上値抵抗帯突破なら、もう一段の上値追いも
【注目ポイント】「147.400円」を上抜けブレークするか否か
【シナリオ①】同レート超えなら、「151.000円」付近までの上昇を想定
【シナリオ②】同レートで上値抑制なら、「143.350円」付近までの下押し
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「143.350~151.000円」
【注目材料】米9月雇用統計
先月16日に直近安値となる「139.565円」を付けた後、徐々に上値を切り上げる動きとなっている米ドル/円。もう一段の上値追いとなるのでしょうか。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)がやや右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態(上図黄色丸印)になっていること、3) ローソク足が赤色雲(=先行スパン、抵抗帯)の中で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが低位置にある(上図赤色点線丸印)ことから、現在の米ドル/円・日足チャートは、上下圧力が拮抗するレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
その他では、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・+2σライン付近で推移していること、さらにはⅱ) BB・±2σラインが拡張する“エクスパンション”が示現しつつあることを合わせると、今後の米ドル/円はトリガー次第ではもう一段の上値トライとなる可能性も。
そんな中、喫緊の注目ポイントは・・・赤色雲の上辺である先行2スパンをメドとする「147.400円」(上図黄色矢印および黒色線)を上抜けブレークするか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先、「147.400円」を終値ベースで上抜けブレークした場合は、「上値抵抗帯超え」→「もう一段の上値追い」のトリガーとなり得そうです。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転”」や「(心理的な節目である)150.000円超え」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、200日MAをメドとする「151.000円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇を想定すべきでしょう。
[シナリオ②]
一方で、「147.400円」超えが未達(=上値抑制)となった場合は、「上値抵抗圧力の強まり」→「下押し」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転フェイク(ダマし)”」や「上昇バンドウォーク崩れ」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「143.350円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下押しとなりそうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下の米ドル/円はもう一段の上値追いを模索する中、当面※は「143.350~151.000円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
足もとでは、日本時間本日午後9時30分に発表される米9月雇用統計の結果が、米ドル/円の相場動意となりそうです。
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