今週のポイント
市場は、20日の政策会合後の植田日銀総裁の会見をハト派的な内容と受け止めたようです。植田総裁の会見が引き続き市場で意識されて、豪ドル/円やNZドル/円などのクロス円は底堅く推移する可能性があります。
豪ドル/米ドルやNZドル/米ドル、米ドル/カナダドルに関しては、市場のFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策見通しの変化に影響を受けやすい状況になりそうです。次回11月5-6日のFOMCでの0.50%の利下げ観測が強まって全般的に米ドル安圧力が加われば、豪ドル/米ドルやNZドル/米ドルは堅調に推移し、一方で米ドル/カナダドルは軟調に推移しそうです。
メキシコペソは、26日のBOM(メキシコ中銀)の政策会合が材料になりそうです。8月に続いて利下げが行われるとの観測が市場にはあります。
今週の注目通貨ペア(1):<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.08000NZドル~1.10500NZドル>
24日にRBA(豪中銀)の政策会合が開かれます。本稿執筆時点で会合の結果は発表されていませんが、政策金利は4.35%に据え置かれそうです。
25日発表の豪州の8月CPI(消費者物価指数)にも注目です。CPIの市場予想は前年比2.7%と、7月に開始された政府の電気料金補助の影響により、上昇率は8月の3.5%から鈍化するとみられています。月次のCPIがカバーする品目は四半期のCPIの3分の2程度であり、そのことに留意する必要はあります。それでも、CPIの結果を受けて市場のRBAの金融政策見通し(早ければ年内に利下げが行われるとの予想)が変化するかもしれません。
24日の会合におけるRBAの声明や総裁会見がタカ派的な内容となり、またCPIで利下げ観測が後退する場合、豪ドル/NZドルには上昇圧力が加わりそうです。
今週の注目通貨ペア(2):<メキシコペソ/円 予想レンジ:7.000円~8.000円>
26日にBOM(メキシコ中銀)の政策会合が開かれます。その結果にメキシコペソ/円が反応する可能性があります。
BOMは前回8月8日の会合で0.25%の利下げを実施。その時の声明では、「政策金利の調整(=追加利下げ)について議論できる可能性がある」との見方が示されました。
市場では、BOMは26日の会合で利下げするとの観測があります。実際に利下げすることが決定されて、さらに声明で11月以降(10月は会合なし)の追加利下げが示唆されれば、メキシコペソ/円は上値が重い展開になりそうです。
メキシコでは10月1日にシェインバウム氏が大統領に就任します(任期は6年間)。新政権がメキシコ政治への懸念を強めるような政策・・・例えば選挙制度改革などを推進すれば、メキシコペソ/円には下押し圧力が加わるかもしれません。司法の独立性を脅かすとして市場が懸念していた司法制度改革はすでに15日に発効済みです。
最新人気記事
-
明日の株式相場に向けて=「サンリオ復活」と「任天堂界隈」に思惑 12/03 17:30
-
三井住友FGが年初来高値更新、日銀12月会合での利上げ観測強まり銀... 12/02 10:58
-
「半導体」が3位、米半導体株高受け一斉高も信用買い残が重荷<注目テーマ> 12/03 12:20
-
「地方銀行」が4位に急浮上、日銀の早期利上げ観測強まる<注目テーマ> 今日 12:20
-
<みんかぶ・個人投資家の予想から>=「売り予想数上昇」3位にホンダ 12/02 12:44
新着ニュース
新着ニュース一覧-
今日 17:35
-
今日 17:33
-
今日 17:30
-