ってきた個人顧客のほか、2025年の大阪・関西万博開催をはじめとする各種イベントでの大型受注、貸し会議室や会館などにおける仕出料理の受注の獲得なども期待できる。
営業利益に関しては、前期並みの予想である。前期にあった大型不動産売却の一時的な特需は剥落するものの、コロナ禍を契機に進めてきた事業構造改革により、相対的に収益性の高い事業へのシフトが進み、利益拡大が予想される。セグメント別では、ストック収益が積み上がる店舗アセット&ソリューション事業と工場の高稼働が続く物流・食品加工事業の利益貢献が大きくなると見込んでいる。
営業利益の中間期進捗率は42.0%(前期は36.6%)と通期目標に対して順調に推移している。なお、2025年3月期中のM&Aの業績貢献分は現在の業績予想には反映されていない。弊社では、不動産売却やM&Aの貢献分を除いた既存事業のオーガニックな成長力・収益力が向上している点に注目している。
■成長戦略
物流・食品加工事業を中心に積極投資。ホソヤコーポレーションを子会社化
1. 中期経営目標の概要
同社は、2025年3月期~2028年3月期の4ヶ年の中期経営目標を策定した。これまで以上に積極的な成長投資を実行することにより事業領域を拡大し、事業の成長と収益拡大により企業価値を高めて持続的成長を目指す。成長投資は、物流・食品加工事業を中心に178億円(M&A120億円、設備投資58億円)規模の投資を見込んでおり、食品製造、冷凍食品製造、菓子製造、農産物・水産物・畜産物の生産や加工業などの新領域のM&Aにも挑戦する。経営目標は、2028年3月期にROE8.3%(2024年3月期比1.4ポイント上昇)、年間配当金35.0円、DOE2.1%、売上高720億円(同54.1%増)、EBITDA56億円(同47.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益25億円(同56.3%増)としている。業績の拡大とともに株主還元の充実を目指す内容となっている。
2. ホソヤコーポレーションを子会社化
同社は、2024年12月に、ホソヤコーポレーションの株式100%を取得し、子会社化した。ホソヤコーポレーションは1907年創業の老舗食品メーカーで、「贅沢焼売」「贅沢餃子」「贅沢春巻」を主力とした冷蔵・冷凍食品を開発・製造し、全国の食品スーパーマーケットを中心に自社ブランドやPBで販売している。なかでも「贅沢焼売」「贅沢餃子」は高いリピート率となっており、ホソヤコーポレーションの主力商品となっている。ホソヤコーポレーションの直近の業績は、2022年9月期は売上高で6,315百万円、営業利益で164百万円、2023年9月期は売上高で6,757百万円、営業利益で301百万円、2024年9月期は売上高で7,337百万円、営業利益で463百万円であり、近年順調に業績を伸ばしている。
惣菜市場は少子高齢化、女性の社会進出に伴う共働き世帯や単身世帯の増加などライフスタイルの変化を背景に近年拡大しており、安定成長が見込まれる。2023年の惣菜市場の規模は10兆9,827億円と前年比4.9%増加しており※、今回の子会社化によって安定的な成長が見込まれる惣菜市場において確固たるポジションを確立しつつ、ホソヤコーポレーションと同社とのシナジー(製造拠点や販路の相互活用等)の創出を狙う。
※ (一社)日本惣菜協会「2024年版 惣菜白書 拡大版-ダイジェスト版-」による。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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2025年3月期は、売上高が前期比4.8%増の49,000百万円、営業利益が同0.6%増の2,450百万円、経常利益が同10.1%増の2,850百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.4%増の1,800百万円と、期初予想を据え置いた。3期連続の増収及び4期連続の増益を見込んでいる。
物流・食品加工事業は引き続き好調に推移し、最大の売上高になると予想される。既存取引の拡大と新規取引先の獲得による稼働率の高まりが想定されるため、生産及び管理体制の整備を行うとしている。店舗アセット&ソリューション事業は、店舗リース・管理のストックを積み上げることにより成長を目指す。中食事業では、「ほっかほっか亭」店舗数の減少などマイナス面も想定されるが、アフターコロナに移行し平時の経済活動に戻ってきた個人顧客のほか、2025年の大阪・関西万博開催をはじめとする各種イベントでの大型受注、貸し会議室や会館などにおける仕出料理の受注の獲得なども期待できる。
営業利益に関しては、前期並みの予想である。前期にあった大型不動産売却の一時的な特需は剥落するものの、コロナ禍を契機に進めてきた事業構造改革により、相対的に収益性の高い事業へのシフトが進み、利益拡大が予想される。セグメント別では、ストック収益が積み上がる店舗アセット&ソリューション事業と工場の高稼働が続く物流・食品加工事業の利益貢献が大きくなると見込んでいる。
営業利益の中間期進捗率は42.0%(前期は36.6%)と通期目標に対して順調に推移している。なお、2025年3月期中のM&Aの業績貢献分は現在の業績予想には反映されていない。弊社では、不動産売却やM&Aの貢献分を除いた既存事業のオーガニックな成長力・収益力が向上している点に注目している。
■成長戦略
物流・食品加工事業を中心に積極投資。ホソヤコーポレーションを子会社化
1. 中期経営目標の概要
同社は、2025年3月期~2028年3月期の4ヶ年の中期経営目標を策定した。これまで以上に積極的な成長投資を実行することにより事業領域を拡大し、事業の成長と収益拡大により企業価値を高めて持続的成長を目指す。成長投資は、物流・食品加工事業を中心に178億円(M&A120億円、設備投資58億円)規模の投資を見込んでおり、食品製造、冷凍食品製造、菓子製造、農産物・水産物・畜産物の生産や加工業などの新領域のM&Aにも挑戦する。経営目標は、2028年3月期にROE8.3%(2024年3月期比1.4ポイント上昇)、年間配当金35.0円、DOE2.1%、売上高720億円(同54.1%増)、EBITDA56億円(同47.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益25億円(同56.3%増)としている。業績の拡大とともに株主還元の充実を目指す内容となっている。
2. ホソヤコーポレーションを子会社化
同社は、2024年12月に、ホソヤコーポレーションの株式100%を取得し、子会社化した。ホソヤコーポレーションは1907年創業の老舗食品メーカーで、「贅沢焼売」「贅沢餃子」「贅沢春巻」を主力とした冷蔵・冷凍食品を開発・製造し、全国の食品スーパーマーケットを中心に自社ブランドやPBで販売している。なかでも「贅沢焼売」「贅沢餃子」は高いリピート率となっており、ホソヤコーポレーションの主力商品となっている。ホソヤコーポレーションの直近の業績は、2022年9月期は売上高で6,315百万円、営業利益で164百万円、2023年9月期は売上高で6,757百万円、営業利益で301百万円、2024年9月期は売上高で7,337百万円、営業利益で463百万円であり、近年順調に業績を伸ばしている。
惣菜市場は少子高齢化、女性の社会進出に伴う共働き世帯や単身世帯の増加などライフスタイルの変化を背景に近年拡大しており、安定成長が見込まれる。2023年の惣菜市場の規模は10兆9,827億円と前年比4.9%増加しており※、今回の子会社化によって安定的な成長が見込まれる惣菜市場において確固たるポジションを確立しつつ、ホソヤコーポレーションと同社とのシナジー(製造拠点や販路の相互活用等)の創出を狙う。
※ (一社)日本惣菜協会「2024年版 惣菜白書 拡大版-ダイジェスト版-」による。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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