“サプライズ”は期待薄も、“乱高下”には要注意…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/12/18 11:21

◆ ようやく“利益確定売り”・・・ - “153円前半”へ


ビッグイベントを控えた“様子見ムード”が漂う中、昨日は“利益確定売り”が主体の展開でした。
これに「米小売売上高(除く自動車)」は“予想に届かず(+0.2%)”、「米鉱工業生産」は“3ヶ月連続のマイナス(△0.1%)”が加わり、さらに加速するに至っています。
こうして米10年債利回りが“低下(4.44%→4.37%)”する中、ドル円も“反落(154.482円→153.168円)”に転じています。
もっともあくまでも“ポジション調整”と見られるだけに、“崩れる”には至っておらず、その後は“緩やかに下値を切り上げ”ているのが実状といえます。

◆ ポイントは「金利見通し」と「パウエルFRB議長会見」 - FOMC


こうした中、本日は注目の「FOMC」が行われます。

「0.25%利下げ」は既定路線と化している印象がありますので、ポイントは「金利見通し(ドットチャート)」と「パウエルFRB議長会見」と見られます。
ここで「来年の利下げスピード(回数)」を占うことになりますが、ただどちらも“蓋を開けるまでわからない”といった類なだけに…。

前者に関しては“引き下げ(前回4回→3回or2回)”が想定されますが、“2回”との見方がやや多いようです。
このため“2回”ならば「タカ派寄りの利下げ」と受け取られる可能性が高く、“ドル買い”で反応する展開が見込まれるものの、“3回”に留まれば“もう一段の利益確定売り”が先行する可能性が否めない…?

また「パウエルFRB議長会見」にしても、「トランプ次期政権発足」を前にしたスケジュール感の中では“未知数”といわざるを得ないだけに、「どこまで踏み込めるか」…?

いずれにしても“サプライズ”は期待薄と考えますが、この内容次第で“揺れ動く(乱高下)”は十分に想定しておきたいところです。
そして翌19日には「日銀会合」が控えるだけに“下値は限定的”とは見るものの、個人的には“もう一段の利益確定売り”が先行する展開を想定しながら…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

155.020(11/22高値、大台)
154.853(ピボット2ndレジスタンス)
154.713(11/25高値)
上値5:154.483(11/26高値、12/16高値)
上値4:154.339(12/17高値)
上値3:154.167(+1σ、ピボット1stレジスタンス)
上値2:154.000(大台、12/17高値後の61.8%戻し)
上値1:153.801(週足・一目均衡表先行スパン上限、12/17高値後の50%戻し)
前営業日終値:153.539
下値1:153.309(12/17安値後の61.8%押し)
下値2:153.168(12/17安値、12/3~12/16の23.6%押し)
下値3:153.000(大台、ピボット1stサポート)
下値4:152.695(日足・一目均衡表基準線、週足・一目均衡表転換線)
下値5:152.511(ピボット2ndサポート)
152.450(12/13安値)
152.249(12/3~12/16の38.2%押し、50日/20日移動平均線)
152.166(200日移動平均線)

《10:50》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想