【QAあり】ケイブ、通期営業利益はYoY+667% 2022年に子会社化したでらゲーの業績が通期で寄与、9月に新作タイトルも

投稿:2024/08/07 08:00

2. エグゼクティブサマリー 〜第4四半期〜

伊藤裕章氏(以下、伊藤):株式会社ケイブ代表取締役CFOの伊藤です。まずは2024年5月期第4四半期の実績についてご説明します。売上高は37億1,300万円、売上総利益は15億7,700万円、営業利益は5億6,900万円となりました。

パブリッシングゲームの売上が好調に推移し、前年同期比で増収となっています。その他の要因については、別のページでご説明します。

2. エグゼクティブサマリー 〜第4四半期〜

配当についてご説明します。前回の決算説明資料において、配当を最重要事項と認識し、内部留保を確保しつつ復配を目指すと記載しておりましたが、普通配当10円に加えて記念配当5円を株主総会に付議することを決議しました。

記念配当は、2024年6月15日に創立30年を迎えたことから、株主のみなさまからの日頃のご支援に感謝の意を表するために実施するものです。

3. 2024年5月期 第4四半期実績

2024年5月期第4四半期の連結損益計算書についてご説明します。売上高は37億1,300万円、売上総利益は15億7,700万円、販売費および一般管理費は10億800万円、営業利益は5億6,900万円、経常利益は4億8,800万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億9,700万円という結果になりました。

売上高は前年同四半期から増収となっています。『東方幻想エクリプス』リリースや、子会社におけるパブリッシングゲームが好調だったことにより、前年同期比で9.9パーセント増という結果となりました。

3. 2024年5月期 第4四半期実績

売上総利益についてです。『東方幻想エクリプス』や『サイレントサイン』のリリースに伴う売上原価の計上や、IPを利用したパブリッシングゲームの増収に伴うIP利用料の増加により前年同期比2.7パーセント減となりました。

販売費および一般管理費については、売上の増加に伴うプラットフォーム手数料の増加、『東方幻想エクリプス』や『サイレントサイン』などの自社パブリッシングゲームのプロモーション費用増加、サクセスプラスの子会社化に伴うM&A費用の発生により、前年同期比30.9パーセント増となりました。

以上により、営業利益は前年同四半期から33.2パーセント減となっています。

3. 2024年5月期 第4四半期実績

前四半期との比較についてご説明します。売上高は自社パブリッシングゲームを中心に増加したものの、前年同四半期との比較と同様、IP使用料の増加等により売上原価も増加しました。

販売費および一般管理費は、主に売上の増加に伴うプラットフォーム手数料の増加、『サイレントサイン』の新規リリースによるプロモーション費用の計上やM&A費用の発生により前四半期比で5.3パーセント増加しました。

営業利益は前四半期比23.2パーセント減少となりました。

3. 2024年5月期 第4四半期実績

2024年5月期第4四半期の連結貸借対照表についてご説明します。総資産は143億5,700万円、負債は75億7,100万円、純資産は67億8,600万円となっています。

前年同期比での固定資産の主な増加要因について、個別の内訳は非開示としますが『メテオアリーナ』『カミツクプロジェクト(仮)』をはじめとするリリース前タイトルの開発費用をソフトウェア仮勘定に計上しているため増加しています。

固定負債の主な減少理由は、でらゲー社の買収に伴う分割支払いのうち、1年以内の支払いがあるものを流動負債に振り替えたことです。

前四半期との比較について、流動資産が、現預金の増加や貸倒引当金の減少により15.3パーセント増加しました。流動負債は、買掛金の増加や未払法人税の確定計上により25.7パーセント増加しています。

5. 2024年5月期 通期実績

2024年5月期の通期実績です。売上高は122億7,400万円、売上総利益は54億4,500万円、販売費および一般管理費は35億7,400万円、営業利益は18億7,000万円、経常利益は19億4,300万円、親会社株主に帰属する当期純利益は14億7,500万円となりました。

2022年9月に子会社化したでらゲー社の業績が通期で寄与し、前期に臨時的な費用として計上した株式報酬費用が減少しました。そのため営業利益は前年比約667パーセント増となり、当社グループの業績は大きく改善しました。

6. 2025年5月期以降の業績について

2025年5月期以降における業績の考え方についてご説明します。売上高については、2024年9月にリリース予定の『メテオアリーナ』や子会社化したサクセスプラス社が業績に寄与すると見込んでいます。また『東方幻想エクリプス』が通期で貢献し、でらゲー社の主要ゲームが安定的に推移すると考えています。

費用面では『メテオアリーナ』のリリースに伴う広告宣伝費や減価償却費の発生、サクセスプラス社の子会社化によるのれん償却費の発生が想定されます。

また、第1四半期および第2四半期は、季節性により収益が落ち込む傾向があります。

7. 今後の成長戦略

当社グループの中長期成長シナリオについてご説明します。現状のゲーム事業における「ヒットタイトルの開発実績」「様々なジャンルにおける開発実績」「面白さや楽しさを追求する文化」をベースとして、Web3.0領域でのブロックチェーン技術を活用したゲーム開発や投資、AIの導入による開発環境の効率化や海外マーケットの開拓を推進し、さらなる成長を図ります。

8. 各事業の概況と今後の取り組み

各事業の概況と今後の取り組みについてご説明します。昨年11月22日にリリースした『東方幻想エクリプス』は、5月に「第二十一回博麗神社例大祭」に出展しました。キャラクターイラストを使用したオリジナルグッズの販売や試遊スペースの提供を行い、ゲームの魅力を伝えるとともに、認知度の向上を図りました。

今後もプレイUUの定着を図りながら、長期的に楽しんでいただける運営を目指していきます。

8. 各事業の概況と今後の取り組み

『ゴシックは魔法乙女 〜さっさと契約しなさい!~』は、4月に9周年を迎えました。7月18日からは『東方幻想エクリプス』とのコラボイベントが開催されました。

8. 各事業の概況と今後の取り組み

連結子会社であるでらゲー社が開発運営する『モンスターストライク』は好調に推移しており、自社パブリッシングゲームの『キングダム 乱 -天下統一への道‐』は、上半期と比較してDAUが1.6倍に増加するなど、引き続きケイブグループの収益に大きく貢献しています。

8. 各事業の概況と今後の取り組み

スマートフォンゲーム『メテオアリーナ』は、当社取締役である岡本吉起が総合プロデューサーを務めており、「すぐに遊べて、ずっと遊べる」をコンセプトとした「パーティ×シューター」ゲームです。

テレビ朝日とタッグを組み、テレビ番組やYouTubeチャンネルを含め、今後もさまざまなPRを予定しています。アプリ上でも事前登録が開始し、9月18日のリリースに向けて開発を進めています。

8. 各事業の概況と今後の取り組み

大型プロジェクトである『カミツクプロジェクト(仮)』は、岡本吉起を中心として『ストリートファイターシリーズ』を手がけた有名クリエイターが集結し、開発を進めているバトルゲームです。リリース時期は確定次第お知らせします。

『メテオアリーナ』や『カミツクプロジェクト(仮)』について、岡本吉起より後日コメント動画をリリース予定です。

8. 各事業の概況と今後の取り組み

過去のヒットタイトルである『怒首領蜂大復活』『エスプガルーダII』の移植版をリリースしました。今年8月には『虫姫さま』のNintendo Switchパッケージ版の発売を予定しています。

8. 各事業の概況と今後の取り組み

6月28日に株式取得を行ったサクセスプラス社は、大手メーカーからの受託事業を中心としているため、当社グループの安定的な成長に寄与し、さらにはゲーム事業とのシナジー効果を創出すると想定しています。

質疑応答:売上総利益率が低下した要因について

司会者:「第4四半期において、売上総利益率が低下している要因を教えてください」というご質問です。

伊藤:主な要因としては、全体売上のうちIPを利用しているパブリッシングゲームの売上割合増加や、『サイレントサイン』のリリースに伴うものとなっています。

質疑応答:匿名組合契約清算と事業撤退損の関連性について

司会者:「匿名組合契約の清算と事業撤退損の計上に、関連性はありますか?」というご質問です。

伊藤:匿名組合契約の清算については、2025年5月期に営業外収益として利益を計上します。事業撤退損は、子会社における事業の撤退に伴う損失であるため、関連性はありません。

質疑応答:中期経営計画の公表予定について

司会者:「中期経営計画を公表する予定はありますか?」というご質問です。

伊藤:ゲーム事業においては、経営環境が短期的に大きく変化することから、信頼性の高い業績予測を開示することは困難であると考えています。

その上で、中期的な経営方針や今後の計画を示すことは、投資家にとっても有用な情報であると認識しているため、決算補足資料やその他のリリースを通じ、可能な限り伝えられるように努めていきます。

質疑応答:でらゲー社における今後の展望について

司会者:「でらゲー社における今後の展望についてお聞かせください」というご質問です。

家次栄一氏:株式会社でらゲー代表取締役の家次です。この4月から新しい中期計画「セカンドファウンディング2027」を立ち上げています。最も大きなポイントとしてご紹介したいのは、『モンスト』『キングダム』に続く新しい柱を作ることです。

我々の会社の規模に合った新しいIPを早期に黒字化でき、そして継続的に収益をあげる『モンスト』『キングダム』に続く新しいIPを作っていきたい、というのが大きなテーマです。

ただ、IPと言っても、我々は技術で市場を引っ張れる会社でも、AAAのタイトルを作れるようなスタジオ規模でもないと思っています。したがって、比較的小規模でこれから伸びる市場に的確に打って出る、その中で、おもしろさで戦えるようなゲームを作って新しいIPとして育てたいと思っています。

配信元: ログミーファイナンス

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