足もとでは、やや速度超過?
【注目ポイント】「1.37500カナダドル」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「1.39400カナダドル」付近までの上昇
【シナリオ②】同レート割れなら、「1.36170カナダドル」付近までの下落
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「1.36170~1.39400カナダドル」
先月25日、直近安値となる「1.34166カナダドル」を付けた後、「下値固め」→「上昇フロー」となっている米ドル/カナダドル(以下、ドルカナダ)。もう一段の上値トライとなるのでしょうか。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の上方にあること、3) ローソク足の下方に青色雲(=先行スパン、サポート帯)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが右肩上がりになっている(上図赤色点線丸印)ことから、現在のドルカナダ・日足チャートは、上昇トレンドを示すチャート形状であると判断します。
その他では、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・+1σラインと同・+2σラインの間で推移する“上昇バンドウォーク”となっていること、またⅱ) BB・±2σラインが拡張する“エクスパンション”が示現していることを合わせると、今後のドルカナダはもう一段の上値切り上げとなりそうです。
他方、本稿執筆(18日午前8時)時点では、ローソク足と青色雲の上辺である先行1スパンとの間に乖離があることから、足もとのドルカナダの上昇は「やや速度超過の状態」と捉えることも可能です。
そんな中、足もとで注目すべきポイントは・・・BB・+1σラインをメドとし、心理的な節目でもある「1.37500カナダドル」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先、「1.37500カナダドル」で下値サポートされた場合は、「上昇バンドウォーク継続」→「上値切り上げ」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンのさらなる上放れ」や「BB・+2σライン(≒1.38670カナダドル)超え」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、8月5日に付けた高値水準である「1.39400カナダドル」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇を想定すべきでしょう。
[シナリオ②]
一方で、「1.37500カナダドル」を終値ベースで割り込んだ場合は、「上昇バンドウォーク崩れ」→「(ガス抜きや修正を意味する)反省相場」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンのローソク足への近接」や「SARの売りサインへの転換」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、21日および200日MAをメドとする「1.36170カナダドル」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落となりそうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下のドルカナダはもう一段の上値切り上げを模索する中、当面※は「1.36170~1.39400カナダドル」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
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