【QAあり】白銅、半導体製造装置業界の一部需要回復が売上高増加に寄与 業績予想は上方修正時からの据え置きを発表
目次
角田浩司氏(以下、角田):白銅株式会社代表取締役社長の角田浩司です。本日はお忙しい中、弊社の決算説明会にご参加いただき誠にありがとうございます。ただいまより、2025年3月期中間期の決算説明を開始します。
本日は、こちらの目次に沿ってご説明します。2025年3月期中間期決算内容を管理部長の水野から、2025年3月期業績予想以降を私からご説明します。どうぞよろしくお願いいたします。
決算ハイライト
水野智史氏:管理部長の水野です。どうぞよろしくお願いします。それでは、2025年3月期中間期の決算内容をご説明します。
決算ハイライトです。売上高は、半導体製造装置業界向けの販売量が、生成AI関連および中国向け需要拡大により増加したことを主因とし、前中間連結会計期間比13.2パーセント増の324億8,800万円となりました。
海外セグメントにおいては、中国・タイ・北米のすべてのセグメントで売上高が増加し、前中間連結会計期間比で8億2,700万円の増収となりました。
売上総利益は、売上高増加による増益に加え、原材料市況の影響による棚卸資産影響額差益の増加により、前中間連結会計期間比13.9パーセント増の51億9,400万円となりました。
経常利益は、営業利益の増加や為替差益の増加により、前中間連結会計期間比25.2パーセント増の17億7,700万円となりました。
連結損益計算書(PL)サマリ
連結損益計算書のサマリです。スライドには、売上高および各利益の実額と売上高比率などを記載しています。また、棚卸資産影響額を別枠で記載し、これらを除く経常利益も記載しています。
売上高の前中間連結会計期間比差異要因
売上高の前中間連結会計期間比差異要因です。原材料市況の影響等による販売単価の上昇に加え、販売数量増加の影響が大きく、標準在庫品・特注品いずれの売上高も増加し、連結売上高は前中間連結会計期間比で37億7,800万円の増収となりました。
なお、白銅個別での標準在庫品の売上高は、販売重量が前中間連結会計期間比7.5パーセント増加、販売単価が4.3パーセント上昇し、19億9,100万円の増収となりました。
売上高の四半期毎推移
売上高の四半期ごとの推移です。半導体製造装置業界の停滞により、2023年3月期第4四半期以降は低調に推移していましたが、2024年3月期第2四半期をボトムに回復し、2025年3月期第2四半期は、過去最高額の167億4,200万円となりました。
品種別売上高
品種別売上高です。スライドには、四半期ごとの売上高を記載しています。半導体業界の回復傾向による販売量の増加および原材料価格上昇による販売単価の上昇等もあり、全品種において前年第2四半期比で増収となりました。
業界別売上高構成比率(国内)
四半期ごとの国内における業界別の売上高構成比率です。半導体・FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置業界、OA機器業界、航空宇宙関連業界向けの売上高構成比率および売上高は、前年第2四半期比で増加しました。
その他工作機械業界、自動車・自動二輪車業界、金型業界においては、売上全体の増加により売上高構成比率は減少しているものの、売上高は増加しています。
セグメント別業績
セグメント別の業績です。北米セグメントでは9,300万円の営業損失を計上したものの、円建て親子ローンの為替差益等の営業外収益により1,800万円の経常利益を計上し、前中間連結会計期間から2,000万円の増益となりました。
中国セグメントでは200万円の営業損失を計上したものの、不動産賃貸等の営業外収益により900万円の経常利益を計上し、前中間連結会計期間比で1,100万円の増益となりました。
白銅タイランドを表すその他セグメントでは、業況は引き続き好調であり、経常利益は前中間連結会計期間比で1,300万円増益の9,400万円を計上しました。
2025年3月期中間期 セグメント別 品種売上高比率
セグメント別の品種売上高比率です。日本は、半導体製造装置業界向けの販売割合が大きく、アルミニウムが大きな割合を占めます。また、伸銅・ステンレスの売上高比率は同等となっています。
北米は、住宅建設関係をメインの販売業界としており、ステンレスが一番大きな割合を占めます。
中国は、日本同様に半導体製造装置業界向けのアルミニウム比率が高い一方で、自動車・金型業界向けの特殊鋼を含むその他品種の割合が日本に比べて大きくなっています。
タイを表すその他セグメントは、自動車業界向けの伸銅が大きな割合を占めています。
経常利益の前中間連結会計期間比差異要因
経常利益の前中間連結会計期間比差異要因です。経常利益は3億5,700万円増益の17億7,700万円となりました。運賃や人件費、減価償却費等の各種コストは上昇しているものの、売上高および棚卸資産影響額差益の増加影響が大きく、結果として増益となりました。
経常利益の四半期毎推移
経常利益の四半期ごとの推移です。半導体製造装置業界およびOA機器業界向けの販売回復を主因とする増収や、棚卸資産影響額差益の増加により、前年第2四半期比で4,800万円の増益となりました。
第1四半期との比較においては、製造経費等の売上原価が一時的に増加したことにより、2億1,500万円の減益となっています。
連結貸借対照表(BS)
連結貸借対照表です。2024年3月末と比較して、売上高の増加に伴い受取手形および売掛金・棚卸資産・買掛金が増加しました。また、ドル建てののれん金額が円安の影響で8,400万円増加したことなどにより、固定資産が8,000万円増加しています。
キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローについてです。2025年3月期中間期の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上高の増加に伴う売上債権・棚卸資産の増加や、法人税等の支払いにより、マイナス1億4,300万円となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、国内における設備投資・IT投資などの実施により、マイナス5億7,100万円となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いやリース債務の返済により、マイナス5億3,200万円となりました。
設備投資の推移
設備投資の推移です。スライドには、直近4年間の設備投資の実績と2025年3月期中間期の実績、2025年3月期の通期見込みを記載しています。
2025年3月期中間期は、レーザー加工機導入等の機械設備投資や海外ECパッケージ導入準備等のシステム投資を実施し、設備投資額は合計で5億3,300万円となりました。
2025年3月期下半期は、中国や米国でのECパッケージ導入開始によるシステム投資等を予定しており、通期で8億7,900万円の投資金額になると見込んでいます。
事業環境(1) アルミニウム・銅・ステンレスの原材料市況
当社の事業環境についてご説明します。まずは原材料市況の推移です。アルミニウムの原材料価格は、円安およびLME価格の上昇や地政学等の影響により2023年3月末頃から上昇傾向でしたが、直近3ヶ月では下降しています。また、電気銅建値も、2024年6月末比で大幅に下落しています。
原材料市況は足元では激しく変動しており、同様に直近変動幅の大きい為替相場と併せて、引き続き動向を注視していきます。
事業環境(2) 半導体製造装置販売額と標準在庫品売上高との比較
スライドのグラフは、日本半導体製造装置協会が公表している日本製半導体製造装置の販売額と、白銅個別の標準在庫品の売上高を比較したものです。
半導体製造装置業界は、生成AI向けおよび中国の半導体用設備投資需要の拡大を受けて一部回復の動きが見られ、半導体メーカーの在庫調整と生産調整は底を打ったと見られます。
ただし、直近の金利上昇、為替相場の変動、地政学に関係した規制動向等により先行きは不透明です。
事業環境(3) 工作機械受注額と標準在庫品売上高との比較
スライドのグラフは、日本工作機械販売協会が公表している工作機械の受注動向と、白銅個別の標準在庫品の売上高を比較したものです。
工作機械の受注額と白銅標準在庫品の売上高は、引き続きほぼ同様の傾向で推移しています。工作機械業界は、世界的なインフレや高金利による景気減速の懸念等により設備投資が先延ばしされ、需要回復が遅延しています。
前年7月から9月との比較では、受注額が内需は8.9パーセント減、外需は3.2パーセント増となりました。引き続き、世界における経済や地政学の状況を含め、市況を注視していきます。
事業環境(4) アルミ圧延品出荷金額と出荷金額に対する当社アルミニウム製品売上割合
アルミ圧延品出荷金額に対する当社アルミニウム製品の売上金額割合の推移です。スライドのグラフは、日本アルミニウム協会が公表している、アルミニウム圧延品における6.0ミリメートル以上の板材・円盤・管・棒の出荷金額と、白銅連結でのアルミニウム製品売上高を比較したものです。
こちらで抽出したアルミニウム圧延品は、当社が主力とするアルミニウム製品であり、当社アルミニウム製品の市場におけるシェアは安定的に推移し、直近は上昇傾向にあります。
2025年3月期 業績予想
角田:あらためまして、代表取締役社長の角田です。私から2025年3月期の業績予想についてご説明します。
2025年3月期中間期の実績は、当第1四半期に実施した上方修正予想に対し、経常利益はわずかながら未達成となったものの、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する中間純利益は達成となりました。
一方、直近の日本における金利上昇、為替相場や株価の変動、原材料市況等の先行きが不透明なことを勘案し、通期業績予想は据え置きとしています。
株主還元策(配当実績と予想)
配当についてです。2025年3月期中間配当は、期初予想から9円増配の1株あたり49円の配当を実施します。
なお、通期配当予想は、配当方針の通期配当性向45パーセントで計算し、1株あたり85円で据え置きとしています。業績を向上させ、少しでも多くの配当ができるよう努めていきます。
株主還元策(株主優待制度)
株主優待についてです。白銅では、2022年3月期から株主優待制度を導入しています。2024年1月17日に、株主優待の基準日を毎年9月末から毎年3月末に変更しました。基準日以外に変更事項はありません。
2025年3月期の取組予定
当社の重点戦略の実施状況についてご説明します。まずは2025年3月期の主な取り組み予定です。
「白銅ネットサービス」での取り扱いアイテム数のさらなる拡充や、海外子会社や海外パートナー、代理店でのECサービスの導入を実施し、引き続き「白銅ネットサービス」の機能向上による顧客基盤強化、利益率向上を目指していきます。
また、2024年4月より、新規休眠顧客と既存顧客のそれぞれに特化した営業活動を展開すべく、標準在庫品の販売を主として行う標準品営業本部の営業体制を変更しました。当下半期からは、アルミニウム・ステンレスの薄板販売も強化しています。よりお客さまに寄り添ったサービスをご案内できるよう、営業強化に努めていきます。
海外事業の拡大についても、米国だけでなく韓国、台湾での業務提携、出資検討を行うとともに、先ほどお伝えしたとおり、提携先に対するECシステムの導入などにより事業拡大を進めていきます。
重点戦略の実施状況
「白銅ネットサービス」の進化による顧客基盤の強化・拡大と利益率の向上についてです。「白銅ネットサービス」のご利用可能アイテム数は、2024年3月末の8万4,900アイテムから、2024年9月末には11万5,300アイテムまで増加しました。2024年9月末時点で、累計約1万2,800社、約2万5,500名のお客さまにご登録いただいています。
また、海外グループ各社において「白銅ネットサービス」と同様のEコマースを活用することにより、事業拡大を目指しています。タイではすでに導入が完了し、米国は当下半期より導入開始予定です。中国でもネット取引を導入済みですが、システムをブラッシュアップすることでより多くのお客さまにご活用いただき、拡販につなげていきたいと考えています。
今後もお客さまの使いやすいサービスになることを目指し、さらなる利便性向上に努めていきます。
重点戦略の実施状況
成長領域の拡大、営業強化についてです。当社では、半導体、航空・宇宙、自動車産業を成長領域と位置づけています。航空・宇宙領域の拡大では、2022年度に当社グループ会社となった米国WCAS社と連携し、日本で供給不足となっている海外メーカー製の航空宇宙規格材料の輸入強化に努めています。
スライド下段のグラフは、2021年3月期第1四半期を基準とした成長領域の売上高指数の推移を示しています。いずれの重点業界への比率・売上高も、2021年3月期第1四半期比で増加しています。
重点戦略の実施状況
海外事業の拡大についてご説明します。スライド上段のグラフは、海外事業の売上高と海外売上高比率の推移を表しています。2025年3月期中間期時点で、白銅グループにおける海外事業の売上高比率は16パーセントとなっています。
今後の取り組みとしては、ECパッケージを活用し、海外事業の拡大を進めていきます。連結子会社の上海白銅精密材料有限公司と白銅タイランドは、ECパッケージを導入済みです。出資先であるベトナムのOristar Corporationについては、今期の導入を予定しています。
現在は、マレーシアやインドネシアの代理店でも準備を進めているほか、韓国・台湾・インド・フィリピンなどにも、ECパッケージと航空宇宙規格材料を主軸に販売を進めています。米国においては、既存事業の薄板販売に加え、厚板の切断加工品の販売や丸棒の切断販売の実施、ECの導入などで事業拡大を図っていきます。
このような活動により、連結売上高の増加に比例して海外売上高比率も拡大できるよう、引き続き計画的な事業拡大を進めていきます。
サステナビリティ経営の取組状況(1/3)
サステナビリティ経営の取り組みについてご説明します。スライド30ページから33ページには、ESG/SDGs経営委員会の各分科会が設定した目標や取り組み状況を記載しています。
CO2排出量削減への具体的な取り組みとして、2拠点目となる福島工場への太陽光パネルの設置準備や、営業車の電気自動車の導入も継続して実施しています。結果として、自社のCO2排出量は、2030年度までの削減目標を前倒しで達成しました。
また、2024年10月より、FIT非化石証書の仲介販売サービスを開始しています。
サステナビリティ経営の取組状況(2/3)
これ以外にも、昨今高まっているサステナビリティの要求にお応えできるよう、サステナビリティに関する重要課題の解決に向け、各種方針や新規事業を含めた施策の企画・立案を実行しています。
サステナビリティ経営の取組状況(3/3)
こちらのスライドもあわせてご確認ください。
サステナビリティ経営の取り組み例
白銅のサステナビリティ経営の取り組み例です。当社では、サステナビリティ経営の一環として、モノづくりを通じた社会への貢献に加え、自社農園による雇用創出などの幅広い活動を行っています。社内の一体感を醸成するとともに社会に貢献できるよう、引き続き取り組んでいきます。
以上で、2025年3月期中間期の決算説明を終了します。ご清聴ありがとうございました
質疑応答:半導体製造装置向け厚板の需要動向について
司会者:「足元の半導体製造装置向け厚板の荷動きは復調に向かいつつあるのでしょうか? また、今期下半期の厚板の需要動向を現状ではどのように見ていますか?」というご質問です。
角田:半導体の需要動向については、前期の7月より8月、8月より9月というかたちで、少しずつ出荷量が増えてきています。ただし、私の経験則では、半導体が本格的に復調してくる時は、このような緩やかな回復ではなく急激に回復します。今のところ、そのような勢いは感じていません。
しかし、この先少しずつ回復していくという情報も入ってきており、特に生成AIなどを中心に回復の兆しが見られるようです。
一方、トランプ政権になりアメリカがどのように動くのかわからず、中国向けの半導体製造装置の輸出が4月以降に少し停滞するのではないかという情報もあるため、楽観はできないと思っています。じっくりと状況を見極めながら、きちんと対応していきます。
質疑応答:ステンレスの薄板の在庫を拡充した背景について
司会者:「ステンレスの薄板の在庫を拡充した背景について教えてください」というご質問です。
角田:ステンレスに限らず、アルミの薄板についても在庫を拡充しています。今までは板、中でも厚板を四角く切ったりフライスしたりすることが主な生業でした。しかし、少しでも幅広い商品を持ち、幅広い加工をすることで、お客さまにさらなるサービスを提供できないかと考え、薄板にも力を入れていこうと開始しました。
なお、薄板の拡販にあたりレーザー加工機やウォータージェット加工機を導入しています。近い将来には、レーザー加工やウォータージェット加工についてインターネットで見積りが取れる仕組みを構築し、サービスを提供することで、お客さまのモノづくりに少しでもお役に立てる状態を目指して進めていきます。
質疑応答:米国事業の進捗と今後の計画について
司会者:「米国事業の進捗について、今期はどのようなことを計画されているのか教えてください」というご質問です。
角田:アメリカの事業の進捗や今後の計画についてご説明します。アメリカのWCAS社に51パーセント出資して運営していますが、アメリカの景気停滞や物価高の影響を受けているほか、大統領選挙が終わるまで大きな設備投資ができなかったこともあり、苦戦しています。
現在はアルミ・ステンレスの薄板販売を主としていますが、8月からはECパッケージをスタートし、日本と同様にインターネットで見積りが取れる機能が追加されました。しかし、アイテム数は限られているため、今後はECパッケージで見積りや注文ができるアイテム数をどんどん増やしていこうと考えています。
加えて、すでに開始済みのステンレスやアルミの丸棒の切断販売についても、アイテム数を強化します。また、当社の得意分野とする厚板の切断販売も開始し、業績の回復を図っていきたいと考えています。
なお、WCAS社はロサンゼルスにあるため、今は西海岸を中心に拡販しています。これからは地域展開を図りたいと思っていますので、良いM&A先があれば積極的に取り組んでいきたいと考えています。
質疑応答:運賃コストの販売価格への転嫁状況について
司会者:「今期の運賃コストの販売価格への転嫁状況について教えてください」というご質問です。
角田:みなさまもご存じのとおり、運賃コストが上がっています。当然ながら、当社もコストアップを受け入れざるを得ない状況になっています。
価格転嫁については、一部ではすでに行っていますが、まだすべてできているわけではありません。社内でのコストの低減や配送ルートの見直し、積載効率の向上などを行いながら、すべてのコストをお客さまに転嫁しないように進めていきます。
しかし、苦しい状況であるため、今後値上げのお願いをせざるを得ない場合もあると考えています。
質疑応答:下期の投資先について
司会者:「設備投資に関して、下期には機械設備やその他で、具体的にどのようなものに投資をするのか教えてください」というご質問です。
角田:設備投資の状況についてご説明します。上半期は先ほどもお伝えしたとおり、5億3,300万円の投資をしました。内容としては、レーザー加工機、その他の機械設備、海外向けのECパッケージ、コンピューターシステムの導入などです。通期では8億7,900万円の投資を予定しているため、残りは3億数千万円です。
下期の投資予定は、主に「ECパッケージ」と呼んでいる海外でのネットサービスの充実です。国内では、「白銅ネットサービス」において、レーザー加工やウォータージェット加工も自動に見積りが取れるようにするなど、お客さまに喜んでいただけるようなシステムを強化すべく進めています。
質疑応答:米国に導入されるECパッケージについて
司会者:「ECパッケージに関しての質問です。米国で導入されるものは、タイに導入したものと同様のものでしょうか? どのような部分が米国市場向けになっているのでしょうか? また、中国のECパッケージは、従来とどのような部分が改良されたのか教えてください」というご質問です。
角田:ECパッケージはそもそもどのようなものかということですが、簡単に言いますと、海外のお客さまのERPシステムの上に当社のECパッケージを乗せると、自動的に見積りが取れたり注文を受けたりすることができるシステムです。
どのようなものが自動で見積りができるかと言いますと、相手の会社にある在庫品は当然可能です。また、提携した会社と仕入れ先が提携すると、仕入れ先のものも自動で見積りができます。材料に限らず、副資材等も見積りや注文ができる仕組みです。また、ECパッケージは海外から取り寄せることも可能です。
中身は、タイもアメリカも変わりません。言語も多国語で使えるようになっており、変更する必要はありません。変わるのは、タイやアメリカなどにある税金です。日本で言う消費税のようなものの税率が国によって違う、また輸入の場合は関税率が違うなどの事情があります。このような部分は、マイナーチェンジをして対応しています。
見せ方の問題や単位の問題などの複雑な違いがあるため、国によってすべて対応を変えますが、冒頭にお伝えしたとおり基本的な機能は同様です。
質疑応答:日本国内における製造メーカーの拠点戦略について
司会者:「日本国内における製造メーカーの拠点戦略を教えてください。例えば、九州地方の半導体企業の動きにおいて、御社として気にかけている施策はあるでしょうか?」というご質問です。
角田:国内で今一番活況なのが九州だと考えています。特に熊本を中心とするエリアは、半導体で非常に活発な動きをしています。当社の工場は佐賀県鳥栖市にありますが、少し手狭になっているため、近い将来、九州エリアでは工場を拡大しなければいけないと考えています。
また、北関東を中心とする配達拠点として埼玉工場がありますが、こちらも少し手狭になってきています。今後、関東地方でも薄板等の拡販をするにあたり、工場を拡大しなければいけないと考えています。
これら2拠点については、工場の拡大の検討を進めています。
質疑応答:通期業績予想の上振れおよび下振れ要因について
司会者:「通期業績予想について、上振れ要因、下振れ要因としてどのようなものが考えられるか教えてください」というご質問です。
角田:今期に限ったことではありませんが、当社の業務からすると、アルミの地金や銅の建値などの原材料相場に業績が左右されます。このような状況は、今期も同様です。
加えて、為替相場がアメリカの景気や金利政策等に敏感に反応します。為替は地金や原材料相場にも影響があり、それ以外でも影響を受けるところがあります。こちらの影響が、上振れ要因と下振れ要因にそれぞれなるかと思います。
先ほども少しお伝えしたとおり、半導体の景気や動きがどのようになるのかも、まだ不透明なところがたくさんあり、上振れも下振れもすると考えられます。こちらが、当社にとって1番の上振れ要因もしくは下振れ要因になると思います。
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