米CPI受けドル売り加速 ドル円は154円台に下落=NY為替概況
米CPI受けドル売り加速 ドル円は154円台に下落=NY為替概況
きょうのNY為替市場はドル売りが強まり、ドル円は154円台に急速に下落した。この日発表の米消費者物価指数(CPI)が前月比で総合、コア指数とも0.3%の上昇と予想を下回ったことでドル売りが強まった。短期金融市場でもFRBの利下げ期待が強まり、年内2回の利下げを完全に織り込む動きを見せているほか、9月利下げ開始の期待を強めた。
米国債利回りも急低下し、ドル円の戻り売りを誘った。FRBが注目しているとされる住居費・エネルギーを除くサービス物価、いわゆるスーパーコアも前月比0.4%に伸びが鈍化していた。ただ、一部からは「米CPIが予想を下回ったとは言え、なお高水準であることに違いはなく、FRBの利下げへの慎重姿勢は変わらない」との指摘も出ている。実際、本日はカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁の発言が伝わっていたが、もうしばらく待つ必要性に言及していた。
ドル円はきょうの下げで21日線を下回り、明日以降の動きが注目される。今年に入って上昇が加速し、一時160円台まで急上昇。財務省の介入もあったが、これまでの過度な動きも、そろそろ一旦流れを見直す時期に入って来るのか注目される。
ユーロドルは買いが加速。きょうの上げで200日線を上放れしたほか、100日線も突破した。本格的なリバウンド相場に入る可能性を高める展開が見られている状況。
本日は欧州委員会が経済見通しを公表しており、今年と来年のインフレ見通しをそれぞれ、2.5%、2.1%の下方修正してきた。一方、来年の成長見通しは1.4%に上方修正している。市場はECBの6月利下げをほぼ確実視している状況だが、その見方を追認する内容ではあった。
ポンドドルも買いが加速。きょうの上げで200日線を上放れしたほか、100日線も突破し、本格的なリバウンド相場に入る可能性を高める展開が見られている状況。
市場では英中銀の利下げ期待が高まっており、年内2回の利下げが完全に織り込まれているほか、3回の可能性もうかがう動きが見られている。そのような中、この先のポンドを動かす要因についてストラテジストは、「ここからポンド相場を動かすために必要なのは、利下げが2回実施される可能性が大幅に低下するか、逆に3回の利下げを模索せざるを得ないようなサプライズなデータだ」と述べている。
さらに有効なのは、FRBとECBの織り込み済みの金利軌道と明確に区別できるような印象的な英データだという。前日の英雇用統計ではその視点はほとんど変わらなかったとしている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
きょうのNY為替市場はドル売りが強まり、ドル円は154円台に急速に下落した。この日発表の米消費者物価指数(CPI)が前月比で総合、コア指数とも0.3%の上昇と予想を下回ったことでドル売りが強まった。短期金融市場でもFRBの利下げ期待が強まり、年内2回の利下げを完全に織り込む動きを見せているほか、9月利下げ開始の期待を強めた。
米国債利回りも急低下し、ドル円の戻り売りを誘った。FRBが注目しているとされる住居費・エネルギーを除くサービス物価、いわゆるスーパーコアも前月比0.4%に伸びが鈍化していた。ただ、一部からは「米CPIが予想を下回ったとは言え、なお高水準であることに違いはなく、FRBの利下げへの慎重姿勢は変わらない」との指摘も出ている。実際、本日はカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁の発言が伝わっていたが、もうしばらく待つ必要性に言及していた。
ドル円はきょうの下げで21日線を下回り、明日以降の動きが注目される。今年に入って上昇が加速し、一時160円台まで急上昇。財務省の介入もあったが、これまでの過度な動きも、そろそろ一旦流れを見直す時期に入って来るのか注目される。
ユーロドルは買いが加速。きょうの上げで200日線を上放れしたほか、100日線も突破した。本格的なリバウンド相場に入る可能性を高める展開が見られている状況。
本日は欧州委員会が経済見通しを公表しており、今年と来年のインフレ見通しをそれぞれ、2.5%、2.1%の下方修正してきた。一方、来年の成長見通しは1.4%に上方修正している。市場はECBの6月利下げをほぼ確実視している状況だが、その見方を追認する内容ではあった。
ポンドドルも買いが加速。きょうの上げで200日線を上放れしたほか、100日線も突破し、本格的なリバウンド相場に入る可能性を高める展開が見られている状況。
市場では英中銀の利下げ期待が高まっており、年内2回の利下げが完全に織り込まれているほか、3回の可能性もうかがう動きが見られている。そのような中、この先のポンドを動かす要因についてストラテジストは、「ここからポンド相場を動かすために必要なのは、利下げが2回実施される可能性が大幅に低下するか、逆に3回の利下げを模索せざるを得ないようなサプライズなデータだ」と述べている。
さらに有効なのは、FRBとECBの織り込み済みの金利軌道と明確に区別できるような印象的な英データだという。前日の英雇用統計ではその視点はほとんど変わらなかったとしている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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