■トランコム <9058> 8,830円 (+1,500円、+20.5%) ストップ高
東証プライムの上昇率トップ。トランコム <9058> [東証P]がストップ高。17日取引終了後にMBOを実施すると発表した。米投資ファンドのベインキャピタル系のBCJ-86(東京都千代田区)が1株1万300円でTOBを行うとしており、これにサヤ寄せする格好となった。買い付け予定数は669万4841株(下限350万8200株、上限設定なし)で、買い付け期間は9月18日から10月31日まで。TOB成立後に上場廃止となる予定で、これを受け東京証券取引所は17日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。
■弘電社 <1948> 1,435円 (+176円、+14.0%)
弘電社 <1948> [東証S]が急反騰。17日取引終了後、25年3月期通期連結業績予想について、売上高を380億円から386億円(前期比10.7%増)へ、営業利益を12億円から17億4000万円(同50.5%増)へ、最終利益を9億1000万円から13億9000万円(同54.6%増)へ上方修正し、あわせて未定としていた配当予想を中間・期末各33円の年66円としたことが好感された。同社は三菱電機 <6503> [東証P]系の電気設備工事会社。民間企業をはじめとした高水準な設備投資・建設投資が継続しており、受注が好調に推移していることが牽引する。また、電気設備工事事業における原価低減活動の推進などによる粗利率の改善や中国子会社における不動産売却に伴う特別利益の発生なども寄与する。配当予想については、従来年1回の期末配当を実施していたが株主への利益還元の機会を充実させることを目的に今期は中間・期末の年2回実施することとした。4月1日付で行った株式分割を考慮すると前期比実質増配となる。
■ビズメイツ <9345> 1,691円 (+181円、+12.0%)
ビズメイツ <9345> [東証G]が4日続急騰。17日の取引終了後、24年12月期に初配当30円を期末配当で実施する方針を発表。これを好感した買いが集まったようだ。事業が順調に成長していることや、経営基盤が安定化したことを踏まえ、成長投資を実行しながら株主への利益還元の開始が可能となったと判断した。来期以降については、配当性向20~30%程度を目安に、当面は年1回、期末配当を実施することを基本方針とした。
■LeTech <3497> 1,206円 (+128円、+11.9%)
LeTech <3497> [東証G]が4日続急騰。同社は中古物件改修などを軸とした投資用マンション販売をはじめ不動産流動化ビジネスを大阪中心に展開している。足もとの業績は好調に推移しており、17日取引終了後に発表した25年7月期の業績予想は営業利益段階で前期比24%増の18億9600万円と大幅な伸びを見込んでいる。なお、経常利益は同10%増の12億2100万円予想でこちらは6期ぶりの過去最高更新となる見通し。好業績を背景に株主還元も強化し、前期配当は従来計画に14円増額の55円とし、今期はそこから更に11円の大幅増配となる66円を計画している。配当利回りは前日終値換算で6%を超える水準となり、ポジティブサプライズとなった。
■ダイセキS <1712> 1,103円 (+98円、+9.8%)
ダイセキ環境ソリューション <1712> [東証S]が3日ぶり急反発。静岡県が17日、JR東海 <9022> [東証P]に対してリニア中央新幹線の静岡工区のトンネル工事へ向けたボーリング調査について、了解の文書を発出したと発表。これを受けて土壌調査を行い、名古屋を地盤とする同社に思惑的な買いが向かったようだ。
■T-BASE <3415> 248円 (+20円、+8.8%)
東証プライムの上昇率4位。TOKYO BASE <3415> [東証P]が急反発。同社はアパレル分野で国内ブランドに特化した商品を販売しており、ファッション性の高い若年層をターゲットとしたセレクトショップ「STUDIOUS」や、ファッションブランド商品を取り扱う「UNITED TOKYO」などを展開している。訪日外国人の急増を背景にインバウンド特需の追い風を享受している。足もとの業績については、売上高は伸び悩んでいるものの、中国不採算店舗の閉店などに伴い経営体質が改善している。17日取引終了後に発表した25年1月期上期(24年2-7月)決算は営業利益が前年同期比66%増の5億2300万円と大幅な伸びを達成、これを好感する格好で投資資金を呼び込んだ。
■免疫生物研 <4570> 458円 (+32円、+7.5%) 一時ストップ高
免疫生物研究所 <4570> [東証G]が3日ぶり急反発、一時ストップ高となった。シスメックス <6869> [東証P]が17日、アルツハイマー病治療薬である抗アミロイドβ抗体薬の副作用リスクを予測するための検査試薬について、日本における製造販売承認の申請を実施したと発表した。免疫生物研は2022年6月、検体分野向け試薬の原材料開発に関してシスメックスとの業務提携契約の締結について発表した経緯がある。今回のシスメックスの製造販売承認申請を受け、免疫生物研の事業への好影響に対する思惑が広がる形となり、買いを誘う格好となったようだ。
■サンケン <6707> 6,428円 (+383円、+6.3%)
東証プライムの上昇率9位。サンケン電気 <6707> [東証P]が急反発。旧村上ファンド系とされるエフィッシモ・キャピタル・マネージメントによるサンケンの保有比率が上昇したことが17日の取引終了後に判明し、思惑視した買いが入ったようだ。同日に関東財務局に提出された変更報告書によると、エフィッシモの保有比率は26.98%から28.34%に上昇した。報告義務発生日は9月9日。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。
■アンビスHD <7071> 1,869円 (+92円、+5.2%)
アンビスホールディングス <7071> [東証P]が3日続急伸。同社は17日の取引終了後、取得総数25万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.3%)、取得総額5億円を上限とする自社株買いの実施を発表。これを材料視した買いが入ったようだ。取得期間は9月18日から10月31日までとする。
■三共興 <8018> 590円 (+29円、+5.2%)
三共生興 <8018> [東証S]が急反発。17日の取引終了後、同日終値561円で、東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)を通じ、総数170万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.26%)、総額9億5370万円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。自己株式1000万株(発行済み株式総数の17.86%)を9月27日に消却することも公表している。資本効率の向上に向けた取り組みを評価した買いが入ったようだ。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、三共生興は18日、取得総数の上限となる170万株を買い付けた。
■T&S・G <4055> 1,755円 (+87円、+5.2%)
ティアンドエスグループ <4055> [東証G]が続急伸。17日の取引終了後、24年9月期の期末一括配当予想を7円から8円へ増額修正したことが好感された。6月1日付で持ち株会社体制に移行したことを記念して、普通配当7円に加えて1円の記念配当を実施する。なお、前期は6円55銭だった。
■スピー <4499> 2,070円 (+89円、+4.5%)
Speee <4499> [東証S]が大幅続伸。18日、子会社のDatachainのステーブルコイン決済プロダクトについて、実運用に向けて開発フェーズへ移行したと発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。メガバンクなどが出資するProgmat(東京都千代田区)が提供するProgmat Coin基盤を用いて発行予定のステーブルコインに関し、クロスボーダー送金に加え、将来的には国内送金や個人間送金にも対応する方針。2025年の商用化を目指す。
■RSC <4664> 522円 (+22円、+4.4%)
アール・エス・シー <4664> [東証S]が大幅反発。17日の取引終了後、25年3月期の配当予想を中間5円・期末10円の年15円から中間7円・期末15円の年22円に増額修正しており、好材料視された。なお、前期実績は年20円だった。
■トヨタ <7203> 2,485円 (+79円、+3.3%)
トヨタ自動車 <7203> [東証P]が3日ぶり大幅反発。ここ下値模索の動きが続いており、前日17日までの直近10営業日で高く引けたのは1営業日のみという軟調ぶりで、この間に株価を370円以上も下げていた。18日は上値抵抗ラインとなっていた2400円台半ばの5日移動平均線を巡る攻防で反騰の狼煙を上げている。日米の金融政策決定会合を目前に日米金利差縮小が改めて意識され、外国為替市場では仕掛け的なドル売り・円買いの動きを誘発している。前日は一時1ドル=139円台まで一気に円高が進んだことで、輸出採算悪化を警戒した売りが同社株を直撃した。同社の25年3月期想定為替レートは1ドル=145円であり、実勢はそれよりも円高方向に振れていることが売りの根拠となっている。ただ、足もとで円高が一服していることに加え、同社のPBRは解散価値を下回る0.9倍前後まで水準を切り下げており、過剰に売り込まれているとの判断も働くところ。為替市場の動向を横にらみに2400円近辺は機関投資家などの実需買いも観測される状況にある。
■フジテック <6406> 4,865円 (+154円、+3.3%)
フジテック <6406> [東証P]が大幅続伸。SMBC日興証券が17日、フジテックの目標株価を4100円から4700円に引き上げた。投資評価は「2」を継続する。地域ごとの業務別受注動向などのデータから、インド市場での成長継続や今後の製品ミックスの改善効果が示唆されていると指摘。インドでの新販売拠点の開設などを通じ、マーケットの期待に沿った取り組みを進めていることは好印象だとの見方を示す。同証券はフジテックの26年3月期営業利益予想をこれまでの194億8100万円から205億3000万円に増額修正した。
※18日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース
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